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【参考資料2】6月22日医薬品第二部会議事録 (13 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_26901.html |
出典情報 | 薬事・食品衛生審議会 薬事分科会(令和4年度第3回 7/20)、医薬品第二部会(令和4年度第6回 7/20)(合同開催)《厚生労働省》 |
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社会での位置づけもかなり変わってきたと思っています。もちろん死亡者を防
ぐ、重症者を防ぐことも大事なのですが、今後はそれは当然として、社会のもろ
もろの負荷です。学校に行けないとか、仕事ができないとか、そういったものを
どう減らすのかという観点での評価です。それ以外にもあると思いますが、そ
ういうことで、私は治験の具体的なところの専門ではありませんが、少なくと
も評価指標を変えていく必要があるのだろうというのは感じています。
もう一つ言えば、そういう意味でフェアに考えれば、これまで承認されてき
た抗体薬ですとか、内服薬がオミクロン株の流行下でワクチンの接種率が高い
状況で、どういうパフォーマンスを示すのかということも併せて評価をしてい
く必要があるのだろうと思います。全てがデルタ株以前の状況でのデータだと
思いますので、これが1点です。
もう1点は、社会的な観点から1点だけ申し上げておきたいことは、どちら
かといえば、一医師が考えていることもありますし、都道府県単位の対策に関
わる者としての実感でもあるのですけれども、非常によかったことは、内服薬、
抗体薬が世の中に出てきて、重症化リスクを下げることができる、入院リスク
を下げることができることが実体的にできるようになってきたことは、社会に
とってすごく大きいところだと思います。
ただ、これも時期的にはオミクロン株以降の話なのですが、我々が使えて当
然と思っている内服薬、あるいは抗体薬の存在意義が揺るがさざるを得ない実
態はあると思っています。例えば抗体製剤に関して言いますと、オミクロン株
の出現以降、様々な系と流行は、患者さんが感染したウイルスの種類と抗体製
剤の組合せによっては、in vitroで示された中和活性の低下という観点ではあ
りますけれども、要は臨床的にも効果は期待できないかもしれない、そういっ
たことが起こってきています。なかなか難しい話です。
もう1点は、内服薬がもともと出てきたときに関しては、非常に死亡リスク
を下げる、あるいは重篤になるリスクを下げるということで効果が示されてき
たわけなのですけれども、どうも見ていくと、治療の終了後に臨床的な所見が
ぶり返す、あるいはウイルス学的にもバイアラブルな、つまり増殖可能なウイ
ルスがまた検出されて再治療がされる、ニルマトレルビルの話ですけれども、
そういった事例も出てきています。FDAはそれに対して再治療の許可をした
ことも聞いています。
そういうことで、長々言いましたが、要は今後の治療のことを考えていくと、
そうした抗体製剤とか、今ある抗体製剤や内服製剤がいろいろな事情で使えな
くなることも、社会として準備をするという意味では、想定はしておくべきな
のかと思います。社会的な意味を考えるという意味では、そうした前提も入れ
ておくべきだと思いましたので、申し上げさせていただきました。そのための
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ぐ、重症者を防ぐことも大事なのですが、今後はそれは当然として、社会のもろ
もろの負荷です。学校に行けないとか、仕事ができないとか、そういったものを
どう減らすのかという観点での評価です。それ以外にもあると思いますが、そ
ういうことで、私は治験の具体的なところの専門ではありませんが、少なくと
も評価指標を変えていく必要があるのだろうというのは感じています。
もう一つ言えば、そういう意味でフェアに考えれば、これまで承認されてき
た抗体薬ですとか、内服薬がオミクロン株の流行下でワクチンの接種率が高い
状況で、どういうパフォーマンスを示すのかということも併せて評価をしてい
く必要があるのだろうと思います。全てがデルタ株以前の状況でのデータだと
思いますので、これが1点です。
もう1点は、社会的な観点から1点だけ申し上げておきたいことは、どちら
かといえば、一医師が考えていることもありますし、都道府県単位の対策に関
わる者としての実感でもあるのですけれども、非常によかったことは、内服薬、
抗体薬が世の中に出てきて、重症化リスクを下げることができる、入院リスク
を下げることができることが実体的にできるようになってきたことは、社会に
とってすごく大きいところだと思います。
ただ、これも時期的にはオミクロン株以降の話なのですが、我々が使えて当
然と思っている内服薬、あるいは抗体薬の存在意義が揺るがさざるを得ない実
態はあると思っています。例えば抗体製剤に関して言いますと、オミクロン株
の出現以降、様々な系と流行は、患者さんが感染したウイルスの種類と抗体製
剤の組合せによっては、in vitroで示された中和活性の低下という観点ではあ
りますけれども、要は臨床的にも効果は期待できないかもしれない、そういっ
たことが起こってきています。なかなか難しい話です。
もう1点は、内服薬がもともと出てきたときに関しては、非常に死亡リスク
を下げる、あるいは重篤になるリスクを下げるということで効果が示されてき
たわけなのですけれども、どうも見ていくと、治療の終了後に臨床的な所見が
ぶり返す、あるいはウイルス学的にもバイアラブルな、つまり増殖可能なウイ
ルスがまた検出されて再治療がされる、ニルマトレルビルの話ですけれども、
そういった事例も出てきています。FDAはそれに対して再治療の許可をした
ことも聞いています。
そういうことで、長々言いましたが、要は今後の治療のことを考えていくと、
そうした抗体製剤とか、今ある抗体製剤や内服製剤がいろいろな事情で使えな
くなることも、社会として準備をするという意味では、想定はしておくべきな
のかと思います。社会的な意味を考えるという意味では、そうした前提も入れ
ておくべきだと思いましたので、申し上げさせていただきました。そのための
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