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【参考資料2】6月22日医薬品第二部会議事録 (8 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_26901.html
出典情報 薬事・食品衛生審議会 薬事分科会(令和4年度第3回 7/20)、医薬品第二部会(令和4年度第6回 7/20)(合同開催)《厚生労働省》
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結果から臨床症状の改善効果を解釈することには限界があること。
また、単位時間当たりの変化量の比較では、プラセボ群と比較して本薬群の
変化量が大きい傾向が認められていますが、群間差の推定値は、各症状スコア
の最小単位である1を下回り、これらの症状について意義のある群間差が認め
られているとは解釈できないこと。
また、臨床症状に係るいずれの副次評価項目についても、プラセボ群と本薬
群の結果に明らかな相違は認められておりません。
申請者は、第IIa相パート及び第IIb相パートにおいて、Day4のウイル
ス力価のベースラインからの変化量の平均値が、プラセボ群と比較して本薬群
において減少したと説明しています。臨床試験において、プラセボ群と比較し
て本薬群でウイルス RNA量やウイルス力価が低下すること (または早期に低
下すること)を確認することは重要であると考えますが、次の点を踏まえると、
当該ウイルス力価の減少の臨床的意義を評価することは困難であると考えます。
SARS-CoV-2による感染症は、通常は自然経過においても比較的短期間でウイ
ルス量が減少すること。
プラセボに対するウイルス量の減少がどのような株の場合に、どの部位、採
取方法及び測定方法で得られた検体において、どの時点で、どの程度の差をも
って確認できた場合に、薬剤投与による意義のある臨床効果が得られるかにつ
いて、十分な知見の集積には至っていないこと。
また、同様の理由により試験実施時期やウイルスの測定条件等が異なる他剤
の臨床試験で認められたウイルス減少の程度との単純比較にも限界があること。
前述のとおり、本試験の第IIb相パートにおいて、ウイルス力価の減少に伴
う臨床的に意義のある臨床症状の変化は確認されていないこと。
なお、各国の規制当局における議論において、SARS-CoV-2による感染症治療薬
の評価では、生存や患者の状態等において臨床的意義がある効果が示されるこ
とが重要であるとされています。
以上より、機構は本薬の有効性について、次のように考えます。
第IIa相パート及び第IIb相パートの成績に基づき、本薬によりウイルス量
が減少する傾向が認められていることは否定しませんが、申請効能・効果に対
する有効性が推定できるものとは判断できず、第III相パートの結果等を踏まえ
て、改めて検討する必要があると考えます。
有効性の評価は御説明したとおりであるものの、医療・社会的観点から本剤
をより早期に使用可能とすることの検討も可能と考えますが、現時点で得られ
ている情報等を踏まえて本剤が承認される場合には、第III相パートの成績等に
基づき有効性を再検討し、その結果に応じ製造販売承認の見直しを含めた適切
な対応を取る必要があると考えます。
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