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【参考資料2】6月22日医薬品第二部会議事録 (15 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_26901.html
出典情報 薬事・食品衛生審議会 薬事分科会(令和4年度第3回 7/20)、医薬品第二部会(令和4年度第6回 7/20)(合同開催)《厚生労働省》
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○清田部会長

島田先生、よろしいでしょうか。

○島田(美)委員
○清田部会長

はい。ぜひよろしくお願いいたします。

それでは、島田眞路先生、どうぞ。

○島田(眞)委員

ありがとうございます。

今のお話は承認されたときのお話をされているので、これを本当に承認する
かどうかというか、緊急時の承認ということで、塩野義さんからは申請があっ
たということで、今、大曲先生も部会長の清田先生からも、新しい薬が必要だと
いうお話はお伺いしました。それは誰も否定できません。今の状況で新しい薬
が必要なのは当たり前なのですけれども、この薬が新しい薬として認められる
かどうかが、今、一番問題になっているところだと思います。
今、お話になったように、ウイルス量は減るけれども、臨床的なはっきりとし
た効果は示されない状況であるということは、機構から4回も5回もお聞きし
ました。塩野義さんは、それでもウイルス量が減るのだから、感染を抑える能力
があるとか、あとは重症化を抑えるとか、いろんなことをおっしゃっているけ
れども、そこから先は想像にすぎません。臨床症状があまり変わらないという
ところが克服されていないことが一番問題で、だから、第III相の試験と併せて
本当に有意差が出るような、要するに臨床症状の改善が見られるのだったら、
これは承認に値すると思うのですけれども、今のところ、臨床的にはあまり効
いていない印象があります。これがはっきりしない限り、ウイルス量が多少減
るからという理由だけで承認というのは非常に危険であると思います。
機構さんも5~6回にわたって、55ページ、64ページ、67ページ、75ページ、
79ページ、全部同じステートメントです。ウイルス量が減るのは否定されない
ものの、臨床症状としてどうか、はっきりとした効果が現れていないというこ
とをおっしゃっていまして、これでも臨床的な有効性が推定されるから緊急承
認するという意見は、私は暴論だと思います。
しかも、これは新しい薬ではないのです。プロテアーゼインヒビターとして
は新しくないのです。既にパキロビッド(パクスロビド)があります。でも、内
服薬としては三つ目です。モルヌピラビル、パクスロビド、これです。三つ目な
のです。最初の二つは重症化を抑えるところでははっきりとした効果が示され
ていて、オミクロン株でものin vitroではある程度効くという報告も幾つか出
ています。今回の薬は、そういう意味では、新しさも本当はあまりないのです。
そういう意味でこれは効果も弱いし、難しい。
副作用が全くないかというと、許容範囲であるとはおっしゃっていますけれ
ども、今も島田美樹先生がおっしゃったように、CYP3Aはこれを阻害する
ことが分かっていて、ミダゾラムは8.8倍になったとか、はっきりと阻害するの
です。相互作用による阻害には、かなりこれに注意しなければいけないし、催奇
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