よむ、つかう、まなぶ。

MC plus(エムシープラス)は、診療報酬・介護報酬改定関連のニュース、

資料、研修などをパッケージした総合メディアです。


【資料No.1】2.4_非臨床試験の概括資料 (14 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_29325.html
出典情報 薬事・食品衛生審議会 薬事分科会(令和4年度第5回 11/22)、医薬品第二部会(令和4年度第13回 11/22)(合同開催)《厚生労働省》
低解像度画像をダウンロード

資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。

S-217622

2.4 非臨床の概括評価

示した.薬理試験で S-217622 フマル酸共結晶を感染マウス (投与量:2~64 mg/kg) に単回経口
投与したとき,並びに反復経口投与毒性試験で S-217622 フマル酸共結晶をラット (投与量:20
~100 mg/kg),ウサギ (投与量:30~100 mg/kg) 及びサル (投与量:3~50 mg/kg) に 1 日 1 回反
復経口投与したときの投与 1 日目の血漿中 S-217622 の Cmax 及び AUC0-24hr は,用量に比例して
増大し,
上記用量範囲で S-217622 の体内動態は線形であることが示された (2.6.4.3.3 項,
2.6.4.3.4
項,2.6.4.3.5 項及び 2.6.4.3.6 項参照).また,反復経口投与毒性試験でのトキシコキネティクス
(TK) より,ラット及びサルの両種において,血漿中 S-217622 の Cmax 及び AUC0-24hr に性差はみ
られなかった.さらに,反復経口投与により血漿中 S-217622 の Cmax 及び AUC0-24hr は増加する
傾向が認められたが,ラット,ウサギ及びサルのいずれも高用量 (ラット:1000 mg/kg/日,ウサ
ギ:300 mg/kg/日,サル雄:1000/300/100 mg/kg/日 [投与 3 日目に 1000 mg/kg/日から 300 mg/kg/
日,投与 8 日目に 300 mg/kg/日から 100 mg/kg/日に減量],サル雌:300/100 mg/kg/日 [投与 9 日
目に 300 mg/kg/日から 100 mg/kg/日に減量]) では,投与 1 日目と比べて同等あるいは低下する
傾向がみられた.
S-217622 の in vitro 血清タンパク結合率に種差は認められず,ラット,ウサギ,サル及びヒト
のいずれにおいても,S-217622 濃度 (0.5~50 µg/mL) に依存せず血清タンパク結合率は約 98%
であり,ヒト血清における S-217622 の主結合タンパクはアルブミンであった (2.6.4.4.1.1 項参
照).S-217622 の in vitro 血球移行率に種差は認められず,ラット,サル及びヒトのいずれにお
いても,S-217622 濃度 (0.5~50 µg/mL) における血球移行率は 5%~13%程度であり,ラット及
びサル in vivo 試験の結果と同程度であった (2.6.4.4.1.2 項参照).また,[14C]-S-217622 フマル酸
共結晶を単回経口投与したとき,ラット及びサル血液中放射能濃度は血漿中放射能濃度と平行
に推移し,時間と共に減少したことから,S-217622 及びその代謝物の血球への残留性はないと
考えられた (2.6.4.4.2.3 項参照).
有色ラットを用いた [14C]-S-217622 フマル酸共結晶の組織分布試験において,S-217622 及び
その代謝物はラット組織に幅広く分布し,肝臓,毛様体/虹彩,歯髄,ブドウ膜においては,他
の組織に比べて高い放射能濃度が認められた.大脳,小脳及び脊髄などの中枢神経系組織中放
射能濃度は,測定したいずれの時点でも定量下限未満 (BLQ) であり,S-217622 は中枢移行性
が低いと考えられた.メラニン含有組織を含むいずれの組織中放射能濃度も投与後 168 又は
336時間には BLQ まで減少したことから,組織残留性はないと考えられた (2.6.4.4.2.1 項参照).
また,妊娠ラットを用いた [14C]-S-217622 フマル酸共結晶の胎盤透過性試験において,S-217622
及びその代謝物は胎盤を透過し,胎児への移行が認められた.胎児の組織中放射能濃度は,母
動物の同一組織中放射能濃度と同等,あるいは低い値を示し,投与後 24 時間までに BLQ 付近
まで減少したことから,S-217622 及びその代謝物は胎児の各組織に残留しないと考えられた
(2.6.4.4.2.2 項参照).授乳ラットを用いた [14C]-S-217622 フマル酸共結晶の乳汁移行性試験にお
いて,乳汁中放射能濃度は血漿中放射能濃度と平行に推移し,血漿中放射能濃度に対する乳汁
中放射能濃度の比がほぼ一定であったことから,S-217622 及びその代謝物は乳汁移行するが,
残留性はないと考えられた (2.6.4.6.1.2 項参照).
[14C]-S-217622 の凍結ヒト肝細胞を用いた in vitro 代謝物検索では,試料中放射能の大部分が
未変化の S-217622 として残存しており,主要な代謝物として,M2 (glucuronide of oxidized
14