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【資料1】医薬品の迅速・安定供給実現に向けた総合対策に関する有識者検討会 報告書(案) (22 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_33461.html |
出典情報 | 医薬品の迅速・安定供給実現に向けた総合対策に関する有識者検討会(第13回 6/6)《厚生労働省》 |
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604
②
605
606
発生するもの
○
607
608
ここで問題となるのは、上記の②において、適切な流通取引を阻む過度な薬価差が発
生している場合である。
○
609
610
薬 価 差 を 得 る こ と を目 的 と し た 値 下 げ 交 渉 や 販 路 拡 大 の た め の 値 下 げ 販 売 に より
薬価差を得ることを目的とした値下げ交渉の背景には、薬価差が医療機関等の経営原
資となっていることが挙げられる。
○
近年では、チェーン薬局や価格交渉を代行する業者が大規模化することで価格交渉力
611
を強め る と と も に 、 全 国の 取 引 価 格 を デ ー タ 化 し ベ ン チ マ ー ク を 用 い た 価 格 交 渉 が常
612
態化し 、 一 部 の 医 療 機 関や 薬 局 は こ れ を 利 用 し て 値 引 き 交 渉 す る な ど 、 薬 価 差 を 得る
613
ことを 目 的 と し た 取 引 が増 え て い る 。 こ れ ら に よ り 、 過 度 な 薬 価 差 が 発 生 し て お り、
614
こうし た 取 引 の 一 部 で は、 他 の 医 療 機 関 等 よ り も 薬 価 の 乖 離 幅 が 拡 大 し 、 結 果 と して
615
「過度な薬価差の偏在」が生じている 5 2 。
616
617
(調整幅)
618
○
流通経費は市場原理下で発生する配送効率によりばらつきが生じる。調整幅は、市場
619
実勢価 格 の 加 重 平 均 値 に調 整 幅 と し て 2 % が 加 え ら れ て い る 。 中 央 社 会 保 険 医 療 協議
620
会では 「 薬 剤 流 通 安 定 のた め 」 に 必 要 な も の と さ れ て き た が 、 そ の 根 拠 は 明 示 さ れて
621
いないものの、上記の①のばらつきを吸収しているものとも考えられる。
622
○
しかし、調整幅が導入されてから 20 年以上が経過し、近年の医薬品のカテゴリーの
623
多様化 が あ る 中 で 、 配 送効 率 に よ る 価 格 の ば ら つ き に 変 化 が 生 じ て き て い る と 考 えら
624
れる。 一 律 2 % と さ れ てき た 調 整 幅 に つ い て は 、 実 態 と 整 合 が と れ な く な っ て き てい
625
ると指摘されている。
626
627
1.3.2
628
(価格交渉の実態)
629
○
医薬品取引と医薬品卸売販売業者の実態
医薬品の取引においては、新薬や長期収載品、後発品など製品の特性によって、乖離
630
率に差 が 出 て い る が 、 その 要 因 の 1 つ に は 、 カ テ ゴ リ ー ご と の 取 引 体 系 の 違 い が ある
631
と考えられる。
632
○
長期収載品や後発品においては、医薬品の品目数が極めて多いという製品の特徴によ
633
り、個 別 の 品 目 に つ い て価 格 を 交 渉 し 、 合 意 す る こ と が 実 務 的 な 負 担 に つ な が る こと
634
から、 医 療 機 関 等 は 、 医薬 品 卸 売 販 売 業 者 と の 取 引 に お い て 前 回 改 定 時 の 値 引 き 率を
635
ベースに総額での一律値下げを求める総価取引が行われることが多い。
636
○
637
このような取引では、競合する品目が少ない新薬の価格は比較的維持されているもの
の、汎 用 性 が 高 く 競 合 品目 が 多 い 長 期 収 載 品 や 後 発 品 は 、 医 療 上 の 必 要 性 に 関 わ りな
52
令和3年度(2021 年度)の販売先別薬価差額の割合は、20 店舗以上 の調剤チェーンが 3 6. 8 %、2 0
店舗未満の調剤チェーン・個店が 26.2%、200 床以上の病院が 26.3 %、2 00 床未満の病院・診療所
が 10.7 %となっ ている(第 10 回 医薬品の迅速・安定供給実現に向けた総合対策に関する有識者検
討会 資料 p35)。
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②
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発生するもの
○
607
608
ここで問題となるのは、上記の②において、適切な流通取引を阻む過度な薬価差が発
生している場合である。
○
609
610
薬 価 差 を 得 る こ と を目 的 と し た 値 下 げ 交 渉 や 販 路 拡 大 の た め の 値 下 げ 販 売 に より
薬価差を得ることを目的とした値下げ交渉の背景には、薬価差が医療機関等の経営原
資となっていることが挙げられる。
○
近年では、チェーン薬局や価格交渉を代行する業者が大規模化することで価格交渉力
611
を強め る と と も に 、 全 国の 取 引 価 格 を デ ー タ 化 し ベ ン チ マ ー ク を 用 い た 価 格 交 渉 が常
612
態化し 、 一 部 の 医 療 機 関や 薬 局 は こ れ を 利 用 し て 値 引 き 交 渉 す る な ど 、 薬 価 差 を 得る
613
ことを 目 的 と し た 取 引 が増 え て い る 。 こ れ ら に よ り 、 過 度 な 薬 価 差 が 発 生 し て お り、
614
こうし た 取 引 の 一 部 で は、 他 の 医 療 機 関 等 よ り も 薬 価 の 乖 離 幅 が 拡 大 し 、 結 果 と して
615
「過度な薬価差の偏在」が生じている 5 2 。
616
617
(調整幅)
618
○
流通経費は市場原理下で発生する配送効率によりばらつきが生じる。調整幅は、市場
619
実勢価 格 の 加 重 平 均 値 に調 整 幅 と し て 2 % が 加 え ら れ て い る 。 中 央 社 会 保 険 医 療 協議
620
会では 「 薬 剤 流 通 安 定 のた め 」 に 必 要 な も の と さ れ て き た が 、 そ の 根 拠 は 明 示 さ れて
621
いないものの、上記の①のばらつきを吸収しているものとも考えられる。
622
○
しかし、調整幅が導入されてから 20 年以上が経過し、近年の医薬品のカテゴリーの
623
多様化 が あ る 中 で 、 配 送効 率 に よ る 価 格 の ば ら つ き に 変 化 が 生 じ て き て い る と 考 えら
624
れる。 一 律 2 % と さ れ てき た 調 整 幅 に つ い て は 、 実 態 と 整 合 が と れ な く な っ て き てい
625
ると指摘されている。
626
627
1.3.2
628
(価格交渉の実態)
629
○
医薬品取引と医薬品卸売販売業者の実態
医薬品の取引においては、新薬や長期収載品、後発品など製品の特性によって、乖離
630
率に差 が 出 て い る が 、 その 要 因 の 1 つ に は 、 カ テ ゴ リ ー ご と の 取 引 体 系 の 違 い が ある
631
と考えられる。
632
○
長期収載品や後発品においては、医薬品の品目数が極めて多いという製品の特徴によ
633
り、個 別 の 品 目 に つ い て価 格 を 交 渉 し 、 合 意 す る こ と が 実 務 的 な 負 担 に つ な が る こと
634
から、 医 療 機 関 等 は 、 医薬 品 卸 売 販 売 業 者 と の 取 引 に お い て 前 回 改 定 時 の 値 引 き 率を
635
ベースに総額での一律値下げを求める総価取引が行われることが多い。
636
○
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このような取引では、競合する品目が少ない新薬の価格は比較的維持されているもの
の、汎 用 性 が 高 く 競 合 品目 が 多 い 長 期 収 載 品 や 後 発 品 は 、 医 療 上 の 必 要 性 に 関 わ りな
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令和3年度(2021 年度)の販売先別薬価差額の割合は、20 店舗以上 の調剤チェーンが 3 6. 8 %、2 0
店舗未満の調剤チェーン・個店が 26.2%、200 床以上の病院が 26.3 %、2 00 床未満の病院・診療所
が 10.7 %となっ ている(第 10 回 医薬品の迅速・安定供給実現に向けた総合対策に関する有識者検
討会 資料 p35)。
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