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【資料1】医薬品の迅速・安定供給実現に向けた総合対策に関する有識者検討会 報告書(案) (23 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_33461.html
出典情報 医薬品の迅速・安定供給実現に向けた総合対策に関する有識者検討会(第13回 6/6)《厚生労働省》
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く、総 価 値 引 き の 目 標 金額 の 調 整 に 使 用 さ れ る 傾 向 が あ り 、 薬 価 の 下 落 幅 が 大 き くな

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っている 5 3 。

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安定確保医薬品 5 4 の中にも、薬価調査のたびに高い乖離率を示し ている品目があり、

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こうし た 品 目 の 中 に は 、上 記 の よ う な 総 価 取 引 に お け る 調 整 弁 と し て 値 引 き が さ れて

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いるものもあると考えられる 5 5 。さらに、最低薬価が適用される医薬品においても、薬

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価差が 発 生 し て い る 現 状を 踏 ま え る と 、 乖 離 率 に か か わ ら ず 改 定 前 薬 価 ま で 薬 価 が戻

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るとい う 仕 組 み が あ る ため 、 総 価 取 引 の 調 整 に 使 わ れ て い る 要 因 に な っ て い る 可 能性

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があると考えられる 5 6 。

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価格交渉における負担についてみると、令和3年度(2021 年度)から実施された毎

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年薬価 改 定 に よ り 、 薬 価改 定 頻 度 が 増 加 し た こ と か ら 、 医 薬 品 卸 売 販 売 業 者 の み なら

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ず製薬 企 業 や 医 療 機 関 等と い っ た 流 通 関 係 者 に お い て 価 格 交 渉 の 機 会 が 増 え る こ とに

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なり、結果として負担が増加している。

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また、このことが、医療機関等が価格交渉を代行する業者にこれらの業務を委託する

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一つの 要 因 と な っ て い ると 考 え ら れ 、 結 果 と し て 、 医 療 に 直 接 関 与 し な い 価 格 交 渉を

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代行す る 業 者 が 事 業 規 模を 拡 大 し 、 医 薬 品 の 価 格 形 成 に も 影 響 を 与 え て い る と 考 えら

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れる。

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(配送等の実態)

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医薬品卸売販売業者は、へき地や離島も含めて、全国に毛細血管のような流通網を構

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築して い る 。 ま た 、 災 害時 に お い て も 医 薬 品 を 安 定 的 に 供 給 す る こ と で 、 地 域 医 療を

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支えており、医療提供には必要不可欠の存在となっている。

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医薬品の配送については、医薬品が多品目であることや生命関連商品であることから、

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緊急時 に も 即 応 し な け れば な ら な い な ど 、 欠 品 を 発 生 さ せ な い 対 応 が 求 め ら れ る 。そ

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れに加 え て 、 昨 今 で は 後発 品 を 中 心 と し た 医 薬 品 の 出 荷 調 整 や 欠 品 が 常 態 化 し て おり、

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製薬企 業 や 医 療 機 関 等 との 調 整 業 務 等 に よ り 、 医 薬 品 卸 売 販 売 業 者 に 過 度 な 負 担 がか

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かっていることが指摘されている。

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令和3年度(2021 年 度)の医薬品のカテゴリー別の乖離率は、新薬創出等加算品を 10 0 とした場合 、
長期収載品は 232、後発 品は 308 となっている。(第3回 医薬品の迅速・安定供給実現に向けた総
合対策に関する有識者検討会 資料 p59)
医 療 上必 要 不 可 欠 であ っ て 、 汎 用さ れ 、 安 定 確保 が 求 め ら れる 医 薬 品 と して 、 日 本 医 学会 傘 下 の 主
たる学会の各専門 領域にお いて提案されたも ので、我が国の安全保障 上、国民の 生命を守るため、切
れ目のない医療供給のために必要で、安定確保について特に配慮が必要とされる医薬品。
令和3年 度(2021 年度) の安定確保 医薬品のうち、 内用薬の平 均乖 離率につい ては、最も 優先度 の
高いカテゴリーAが 14.3%となっており、カテゴリーB7.2%やカテゴリーC12 . 9%よりも高い乖離
率 とな っ てい る 。( 第 10 回 医 薬品 の 迅速 ・ 安定 供 給実 現 に向 け た総 合 対策 に 関す る 有識 者検 討 会
資料 p4 1)
令 和 3 年 度 ( 2021 年 度 ) の 改 定 前 薬 価 に 最 低 薬 価 制 度 が 適 用 さ れ て い た 全 品 目 の 平 均 乖 離 率 は 、
9.3%となっている。(第 10 回 医薬品の迅速・安定供給実現に向けた総合対策に関する有識者検討
会 資料 p40)

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