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経済財政運営と改革の基本方針2023 加速する新しい資本主義~未来への投資の拡大と構造的賃上げの実現~(令和5年6月16日閣議決定) (14 ページ)
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公開元URL | https://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/cabinet/honebuto/2023/decision0616.html |
出典情報 | 経済財政運営と改革の基本方針2023(6/16)《内閣府》 |
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改定「水素基本戦略」17に基づく対応を進め、既存燃料との価格差に着目した事業の予見
性を高める支援や、需要拡大や産業集積を促す拠点整備支援を含む、規制・支援一体型で
の制度整備に需給両面で取り組み、2030年頃までの商用開始に向けて、水素コア技術を国
内外で展開しつつ、水素・アンモニアの大規模かつ強靱なサプライチェーンの早期構築を
目指す。自動車については、2030年代前半までの商用化を目指す合成燃料(e-fuel)の内
燃機関への利用も見据え、2035年までに新車販売でいわゆる電動車(電気自動車、燃料電
池自動車、プラグインハイブリッド自動車及びハイブリッド自動車)を100%とする目標等
に向け、蓄電池の投資促進・技術開発等や、車両の購入、充電・水素充てんインフラの整
備、中小サプライヤー等の業態転換を支援する。船舶・航空・鉄道18等の輸送分野について
は、カーボンニュートラルポートの形成19やゼロエミッション船の開発・導入のほか、低燃
費機材導入や運航改善と併せて、国産の持続可能な航空燃料(SAF)を国際競争力のあ
る価格で安定供給できる体制を構築20する。また、まちづくりGXを含むインフラの脱炭素
化を更に進めるとともに、森林吸収源対策等21を加速する。合成燃料(e-fuel)や合成メタ
ン(e-methane)等のカーボンリサイクル燃料を含むカーボンリサイクルやCCS22、地熱
を含め、各分野においてGXに向けた研究開発や設備投資、需要創出の取組を推進する。
今後10年間で150兆円超の官民GX投資の実現を目指し、GX推進法23に基づくGX推進
戦略を定め、今年度から発行する将来の財源の裏付けをもった「GX経済移行債」等を活
用した大胆な先行投資支援を規制・制度措置と一体的に講ずるなど、「成長志向型カーボ
ンプライシング構想」を速やかに実現・実行する。
地域・くらしの脱炭素化に向けて、中小企業等の脱炭素経営や人材育成への支援を図り
つつ、2025年度までに少なくとも100か所の脱炭素先行地域を選定するなどGXの社会実
装を後押しする。また、新たな国民運動の全国展開等により、国民・消費者の行動変容・
ライフスタイル変革を促し、脱炭素製品等の需要を喚起する24。環境制約・資源制約の克服
や経済安全保障の強化、経済成長、産業競争力の強化に向け、産官学連携のパートナーシ
ップを活用しつつ、サーキュラーエコノミー(循環経済)の実現に取り組む。また、動静
脈連携25による資源循環を加速し、中長期的にレジリエントな資源循環市場26の創出を支援
する制度を導入する。
GX投資を支えるファイナンスについて、日本をアジアにおけるGX投資のハブとすべ
く国際金融センター機能を強化する。グリーン・ファイナンスの拡大、トランジション・
ファイナンスに対する国際的な理解醸成へ向けた取組の強化を図るとともに、公的資金と
民間資金を組み合わせた金融手法(ブレンデッド・ファイナンス)を開発・確立する。加
17
令和5年6月6日再生可能エネルギー・水素等関係閣僚会議決定。
燃料電池鉄道車両の導入等を含む。
洋上風力発電の導入促進を支える基地港湾の整備を含む。
20
米国では、2050年に向けて、SAFの生産を急激に拡大させるためには、価格をジェット燃料並みに近づける手段が不可
欠とされている。
21
森林資源情報の整備、建築物等における木材利用促進や、ブルーインフラ(藻場・干潟等及び生物共生型港湾構造物)等
の保全・再生・創出を通じたブルーカーボン(海洋生態系によって吸収・固定される二酸化炭素由来の炭素)の活用を含む。
22
Carbon dioxide Capture and Storage(二酸化炭素回収・貯留)の略称。
23
脱炭素成長型経済構造への円滑な移行の推進に関する法律(令和5年法律第32号)。
24
カーボンフットプリント等の排出量の見える化の取組を含む。
25
生産から小売に至る「動脈産業」と消費後のリサイクル等の「静脈産業」の連携。
26
再生材の価値を市場で適切に評価し、再生材の活用を拡大することを含む。
18
19
9
性を高める支援や、需要拡大や産業集積を促す拠点整備支援を含む、規制・支援一体型で
の制度整備に需給両面で取り組み、2030年頃までの商用開始に向けて、水素コア技術を国
内外で展開しつつ、水素・アンモニアの大規模かつ強靱なサプライチェーンの早期構築を
目指す。自動車については、2030年代前半までの商用化を目指す合成燃料(e-fuel)の内
燃機関への利用も見据え、2035年までに新車販売でいわゆる電動車(電気自動車、燃料電
池自動車、プラグインハイブリッド自動車及びハイブリッド自動車)を100%とする目標等
に向け、蓄電池の投資促進・技術開発等や、車両の購入、充電・水素充てんインフラの整
備、中小サプライヤー等の業態転換を支援する。船舶・航空・鉄道18等の輸送分野について
は、カーボンニュートラルポートの形成19やゼロエミッション船の開発・導入のほか、低燃
費機材導入や運航改善と併せて、国産の持続可能な航空燃料(SAF)を国際競争力のあ
る価格で安定供給できる体制を構築20する。また、まちづくりGXを含むインフラの脱炭素
化を更に進めるとともに、森林吸収源対策等21を加速する。合成燃料(e-fuel)や合成メタ
ン(e-methane)等のカーボンリサイクル燃料を含むカーボンリサイクルやCCS22、地熱
を含め、各分野においてGXに向けた研究開発や設備投資、需要創出の取組を推進する。
今後10年間で150兆円超の官民GX投資の実現を目指し、GX推進法23に基づくGX推進
戦略を定め、今年度から発行する将来の財源の裏付けをもった「GX経済移行債」等を活
用した大胆な先行投資支援を規制・制度措置と一体的に講ずるなど、「成長志向型カーボ
ンプライシング構想」を速やかに実現・実行する。
地域・くらしの脱炭素化に向けて、中小企業等の脱炭素経営や人材育成への支援を図り
つつ、2025年度までに少なくとも100か所の脱炭素先行地域を選定するなどGXの社会実
装を後押しする。また、新たな国民運動の全国展開等により、国民・消費者の行動変容・
ライフスタイル変革を促し、脱炭素製品等の需要を喚起する24。環境制約・資源制約の克服
や経済安全保障の強化、経済成長、産業競争力の強化に向け、産官学連携のパートナーシ
ップを活用しつつ、サーキュラーエコノミー(循環経済)の実現に取り組む。また、動静
脈連携25による資源循環を加速し、中長期的にレジリエントな資源循環市場26の創出を支援
する制度を導入する。
GX投資を支えるファイナンスについて、日本をアジアにおけるGX投資のハブとすべ
く国際金融センター機能を強化する。グリーン・ファイナンスの拡大、トランジション・
ファイナンスに対する国際的な理解醸成へ向けた取組の強化を図るとともに、公的資金と
民間資金を組み合わせた金融手法(ブレンデッド・ファイナンス)を開発・確立する。加
17
令和5年6月6日再生可能エネルギー・水素等関係閣僚会議決定。
燃料電池鉄道車両の導入等を含む。
洋上風力発電の導入促進を支える基地港湾の整備を含む。
20
米国では、2050年に向けて、SAFの生産を急激に拡大させるためには、価格をジェット燃料並みに近づける手段が不可
欠とされている。
21
森林資源情報の整備、建築物等における木材利用促進や、ブルーインフラ(藻場・干潟等及び生物共生型港湾構造物)等
の保全・再生・創出を通じたブルーカーボン(海洋生態系によって吸収・固定される二酸化炭素由来の炭素)の活用を含む。
22
Carbon dioxide Capture and Storage(二酸化炭素回収・貯留)の略称。
23
脱炭素成長型経済構造への円滑な移行の推進に関する法律(令和5年法律第32号)。
24
カーボンフットプリント等の排出量の見える化の取組を含む。
25
生産から小売に至る「動脈産業」と消費後のリサイクル等の「静脈産業」の連携。
26
再生材の価値を市場で適切に評価し、再生材の活用を拡大することを含む。
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