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参考資料9 幼児期までのこどもの育ちに係る基本的なヴィジョン(答申)[1.3MB] (24 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_36795.html
出典情報 厚生科学審議会 社会保障審議会(第139回 12/11)こども家庭審議会障害児支援部会(第4回 12/11)(合同開催)《厚生労働省》
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づくりの工夫等を行うことにより、量的な保障も含めて保護者・養育者を支
え、これらの支援・応援を「こどもの誕生前」から切れ目なく保障すること
が重要である。
○このような観点から、ライフイベントの多様性を尊重しつつ、保護者・養育
者にならない人も含め、学童期、思春期、青年期の時から教育機関や地域に
おいて、こどもの育ちや子育てについて学んだり、乳幼児と関わったりする
体験ができる機会を保障していくべきである。
(こどもとともに育つ保護者・養育者の成長の支援・応援)
○こどもの育ちのためには、親も育っていくという視点から、子育てと家庭教
育の双方の観点で、保護者・養育者自身が成長を支援されることも重要であ
る。そのため、こどもと過ごす時間や触れ合う経験の確保については、保護
者・養育者の労働環境の整備も含めた対応が必要である。また、保護者・養
育者同士の育ち合いはもちろん、こどもの思いや願いを受け止めて必要な対
応につなげるためにも、信頼できる情報や伴走者として、保健師やソーシャ
ルワーカーをはじめとした母子保健やこども家庭福祉などの専門職による成
長支援などが重要である。
○まず、こどもを育てる中で、保護者・養育者自身もこどもとともに育ってい
くという視点が重要である。こどもを養育するために必要な脳や心の働きは、
経験によって育つものであり、生物学的な性差がないとの研究報告もある38。
こどもと触れ合う経験から、保護者・養育者自身が学びを得て成長していく。
こうした点で、「アタッチメント(愛着)」の形成は、こどものみならず、保
護者・養育者にとっても重要である。そのため、性別にかかわらず、保護者・
養育者がこどもと関わる経験を確保することがこどもの育ちに係る質の観点
からも重要であり、ライフイベントの多様性を尊重しつつ、全ての人がこど
もの頃から乳幼児と触れる経験をすることが大切である。
○また、保護者・養育者同士のつながりは、保護者・養育者同士の育ち合いの
ためにも重要である。子育て支援や家庭教育支援の中では、このようなネッ
トワーク形成が重視されることが望ましい。
○さらに、体罰によらない子育てのために39必要なこと、おとなからこどもへの

38

参考 文献: Ruth Feldman, Katharina Braun & Frances A. Champagne (2019). The neural

mechanisms and consequences of paternal caregiving. Nature Reviews Neuroscience, 20, 205-224.

39

令和元年6月に児童虐待防止対策の強化を図るための児童福祉法等の一部を改正する法律(令

和元年法律第 46 号)が成立し、親権者等は、児童のしつけに際して、体罰を加えてはならない
ことが法定化され、令和2年4月に施行された。政府においては、
「体罰等によらない子育ての
ために~みんなで育児を支える社会に~」
(令和2年2月)がとりまとめられるなど、体罰禁止
に関する考え方等を普及し、社会全体で体罰等によらない子育てについて考えるとともに、保護
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