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参考資料9 幼児期までのこどもの育ちに係る基本的なヴィジョン(答申)[1.3MB] (6 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_36795.html |
出典情報 | 厚生科学審議会 社会保障審議会(第139回 12/11)こども家庭審議会障害児支援部会(第4回 12/11)(合同開催)《厚生労働省》 |
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(多様性を尊重し、包摂的に支援する)
○『育ちのヴィジョン』は、特別な支援や配慮を要するこどもであるか否かに
かかわらず、どのような環境に生まれ育っても、また、心身・社会的にどの
ような状況にあっても、多様な全てのこども一人一人をひとしく対象として
いる。
○特に、障害児については、他のこどもと異なる特別なこどもと考えるべきで
はなく、一人一人多様な育ちがある中で個々のニーズに応じた丁寧な支援が
必要なこどもと捉えることが大切であり、障害の有無で線引きせず、全ての
こどもの多様な育ちに応じた支援ニーズの中で捉えるべきである。また、心
身の状況にかかわらずひとしく育ちを保障するために、周囲の環境(社会)
を整える11視点も重要である。
○また、共生社会12の実現に向けて、『育ちのヴィジョン』は、幼児期までの時
期から切れ目なく、インクルージョンの考え方を前提とするべきである。そ
の上で、体制整備も含め、一人一人のこどもの育ちに係る質を持続的に担保
する必要がある。これは、学童期以降のインクルーシブ教育システムの実現
とも切れ目なくつながる、共生社会の実現に向けた重要な視点である。
○さらに、身体的・精神的・社会的なあらゆる要因によって困難を抱えるこど
もや家庭を包括的に支援する必要がある13。
・『育ちのヴィジョン』の目的
(「こどもの誕生前から幼児期まで」の重要性)
○乳幼児期は、脳発達の「感受性期14」と言われ、脳発達において環境の影響を
受けやすい限定された時期の1つであるなど、生涯にわたるウェルビーイン
グ向上にとって、特に重要な時期である。また、生涯の健康や特定の病気へ
のかかりやすさは、胎児期や生後早期の環境の影響を強く受けて決定される
という考え方15もあるなど、「こどもの誕生前」も含め、育ちを支える基盤的
時期として捉える必要がある。さらに、「育ち」の側面と両輪をなす「学び」
11
このように、障害が本人の医学的な心身の機能の障害と社会における様々な障壁の相互作用に
よって生じるものであるとする「障害の『社会モデル』
」の考え方は、障害を理由とする差別の
解消の推進に関する法律(平成 25 年法律第 65 号)等においても取り入れられている。
12
障害の有無にかかわらず、互いにその人らしさを認め合いながら、ともに生きる社会をいう。
13
様々な困難を抱えるこどもや家庭の利益を考えることが、翻って全てのこどものために何が必
要かを考えることにつながるという考え方も重要である。
生きる環境に適応的に働く脳へと成熟することに向けて、特に環境の影響を受けやすい時期を
14
指すが、その1つが概ね7~8歳までの時期であるとされている。
15
DOHaD(Developmental Origins of Health and Disease)の概念。
5
○『育ちのヴィジョン』は、特別な支援や配慮を要するこどもであるか否かに
かかわらず、どのような環境に生まれ育っても、また、心身・社会的にどの
ような状況にあっても、多様な全てのこども一人一人をひとしく対象として
いる。
○特に、障害児については、他のこどもと異なる特別なこどもと考えるべきで
はなく、一人一人多様な育ちがある中で個々のニーズに応じた丁寧な支援が
必要なこどもと捉えることが大切であり、障害の有無で線引きせず、全ての
こどもの多様な育ちに応じた支援ニーズの中で捉えるべきである。また、心
身の状況にかかわらずひとしく育ちを保障するために、周囲の環境(社会)
を整える11視点も重要である。
○また、共生社会12の実現に向けて、『育ちのヴィジョン』は、幼児期までの時
期から切れ目なく、インクルージョンの考え方を前提とするべきである。そ
の上で、体制整備も含め、一人一人のこどもの育ちに係る質を持続的に担保
する必要がある。これは、学童期以降のインクルーシブ教育システムの実現
とも切れ目なくつながる、共生社会の実現に向けた重要な視点である。
○さらに、身体的・精神的・社会的なあらゆる要因によって困難を抱えるこど
もや家庭を包括的に支援する必要がある13。
・『育ちのヴィジョン』の目的
(「こどもの誕生前から幼児期まで」の重要性)
○乳幼児期は、脳発達の「感受性期14」と言われ、脳発達において環境の影響を
受けやすい限定された時期の1つであるなど、生涯にわたるウェルビーイン
グ向上にとって、特に重要な時期である。また、生涯の健康や特定の病気へ
のかかりやすさは、胎児期や生後早期の環境の影響を強く受けて決定される
という考え方15もあるなど、「こどもの誕生前」も含め、育ちを支える基盤的
時期として捉える必要がある。さらに、「育ち」の側面と両輪をなす「学び」
11
このように、障害が本人の医学的な心身の機能の障害と社会における様々な障壁の相互作用に
よって生じるものであるとする「障害の『社会モデル』
」の考え方は、障害を理由とする差別の
解消の推進に関する法律(平成 25 年法律第 65 号)等においても取り入れられている。
12
障害の有無にかかわらず、互いにその人らしさを認め合いながら、ともに生きる社会をいう。
13
様々な困難を抱えるこどもや家庭の利益を考えることが、翻って全てのこどものために何が必
要かを考えることにつながるという考え方も重要である。
生きる環境に適応的に働く脳へと成熟することに向けて、特に環境の影響を受けやすい時期を
14
指すが、その1つが概ね7~8歳までの時期であるとされている。
15
DOHaD(Developmental Origins of Health and Disease)の概念。
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