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参考資料6 日本専門医機構提出参考資料 (8 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_37585.html
出典情報 国民・患者に対するかかりつけ医機能をはじめとする医療情報の提供等に関する検討会 医療機能情報提供制度・医療広告等に関する分科会(第2回 1/29)《厚生労働省》
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サブスペシャルティ領域専門研修細則 第二版

1. 緒言
一般社団法人日本専門医機構(以下、当機構)は、一般市民から信頼される医師の育成
と医師の生涯教育を行うための制度、すなわち専門医制度を整備して、一般市民が標準的
で安心できる医療を受けられること、専門医やそれを目指す医師が誇りをもって医療に携
われるようになることを目指している。
当機構発足以来、多くの学術団体等の協力を得ながら 19 基本領域が整備され、初期臨
床研修を修了した臨床医が基本領域専門医になるための制度が構築された。しかし、現代
の医療は多岐にわたって深化を続けており、市民が医療を受けようとする際に受診する診
療部門はこの 19 領域に限定されるわけではない。基本領域から分化した専門領域も既に
定着しており、市民もその専門医療へのアクセスを求めている。したがって、我々は基本
領域の研修を修了した医師がさらに研鑽を積んで、より具体的な専門医療に携わる制度の
整備を続ける必要がある。これがいわゆる2段階制度を基本理念としたサブスペシャルテ
ィ領域専門医制度である。
2.サブスペシャルティ領域
医療を支える臨床医学は、あらゆる傷病にわたる広範な医学的対象を臓器や機能ごとの
一定範囲の傷病や診療技術に特化した領域に分けて役割分担を行っている。この役割分担
は 19 基本領域とそこから細分化や横断化した臨床医学分野であるサブスペシャルティ領
域によって担われている。このうち、当機構が扱うサブスペシャルティ領域は、臨床医学
において欠くべからざる分野で、独立した診療体制をもち、独立した専門医制度として運
営される必然性のある標準的な診療単位である。すなわち、市民が必要とし、基本領域の
専門性を洗練して、補完する領域である。これは必ずしも学会単位ではなく、診療領域単
位で形成される。
また、専門医制度がいわゆる2段階制度によって構築されるので、サブスペシャルティ
領域の研修をする医師やその専門医はその領域に連携する基本領域専門医の資格を有する
ことが前提になる。そして、サブスペシャルティ領域は基本領域の専門性を洗練し、補完
して、基本領域と密に連携する必要がある。医師の専門研修の視点からは、基本領域の研
修が基礎的な研修であり、さらに研修を進めることで得られる専門領域がサブスペシャル
ティ領域であり、これが 2 段階制度の研修である。このような 2 段階の研修段階を必要と
するか否かは、基本領域が担当する医学的分野の特性によって異なる。基本領域が幅広く
総論的な基礎の研修を担当し、次に各論的な専門研修を行う場合が 2 段階制で、このとき
サブスペシャルティ領域が生まれる。ここでいう総論と各論とを1つの基本領域の中で完
結している場合には 2 段階の研修は必要としない。したがって、基本領域とサブスペシャ
ルティ領域に優劣はなく、あくまでも研修が 2 段階で行われるか否かに依存する。

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