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07【参考資料2】肺炎球菌コンジュゲートワクチン(小児用)作業チーム報告書 (2 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_40343.html
出典情報 厚生科学審議会 予防接種・ワクチン分科会 予防接種基本方針部会 ワクチン評価に関する小委員会(第25回 5/23)《厚生労働省》
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「ファクトシート追加編」
肺炎球菌コンジュゲートワクチンの費用対効果推計
① 先行研究(神谷ら)1
7 価コンジュゲートワクチン接種率を 100%、接種回数を 4 回とした場合、わが
国におけるワクチン接種の総費用は 296 億円、ワクチン接種により削減される
費用は、髄膜炎、菌血症、肺炎、中耳炎でそれぞれ 34 億円、29 億円、14 億円、
610 億円、総額 687 億円と計算されている。また、米国と同様の集団免疫効果
を期待した場合、肺炎による入院医療費削減は 5 年間で 613 億円と計算されて
いる 。
② 海外で行われた費用対効果推計の文献レビュー
小児の肺炎球菌感染症に対する施策として 7 価肺炎球菌コンジュゲートワクチ
ン(PCV-7)の導入もしくは皆接種制度(universal vaccination)を実施した場
合の費用対効果を評価する研究が行われている。表 1 に PubMed に収載された
最近 10 年間に先進諸国で行われた 16 の代表的研究を示した。分析の立場は、1)
保健医療費支払者の視点(保健医療費のみで評価する)と 2)社会の視点(保健
医療費と非保健医療費と生産性損失の合計で評価する)に分けられる。さらに、
ワクチン非接種の小児、成人に対する感染予防(集団免疫効果)を考慮した分
析も実施されている。
表 1 肺炎球菌ワクチン(小児用)の費用対効果推計の文献レビュー

ワクチン
ワクチン
結果
筆頭著者, 年
対象者
接種単価
(技術料込)
USA
2,4,6 ヶ月と 1 歳
9,406 円
支 払 者 の 視 点 で 1,469 万 円
2
Lieu 2000
(4 回投与)
/QALY 獲 得 、 社 会 の 視 点 で
668 万円/QALY 獲得
USA
2,4,6 ヶ月
5,938 円
集団免疫効果を考慮しない場
Ray 2006 3
(3 回又は 4 回投
合は 935 万円/QALY 獲得だ
与)
が、集団免疫効果を考慮する
と 36 万円/QALY 獲得に改善
UK
2~4 ヶ月と 1 歳
10,664 円
支払者の視点で 416 万円/生
McIntosh 2003 (4 回投与)
存年延長
4

UK
McIntosh

2~4 ヶ月と 1 歳
2005 (4 回投与)

10,256 円

2,4,6 ヶ月

8,330 円

5

UK

1

集団免疫効果を考慮した場
合、58 万円/生存年数延長に
改善
支 払 者 の 視 点 で 761 万 円