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資料1 社会保障 (46 ページ)

公開元URL https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/proceedings/material/zaiseia20220411.html
出典情報 財政制度等審議会 財政制度分科会(4/13)《財務省》
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令和4年度診療報酬改定と効率的で質の高い医療提供体制の整備(総論)
〇 効率的で質の高い医療提供体制の整備に向けては、既に述べた地域医療構想の推進などの制度面の取組が最重要である。
〇 こうした手法と比べた場合、診療報酬で医療提供体制を誘導することには、慎重さが求められる。まず、一定の要件を満たせば算定を認める診療報酬の仕組みのもとで
は、診療行為の算定回数を正確に見通すことも制御することも難しい側面がある。このように加減が効かない仕組みであることに加えて、診療報酬が現状では地域の実情に
応じられない全国一律の体系であること、人員配置などのストラクチャー評価に重点を置いていることが、診療報酬改定による人員体制を含めた地域の医療提供体制への影
響を助長し、負の影響を及ぼすことがあり得る。極力歪みをもたらさない制度設計が目指されなければならない。
(注)診療報酬改定が医療提供体制に負の影響をもたらした実例として、平成18年度(2006年度)診療報酬改定において導入された看護配置7対1の入院基本料の設定による当該
病床のいたずらな急増がある。その後累次にわたる算定要件の見直しにもかかわらず、当該病床の集約化は進まなかった。この結果、医療資源の散在が加速化し、実際には低密度で対応
できる医療しか行わない、いわゆる「なんちゃって急性期病床」が急増した。

〇 このような認識のもと、昨年12月の当審議会の建議では、令和4年度診療報酬改定に向けて、「医療提供体制改革なくして診療報酬改定なし」の考え方を示すととも
に、診療報酬の体系的見直しの方向性や個別の改定項目について提言をいただいた。
〇 その結果、令和3年12月22日大臣合意(財務大臣・厚生労働大臣、以下「大臣合意」)においては、医療提供体制改革に資する個別の改定項目の見直しの方向
性が盛り込まれ、令和4年度診療報酬改定に一定程度反映されることとなった。
〇 政府支出に占める割合が高い医療費についてワイズスペンディングを徹底することは国民的な要請であり、医療政策の内容やその制度設計、診療報酬体系や個別の改
定項目について財政当局や当審議会が具体的に提言していくことは当然の責務である。今後とも具体的な提言を強化し、その反映に努めるとともに、効果検証を含めた
PDCAサイクルを回していかなければならない。
◆看護配置7対1の入院基本料の届出状況
(千床)
400
353 358

370

385

375 369

362 356

349

329

大臣合意における制度改革事項

令和4年度診療報酬改定

① 看護配置7対1の入院基本料
を含む入院医療の評価の適正


○医療機能に応じた評価となるよう、 「重症患者の評価項目」を見
直し(厳格化)
※重症患者に限らず使用されている心電図モニター項目の削除 等

② 在院日数を含めた標準化に資す
るDPC制度の算定方法の見直
し等の更なる包括払いの推進

○DPC制度について、入院初期を高い点数とする一方、それ以降の
期間は低い点数とすることで、点数設定方法をメリハリ付け
○1入院当たり包括払いの仕組みである短期滞在手術等基本料の
対象拡大
短期滞在手術等基本料1 15項目⇒38項目
短期滞在手術等基本料3 19項目⇒57項目

③ 医師の働き方改革に関する加算
の実効性を向上させる見直し

○医師の働き方の改善目標の設定や勤務実績の報告を含む医師労
働時間短縮計画の作成を要件化

④ 外来の機能分化につながるよう、
かかりつけ医機能に係る措置の
実態に即した適切な見直し

○かかりつけ医機能に係る加算等について、加算を算定していることの
対外公表や、地域の連携体制への参加等を要件に追加
○かかりつけ医機能に係る加算において、算定要件とする他の診療報
酬点数の届出について、算定実績がない場合の評価の厳格化

288

300
244

200

163

100
45

0
2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016 2017 2018 2019
※2018年度以前は7対1入院基本料、以降は急性期一般入院料1の届出病床数
(出所)令和3年8月25日 中央社会保険医療協議会

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