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【資料1-2-1】情報収集・分析に関するガイドライン[806KB] (35 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_41225.html
出典情報 厚生科学審議会 感染症部会(第87回 7/17)《厚生労働省》
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参考

○ 患者クラスター(集団)の検出及び対応という観点から、リンクが明らかで
ない感染者〔患者(確定例)など〕の周辺にはクラスターがあり、特に地域で
複数の感染例が見つかった場合に、共通曝露源を後ろ向きに徹底して探して
いく作業が有効となる。感染のリスク因子を特定した上で、適切な感染拡大防
止策(共通曝露をうけたと推定される者への注意喚起を含む)を実施する。ワ
クチン既接種者において発生するブレイクスルー感染においては、個々の感
染者の症状がはっきりしない場合がある。
○ さらなるクラスター発生の抑制を図ることについては、特に減少中であっ
た新規患者の発生が底を打ち、増加傾向を示し始めたと考えられた時期から
しばらくの間に集中的に実施されることが極めて重要である。これらの時期
においては、患者発生が比較的少ない状況で後ろ向き積極的疫学調査を徹底
することは地域の、ひいては日本全体の感染拡大の収束に直結し、クラスター
対策を有効に行うためには、地域で残存するウイルスが十分少ない状況であ
ることが必要である。一方で、感染が拡大した結果、感染リスクが高まる場面
を通じて、実際に地域の多くの場所で感染が発生しているような状況におい
ては、特に後ろ向き調査による感染源推定の重要性は相対的に低下する。
○ 「患者(確定例)」の接触者の探索のための行動調査は、感染可能期間のう
ち、発症2日前(無症状病原体保有者の場合は検査陽性となる検体採取の2日
前)から、入院、宿泊療養または自宅療養の開始までを原則とする。ただし、
入院した医療機関で院内感染が生じた場合等、感染可能期間のうち入院等を
開始した後の期間の行動調査が追加的に必要となる場合も想定される。
○ 発症前の行動調査は、潜伏期間を考慮した上で感染源を推定するために発
症前 14 日間を目安に行う。ただし、調査の優先順位をつける場合には、曝露
後 5-7 日程度で多くの感染者が発症していることを考慮する。散発例やクラ
スターの端緒となった可能性の症例については、可能な限り慎重に感染源調
査を実施する。
○ 積極的症例探索の実施に当たっては、「患者(確定例)」の行動調査の情報
をもとに注意深く対象者を絞り込む。特に換気の悪い「密閉」された空間で多
くの人が発声を伴う行動(歌唱や会話等)を、対面を含む「密接」した状況で
行い、一定時間の接触がある場合(密集)、2 次感染が発生する可能性が高く
なることが知られる。さらに、医療機関や施設内感染においては、通常必要な
感染管理を維持できているかについても分析することが有用である。
○ 調査対象とした「濃厚接触者」に対しては、速やかに陽性者を発見する観点
から、全ての濃厚接触者を検査対象とし、検査を行う(初期スクリーニング)。
検査結果が陰性であった場合であっても、「患者(確定例)」の感染可能期間
のうち当該患者(確定例)が入院、宿泊療養又は自宅療養を開始するまでの期

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