重点
⑧

化学物質による労働災害を取り巻く現状
個別規制の対象外となっている化学物質による労働災害が全体の約８割
＜化学物質による労働災害発生状況（令和３年）＞
起因物

件数

有害物

156

爆発性の物等

その他

38

爆発性の物等

16

その他の危険物、有害物

249

合計

472

15%

清掃・と畜
7%

13

可燃性のガス

件数
（平成30年）

製造業

接客娯楽

46%

6%
商業

皮膚障害

77 (18.5％)

38
(42.2％)

18
(20.0％)

34
(37.8％)

特別規則以外のＳＤ
Ｓ交付義務対象物質

114 (27.4％)

15
(11.5％)

40
(30.8％)

75
(57.7％)

ＳＤＳ交付義務対象
外物質

63 (15.1％)

5
(7.5％)

27
(40.3％)

35
(52.2％)

物質名が特定できて
いないもの

162 (38.9％)

10
(5.8％)

46
(26.7％)

116
(67.4％)

416

68
(14.8％)

131
(28.5％)

260
(56.6％)

出典：労働者死傷病報告

建設業

出典：労働者死傷病報告

眼障害

特別規則対象物質

合計

12%

障害内容別の件数(重複あり)
中毒等

14%

出典：労働者死傷病報告

化学物質の性状に関連の強い労働災
害（有害物等との接触、爆発、火災
によるもの）が年間約500件発生

＜災害事例①＞

製造業のみならず、建設業、第三
次産業における労働災害も多い

食品製造工場の通路において、次亜塩素酸ナトリウ
ムを含有するカビ取り用洗剤を使用して、通路の壁
のカビ取り作業を行なっていた際に、汚れの落ちが
悪いため、通常500倍に希釈して作業するところ、
洗剤を希釈せずに原液のまま使用した。帰宅後、息
苦しい等の症状が発生したため病院を受診したとこ
ろ、次亜塩素酸ナトリウム中毒と診断された。

＜災害事例②＞

化学工場内における廃棄物焼却炉の定期補修工事で、
耐火物へ耐火物の硬化時間促進剤である急結剤の吹
付け作業を行っていた。その際、ノズルとホースの
接続部から飛散した強アルカリの急結剤が作業者３
名の皮膚に付着したことにより、３名とも薬傷（化
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学性皮膚炎）を負った。