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参考資料2:総薬力の向上により国民に最新の医薬品を迅速に届けるための構想会議中間とりまとめ (16 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_43236.html
出典情報 厚生科学審議会 臨床研究部会(第36回 9/4)《厚生労働省》
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2.国民に最新の医薬品を迅速に届けるための施策
創薬力の強化は、最終的には国民に最新の医薬品を迅速に届けることを目標と
して考えるべきであり、現在生じているドラッグ・ラグ/ドラッグ・ロスの解消は喫緊の
課題である。
将来のドラッグ・ラグ/ドラッグ・ロスを防ぎ、治療薬の開発を待ち望む患者・家族
の期待に応えるためには、国として創薬環境を整備した上で、新薬が開発されにくい
分野や原因を把握しつつ、薬事規制の見直しや運用の改善、国際的な企業への働き
かけも含め、積極的な施策を講じていくことが求められる。 18
小児や難病、希少疾病用の医薬品は、患者数が少ないため企業が開発を見送る
場合が多く、国の強力な関与が必要となっている。このため、従来のインセンティブ措
置が十分機能しているか検証の上、制度の運用の強化、企業への働きかけの強化
などの措置を講じるべきである。
医薬品を開発するスタートアップやアカデミアにとって、薬事規制のハードルは非
常に高いのが現状である。早い段階から薬事規制面で企業等を支援できるよう、
PMDA において審査官の充実を図りつつ、海外スタートアップ等に対する積極的な相
談支援等を行う枠組みの検討が望まれる。
(薬事規制の見直し)
〇 国際的な同時開発の流れに日本が組み込まれるためには、国際調和を踏まえた
薬事規制の見直しが必要である。このため、日本の施設が国際共同治験に参加す
る場合の日本人での第Ⅰ相試験の考え方や、検証的試験等における日本人データ
が必要でない場合の明確化など、「創薬力の強化・安定供給の確保等のための薬
事規制のあり方に関する検討会」で方針が示された見直しについて、確実な実行、
運用を進めるべきである。あわせて、その内容を英語等で海外に積極的に発信して
いくことが求められる。
(臨床研究及び治験環境の改善)
○ 日本が国際共同治験・臨床試験に参加できていないことを一因として、ドラッグ・ラ
グ/ドラッグ・ロスが生じている。革新的医薬品を早期に日本に導入するために
は、世界に通用する臨床試験成績をいち早く取得でき、有望なシーズが国際的な
目線で選別される開発環境を醸成することが重要であり、国際レベルの治験・臨

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◎希少疾病、難病、小児疾患、AMR といった企業の参入が困難な研究開発事例に対して、アカデミアシ
ーズのグローバルへの展開を視野に入れた臨床エビデンス創出支援が求められる。PMDA におけるパート
ナーとしての相談支援の充実、承認要件の明確化、薬事審査の国際化といった観点からの支援の充実がド
ラッグ・ラグ/ドラッグ・ロス解決策の一助となる。
(岩﨑甫構成員)

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