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参考資料2:総薬力の向上により国民に最新の医薬品を迅速に届けるための構想会議中間とりまとめ (5 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_43236.html
出典情報 厚生科学審議会 臨床研究部会(第36回 9/4)《厚生労働省》
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(米国等における創薬モデルとエコシステム)
○ 米国等では、アカデミアやスタートアップが新規モダリティ医薬品の創製をけん引
しており、製薬企業、アカデミア、スタートアップ、ベンチャーキャピタル(VC)、医薬
品開発製造受託企業(CDMO)等の様々なプレーヤーが連携する水平分業型の
創薬モデルが主流となっている。
○ こうした創薬モデルを支えるため、例えば、米国では様々なプレーヤーの間で製
薬業界のニーズや実用化ノウハウが人材流動化の効果もあって研究開発早期段
階から共有されており、アカデミアやスタートアップのシーズを育て、実用化段階
まで「バトンを繋ぐ」ように連続的な支援を行う環境が構築されている。具体的に
は、スタートアップを生み出し、成功確率をあげるべく、産学官により様々なアクセ
レレーションやインキュベーションプログラムが提供されるとともに、VC によるカン
パニークリエイションモデルなど新たなコンセプトの育成プログラムが成果を上げ
ている。また、革新的な医薬品候補の臨床試験を大規模に実施できる臨床試験
環境が整っており、研究開発実施の際の候補物質や治験薬を含む医薬品の製造
開発を支える CDMO も十分存在することにより、研究から開発、製造、医薬品の
上市に至るまでの創薬エコシステムが完備されている。こうした創薬エコシステム
に魅力を感じ、世界中の人材や企業が集まることで、更なる創薬力の向上につな
がっている。
(我が国の創薬エコシステムに欠けているもの)
○ これに比べて、我が国においては、現状、特にバリューチェーンの一部が不十分
であること、特にその中でもスタートアップ等による新規モダリティの研究を支援で
きる CDMO が存在しないこと、このため開発前段階の治験薬の製造段階から研
究開発が進まない障害要因になっていることに加え、原料、中間体、原薬(Active
Pharmaceutical Ingredient; API)製造についても海外依存が著しい現状にあると
の指摘もあった。 8
○ また、世界ではスタートアップが創薬を担う時代が到来しているにもかかわらず、
日本では創薬スタートアップの数が少なくその規模も欧米に比べ格段に小さい。
加えてこうしたスタートアップを外から支える支援機能(インキュベーション機能や
8
◎創薬バリューチェーンの一部が不十分であり、特に CDMO に関しては、国の戦略的投資として考えて
いく必要があるのではないか。(岩崎真構成員)
◎バイオモダリティの創薬は、その原薬を作るという技術も日本になく、CDMO をつくればいいという単
純な話ではないのではないか。(岩崎甫構成員)
◎ドラッグ・ロスの実態として、再生細胞医療や遺伝子治療といった新規モダリティ医薬品が多くを占め
ている。現在は希少疾病領域でのドラッグ・ロスが多いが、将来はがんなどの領域へ広がり、数も増えて
いくことが予測されている。
(藤原構成員)

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