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09 研究振興局主要事項 -令和7年度科学技術関係概算要求- (18 ページ)

公開元URL https://www.mext.go.jp/a_menu/yosan/r01/1420668_00002.html
出典情報 令和7年度文部科学省 概算要求等の発表資料一覧(8/29)《文部科学省》
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脳神経科学統合プログラム

令和7年度要求・要望額
(令和6年度予算額

75億円
65億円)

現状・課題

我が国は、超高齢化に伴い認知症が急激に増加。社会的コスト予測は、日本だけで2030年には約21兆円と試算。
認知症は日本発の治療薬(レカネマブ)が2023年9月に国内で承認され、アメリカでも迅速承認されるなど、初めてグローバル展開されるなど、
日本企業が世界をリード。また、脳の機能解明は、健康・医療のみならず、AIなど幅広い分野にイノベーションを起こす原動力としての期待大。
 これまでの脳科学研究により、基礎研究・基盤整備は確実に進展。「新しい資本主義のグランドデザイン及び実行計画2024」等に基づき、基礎と臨
床、アカデミアと産業界の連携の強化により、日本の強みである革新技術・研究基盤の成果をさらに発展させ、脳のメカニズム解明等を進めるとともに
、数理モデルの研究基盤(デジタル脳)を整備し、認知症等の脳神経疾患・精神疾患の画期的な診断・治療・創薬等シーズの研究開発を推進。



事業内容
事業実施期間

令和3年度~令和11年度

 研究期間:6年間
 支援対象機関:大学、研発法人 等

脳神経科学統合プログラム

研究・実用化支援班

基礎・臨床の
双方向の連携

相互連携
中核拠点



知財戦略の策定などの
実用化支援



倫理課題への対応

個別重点研究課題

産学共創・国際連携

 統括機能と研究開発・推進機能を併せ持ち、
他の機関とも連携して基礎研究の成果を臨床
応用につなげる
 総括チーム

・事業推進に関する支援
・基礎と臨床、産学、国際連携の推進
・研究成果の取りまとめ・発信、人材育成

 研究チーム

・個別重点課題と連携しながら研究を実施

【事業スキーム】


補助金

AMED

委託

大学・国立研究開発法人等

 若手育成や異分野融合を重視し、基礎の研究成果を脳神経疾患・ 精神疾患の
診断・治療等につなげるとともに数理・情報科学等を活用した研究を推進。
 「個別重点研究課題」の5つの研究領域は、「中核拠点」、「研究・実用化支援班」、
及び各研究領域間で相互に連携し、相乗効果を発揮。
領域① 革新的技術・研究基盤の整備・開発・高度化
• 革新脳や国際脳等で整備したデータベース、疾患モデル動物を含む動物資源等の研究
基盤の整備・高度化を実施する。また、多種・多階層・多次元データを創出・統合する
革新的技術の開発を行う。
領域② ヒト高次脳機能のダイナミクス解明
• モデル動物等も用い、分子・細胞・神経回路等の各階層、また各階層を結びつけること
で、高次脳機能を発揮するダイナミクスの根本的解明につなげる。
領域③ 神経疾患・精神疾患に関するヒト病態メカニズム解明
• 神経疾患・精神疾患の克服の基盤となる疾患の病態機序を分子・細胞・神経回路の
各階層で解明し、各階層で解明された知見をつなぐことで、病態メカニズムの根本的解
明につなげる。さらに、疾患の責任回路や責任分子ネットワークなども解明する。
領域④ デジタル空間上で再現する脳モデル開発・研究基盤(デジタル脳)の構築
• 既存データと本事業で得られる成果を統合し、ヒト脳の数理モデルや病態モデルの開発
を行う。これらをデジタル空間上に再現し、研究基盤「デジタル脳」を構築。また、モデルの
精度向上のため、ウェット実験での検証等も実施する。
領域⑤ 神経疾患・精神疾患の治療等のシーズ開発
• 脳の機能解明に基づく疾患の診断・治療シーズ開発を実施。疾患の原因分子の同定・
解析、病態メカニズムや数理モデルに基づく診断・治療シーズ開発や、医療機器を活用
した治療シーズ開発などを実施する。

(担当:研究振興局ライフサイエンス課) 18