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資料1 (52 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000195428_00059.html
出典情報 社会保障審議会 障害者部会(第132回 6/13)《厚生労働省》
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注 令和3年度障害者総合福祉推進事業「退院後生活環境相談員の業務と退院支援委員会の開
催等の実態に関する全国調査」
(公益社団法人日本精神保健福祉士協会)

○ こうした結果を踏まえ、
・ 医療保護入院以外の入院者についても退院促進措置の対象とすべきである。


また、退院支援委員会の対象者を拡大(現行、原則として在院期間が1年未満の医療保

護入院者が対象→これを在院期間が1年以上の医療保護入院者にも拡大)すべきである。

・ こうした対象者の拡大や、地域援助事業者等との更なる連携を実現しつつ、支
援の質を担保していく観点からは、専門職の活用が重要となるため、必要な人員
等が確保できるよう、診療報酬における適切な評価を含めた検討を行う必要があ
る。
(ⅲ) 長期在院者への支援
○ 長期在院者の支援に向けては、実際に訪問し、一人の顔の見える患者、自治体の
住民の一人として支援を進めていく取組が重要と考えられ、そうした観点から、市
町村が地域生活支援事業として実施する障害者相談支援事業実施要領においては、
権利擁護のために必要な援助の例として「精神科病院を訪問し、入院患者の退院に
向けた意思決定支援や退院請求などの権利行使の援助を行うよう努めること」とさ
れている。
慣れない環境での入院治療はそれだけで孤独や不安を伴うなか、病院の中で、十
分に自分の気持ちや状況について話を聞いてもらえない、説明が得られない、伝え
てはみたが上手く伝わらない等の体験が重なることで、当初抱えていた孤独や不安
が増大し、これにより、次第に退院を諦めざるを得なくなり、長期在院につながっ
ていくことが考えられる。
こうした観点から、市町村の長期在院者への支援については、当事者、ピアサポ
ーターとの協働のもと、長期在院者自身の視点から行われることが望ましい。その
ため、市町村において都道府県等と連携しながら、当事者、ピアサポーターと協働
できる体制の構築を進めていくことができるよう、国においても十分な基盤の整備
を検討することが重要である。
○ 地域生活の実現に向けては、利用者と同じ立場に立って相談・助言等を行うこと
が、本人の不安の解消や、自分は一人ではないという安心やエンパワメントにつな
がっていくという観点を踏まえ、令和3年度の障害福祉サービス等報酬改定におい
て、ピアサポートの専門性について新たに評価が行われている。
○ 国においても、長期在院者支援に積極的な自治体の取組を支援するとともに、先
進的な自治体の取組が全国の市町村で実施できるように共有を図るなど、市町村の
バックアップを進めるべきである。
また、退院促進措置に係る連携先として、地域援助事業者に加え、地域生活支援
事業において障害者相談支援事業を実施する市町村を追加すべきである。

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