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資料1 (62 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000195428_00059.html |
出典情報 | 社会保障審議会 障害者部会(第132回 6/13)《厚生労働省》 |
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② 単に「多動又は不穏が顕著である場合」に身体的拘束が容易に行われることの
ないよう、「多動又は不穏が顕著である場合」という身体的拘束の要件は、多動
又は不穏が顕著であって、かつ、
・ 患者に対する治療が困難であり、そのまま放置すれば患者の生命にまで危険
が及ぶおそれが切迫している場合や
・ 常時の臨床的観察を行っても患者の生命にまで危険が及ぶおそれが切迫して
いる場合
に限定し、身体的拘束の対象の明確化を図るべきである。
その上で③④のプロセスにより、組織全体で①の3要件を満たすか否か、②の
定義に当たるかどうかを判断できる体制を構築するべきである。
この点に関し、検討会では、「多動又は不穏が顕著である場合」は拡大解釈のお
それがあるため要件から削除すべきとの意見、身体拘束を原則廃止すべきとの意
見、治療の必要性の要件については身体的拘束について新たな対象を生み出すお
それがあるのではないかとの意見があった。また、治療の必要性の観点も考慮され
るべきとの意見があった。
さらに、検討会では、点滴等生命維持のために必要な医療行為を行うための身体
固定について、短時間の場合であっても一定のルールのもと行うこととすべきで
はないかとの意見があった。また、精神病床以外の病床における身体拘束の現状や
取扱いを含め、幅広い観点から検討すべきではないかとの意見や、介護分野におけ
る取組を参考にすべきとの意見があった。
今後、「多動又は不穏が顕著である場合」という要件を見直すに当たり、非代替
性の要件の判断手法や行動制限最小化委員会の在り方に関する課題を含め、調査
研究等により、告示の見直し内容とあわせ、実際の運用について、具体的な現場の
指標となるよう、検討を深めていくことが必要である(注1~3)。
注1 この点、検討会では、障害当事者の立場の構成員から、隔離・身体的拘束については、
医療・保護の観点から必要な場合があることに関し、制度としてそうした仕組みとされて
いる点は認識しているものの、患者にとっては、経験するに耐え難い苦痛・感情を伴うも
のであり、適切であるか不適切であるかを問わずゼロを目指すべきとの意見があった 。
注2 非代替性の要件の適正な判断に資するとともに、隔離・身体的拘束を限りなく最小化
していけるよう、国や医療関係者等が、身体的拘束に至らないための代替手段について、
精力的な検討を行い、医療現場において研鑽や実践を続けていく必要がある。
注3
これまでの医学の進歩により精神疾患の病像や入院患者の処遇に大きな改善がもた
らされたように、医学・医療の進歩により将来的には隔離・身体的拘束を必要としない精
神科医療を実現し得る可能性について、当事者とともに希望を持ち、今後も、精神医学・
医療の研究を包括的に推進していく必要がある。
③ 隔離・身体的拘束の最小化について、管理者のリーダーシップのもと、組織全
体で取り組む。隔離・身体的拘束の可否は、指定医(注)が判断するとともに、院
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ないよう、「多動又は不穏が顕著である場合」という身体的拘束の要件は、多動
又は不穏が顕著であって、かつ、
・ 患者に対する治療が困難であり、そのまま放置すれば患者の生命にまで危険
が及ぶおそれが切迫している場合や
・ 常時の臨床的観察を行っても患者の生命にまで危険が及ぶおそれが切迫して
いる場合
に限定し、身体的拘束の対象の明確化を図るべきである。
その上で③④のプロセスにより、組織全体で①の3要件を満たすか否か、②の
定義に当たるかどうかを判断できる体制を構築するべきである。
この点に関し、検討会では、「多動又は不穏が顕著である場合」は拡大解釈のお
それがあるため要件から削除すべきとの意見、身体拘束を原則廃止すべきとの意
見、治療の必要性の要件については身体的拘束について新たな対象を生み出すお
それがあるのではないかとの意見があった。また、治療の必要性の観点も考慮され
るべきとの意見があった。
さらに、検討会では、点滴等生命維持のために必要な医療行為を行うための身体
固定について、短時間の場合であっても一定のルールのもと行うこととすべきで
はないかとの意見があった。また、精神病床以外の病床における身体拘束の現状や
取扱いを含め、幅広い観点から検討すべきではないかとの意見や、介護分野におけ
る取組を参考にすべきとの意見があった。
今後、「多動又は不穏が顕著である場合」という要件を見直すに当たり、非代替
性の要件の判断手法や行動制限最小化委員会の在り方に関する課題を含め、調査
研究等により、告示の見直し内容とあわせ、実際の運用について、具体的な現場の
指標となるよう、検討を深めていくことが必要である(注1~3)。
注1 この点、検討会では、障害当事者の立場の構成員から、隔離・身体的拘束については、
医療・保護の観点から必要な場合があることに関し、制度としてそうした仕組みとされて
いる点は認識しているものの、患者にとっては、経験するに耐え難い苦痛・感情を伴うも
のであり、適切であるか不適切であるかを問わずゼロを目指すべきとの意見があった 。
注2 非代替性の要件の適正な判断に資するとともに、隔離・身体的拘束を限りなく最小化
していけるよう、国や医療関係者等が、身体的拘束に至らないための代替手段について、
精力的な検討を行い、医療現場において研鑽や実践を続けていく必要がある。
注3
これまでの医学の進歩により精神疾患の病像や入院患者の処遇に大きな改善がもた
らされたように、医学・医療の進歩により将来的には隔離・身体的拘束を必要としない精
神科医療を実現し得る可能性について、当事者とともに希望を持ち、今後も、精神医学・
医療の研究を包括的に推進していく必要がある。
③ 隔離・身体的拘束の最小化について、管理者のリーダーシップのもと、組織全
体で取り組む。隔離・身体的拘束の可否は、指定医(注)が判断するとともに、院
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