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岡部先生資料(レポート) (11 ページ)

公開元URL https://www.lifescience.mext.go.jp/2022/10/4041102.html
出典情報 ライフサイエンス委員会 脳科学作業部会(第4回 11/2)《文部科学省》
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いては国際的な優位性が極めて高い状態が生み出されつつある。病態関連神経回路を同定
した後のリバーストランスレーションの戦略においては、霊長類モデルのみで解析を進め
ることのメリット・デメリットを明確にしつつゴールに到達するまでの戦略を慎重に計画
すべきであろう。霊長類モデルはヒトへのトランスレーションにおける有用性は明確であ
る一方、遺伝子操作の困難さ、成長や世代交代にかかる時間の長さ、飼育スペース・コスト
への負荷の点から全ての病態解析実験を霊長類モデルのみで実施することは非現実的であ
る。マウスなどの小型動物を活用した実験と in silico のモデルを用いたパラメーター推定な
どを組み合わせ、霊長類モデルならではの実験を絞り込む戦略が求められる。幸い革新脳事
業により霊長類と非霊長類モデルの脳構造・機能の違いも複数の病態関連神経回路におい
て明らかにされつつあり、今後 10 年でこうした研究課題に積極的な追加投資を行うことで
疾患研究のブレークスルーを生み出すことが期待される。

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