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11【参考資料1-6】9価HPVワクチンファクトシート (11 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_29181.html
出典情報 厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会(第41回 11/18)《厚生労働省》
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545

図 12. ⼦宮頸がん年齢階級別死亡率の推移(43)

563

きく分けられており、⾼リスク型として HPV 16, 18, 31, 33, 35, 39, 45, 51, 52, 56, 58, 59,

564

68, 73 および 82 が、低リスク型として HPV 6 および 11 が報告されている(下線太字は 9

565

価 HPV ワクチンに含まれる遺伝⼦型)(49)。疾患別には、96 %の⼦宮頸がん、93 %の肛

566

⾨がん、64 %の膣がん、51 %の外陰部がん、36 %の陰茎がんおよび 63 %の⼝腔咽頭が

567

んが HPV に関連している (50)。関連している遺伝⼦型を表 1 に⽰す(49, 51)。

568

なお、2 価 HPV ワクチンに含まれる遺伝⼦型は HPV16, 18、4 価 HPV ワクチンに含ま

569

れる遺伝⼦型は HPV6, 11, 16, 18、9 価 HPV ワクチンに含まれる遺伝⼦型は HPV6, 11, 16,

570

18, 31, 33, 45, 52, 58 である。
表 1. HPV の遺伝⼦型と疾患の関係 (49, 51)

546
547

欧⽶諸国および韓国における⼦宮頸がん罹患率および死亡率の減少には、細胞診による

548

⼦宮頸がん検診の普及が寄与している (45-46)。我が国でも 1982 年の⽼⼈保健法制定によ

549

り細胞診による⼦宮頸がん検診が国からの補助⾦事業として導⼊された。1998 年からは国

550

の補助⾦から市町村事業に移⾏し、厚⽣労働省の定める「がん予防重点健康教育及びがん検

551

診実施のための指針」に基づいて実施されている。しかし、⼦宮頸がん検診の受診率は 40 %

552

程度にとどまり、欧⽶諸国や韓国と⽐較して低い(図 13)。

HPV 関連疾患

⽪膚

疣贅

HPV タイプ
1, 2, 3, 4, 7, 10, 26, 27, 28, 29, 41, 48, 50, 57,
60, 63, 65, 75, 76, 77, 88, 95
5, 8, 9, 12, 14, 15, 17, 19, 20, 21, 22, 23, 24,

疣贅状表⽪発育異常

25, 36, 37, 38, 46, 47, 49, 75, 76, 80, 92, 93,
96

咽頭⼝腔部, 喉頭,

553
554

部位

⼝腔
図 13. ⼦宮頸がん検診受診率の国際⽐較(20-69 歳)(47)
⼝腔

555

主に 16 (頻度は低いが他の⾼リスク型も含

頭頸部がん

む)

FEH

13,32

(局所的上⽪過形成)
focal epithelial
hyperplasia

喉頭

肛⾨性器周辺
556

喉頭乳頭腫

6,11

陰部疣贅、⽣殖器疣贅
(低リスク型)
上⽪内腫瘍性病変

557

40, 42, 43, 44, 53, 54, 61, 72, 73, 81

(低リスク型)

558

③ HPV 遺伝⼦型の分布

559

1)HPV の疫学

560

HPV はエンベロープを持たない直径 50-55 nm のウイルスで、⼆本鎖 DNA ウイルスに

561

分類される。遺伝⼦型は 200 以上が報告されており、多くが⽪膚や粘膜上⽪細胞に感染す

562

る (48)。HPV の遺伝⼦型は、将来的な発がん性の有無により⾼リスク型と低リスク型に⼤
21

6,11

上⽪内腫瘍性病変と⼦
宮頸がん(⾼リスク型)
571
22

16, 18, 31, 33, 35, 39, 45, 51, 52, 56, 58, 68,
73, 82 (26, 53, 66)