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11【参考資料1-6】9価HPVワクチンファクトシート (17 ページ)
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公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_29181.html |
出典情報 | 厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会(第41回 11/18)《厚生労働省》 |
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表 3. 2 価 HPV ワクチン接種 10 年後の抗体陽性率と抗体価(69-70)
抗体陽性
%
n
808
809
832
率
807
10-14歳
HPV16
100
HPV18
100
15-25歳
HPV16
100
HPV18
99.2
26-45歳
HPV16
99.2
HPV18
93.7
46-55歳
HPV16
96.3
HPV18
83.8
*自然感染時との比較
抗体価
倍* (95%信頼区間)
による CIN1 以上の病変や尖圭コンジローマ等の外陰部病変は発⽣していない(75)。
833
n
834
4)ワクチン型以外に対する効果
835
ワクチンに含まれる型以外の HPV に対するクロスプロテクションについては、2 価 HPV
836
ワクチン接種後 4 年の時点で、HPV31,33,45,51,52 の持続感染に対するある程度の予防効
393
395
53.4 (47.4-60.1)
26.3 (23.6-29.4)
393
395
837
果( 15-80 % )が報告されている(76-77)。また、HPV31,33 による CIN2 以上の病変
142
142
32.4 (26.3-39.9)
14.1 (11.8-17.0)
123
126
838
( HPV16,18 の共感染を除く )に対する予防効果( 59-84 % )が報告されている(76, 78)。
839
しかし、フォローアップの期間が⻑くなると⼀部の型の持続感染に対する予防効果が低下
172
172
11.2 (9.1-13.8)
5.1 (4.3-6.1)
120
133
840
するとの報告もあることから(78)、クロスプロテクション効果の持続期間についてはさらに
841
⻑期的な臨床試験の成績が必要である。
156
156
5.3 (4.2-6.6)
3.1 (2.5-3.7)
103
109
842
843
5)接種スケジュール
844
前述のように、HPV ワクチンには感染した HPV を排除する効果はないことから、性交
845
渉を開始する前の男⼥⼩児( 9-14 歳 )を主な接種対象としている。いくつかの国では、
810
ワクチンの⻑期に渡る効果をフォローアップした報告では、4 価 HPV ワクチンを⼥児
846
この年齢を過ぎた⼥性に対してもキャッチアップ接種を推奨している。
811
( 9-15 歳、614 ⼈ )に接種して 10 年の時点で、HPV6,11,16,18 による CIN は発⽣して
847
HPV ワクチンは当初 3 回接種のスケジュールで承認されたが、WHO の提⾔(79)により
812
いない(71)。また、4 価 HPV ワクチンをワクチン型 HPV に未感染の⼥性( 16-23 歳、1,495
848
2014 年から 2 回接種スケジュールが各国で承認され、実施されている。この変更は、⼥児
813
⼈ )に接種して 12 年の時点で、HPV6,11,16,18 による CIN2 以上の病変は発⽣していな
849
( 9-14 歳 )に 2 回接種したときの幾何平均抗体価( GMT )が、上の年代の⼥性( 15-
814
い(22)。HPV 既感染者を含む⼥性( 16-17 歳、2,465 ⼈ )に 2 価 HPV ワクチンを接種し
850
26 歳 )に 3 回接種して得られる GMT と同等かそれ以上というデータ(80-83)に基づいて
815
て 10 年の時点で、原因 HPV の型を問わず 4 件の CIN3 が発⽣したのに対し、ワクチン⾮
851
いる (表 4)。2 回接種スケジュールの場合、少なくとも 6 か⽉の間隔を空けて接種するこ
816
投与群( 18-19 歳、15,627 ⼈ )では 75 件の CIN3 と 4 件の⼦宮頸部浸潤がんが発⽣して
852
とが推奨されている。また、初回接種時に 15 歳以上の場合は、3 回接種が推奨されている
817
おり、CIN3 以上に対する予防効果は 66 %( 95 %信頼区間 8-88 )であった(72)。ワク
853
(79)。⼥児( 9-14 歳 )を対象とした 3 つの無作為化臨床試験をメタ解析した結果では、2
818
チン被接種者で CIN3 を発症した⼈はすべて HPV16 既感染者であった。これらの成績か
854
価または 4 価 HPV ワクチンを最初に接種してから 7 か⽉の時点で、2 回接種と 3 回接種で
819
ら、接種から少なくとも 10-12 年後までは、ワクチン型 HPV による⼦宮頸部前がん病変の
855
抗体価に差がないという確度の⾼いエビデンスが⽰されている(81-82, 84, 85)(表 4)。初回
820
発⽣を予防する効果が持続すると考えられる。
856
接種から 3-10 年後の抗体価も報告されているが(86-87)(表 4)、接種回数の違いが抗体産
857
⽣応答に与える⻑期間の影響については、さらに詳細な調査が必要である。
821
858
また、4 価 HPV ワクチンを接種した約 70 万⼈を対象としたデンマークとスウェーデン
823
2 価 HPV ワクチンを⽤いた我が国での無作為化⼆重盲検試験( ワクチン型 HPV 未感染
859
のコホート研究では、13-19 歳の⼥性に 5 か⽉以上の間隔をあけて 2 回接種した場合、3 回
824
の 20-25 歳⼥性 )では、最初の接種から 4 年の時点で、ワクチン投与群( 406 ⼈ )とプ
860
接種と⽐較して CIN2 以上の病変を発症するリスクに差がないことが報告されている(88)。
825
ラセボ投与群( 404 ⼈ )を⽐較して、HPV16,18 による CIN1 以上の病変に対する 100 %
861
826
( 95 %信頼区間 42.2-100 )の予防効果が認められた(73)。4 価 HPV ワクチンの無作為
827
化⼆重盲検試験( ワクチン型未感染者の 18-26 歳⼥性 )では、最初の接種から 2.5 年の時
828
点で、ワクチン投与群( 419 ⼈ )とプラセボ投与群( 422 ⼈ )を⽐較して、HPV6,11,16,18
829
による持続感染( 6 か⽉間隔で同じ型の HPV DNA が検出 )または病変に対する 87.6 %
830
( 95 %信頼区間 59.2-97.6 )の予防効果が認められた(74)。また、4 価 HPV ワクチンを
831
ワクチン型 HPV 未感染⼥性( 16-26 歳、967 ⼈ )に接種して 4 年の時点で、HPV6,11,16,18
822
3)国内での有効性評価
33
34
抗体陽性
%
n
808
809
832
率
807
10-14歳
HPV16
100
HPV18
100
15-25歳
HPV16
100
HPV18
99.2
26-45歳
HPV16
99.2
HPV18
93.7
46-55歳
HPV16
96.3
HPV18
83.8
*自然感染時との比較
抗体価
倍* (95%信頼区間)
による CIN1 以上の病変や尖圭コンジローマ等の外陰部病変は発⽣していない(75)。
833
n
834
4)ワクチン型以外に対する効果
835
ワクチンに含まれる型以外の HPV に対するクロスプロテクションについては、2 価 HPV
836
ワクチン接種後 4 年の時点で、HPV31,33,45,51,52 の持続感染に対するある程度の予防効
393
395
53.4 (47.4-60.1)
26.3 (23.6-29.4)
393
395
837
果( 15-80 % )が報告されている(76-77)。また、HPV31,33 による CIN2 以上の病変
142
142
32.4 (26.3-39.9)
14.1 (11.8-17.0)
123
126
838
( HPV16,18 の共感染を除く )に対する予防効果( 59-84 % )が報告されている(76, 78)。
839
しかし、フォローアップの期間が⻑くなると⼀部の型の持続感染に対する予防効果が低下
172
172
11.2 (9.1-13.8)
5.1 (4.3-6.1)
120
133
840
するとの報告もあることから(78)、クロスプロテクション効果の持続期間についてはさらに
841
⻑期的な臨床試験の成績が必要である。
156
156
5.3 (4.2-6.6)
3.1 (2.5-3.7)
103
109
842
843
5)接種スケジュール
844
前述のように、HPV ワクチンには感染した HPV を排除する効果はないことから、性交
845
渉を開始する前の男⼥⼩児( 9-14 歳 )を主な接種対象としている。いくつかの国では、
810
ワクチンの⻑期に渡る効果をフォローアップした報告では、4 価 HPV ワクチンを⼥児
846
この年齢を過ぎた⼥性に対してもキャッチアップ接種を推奨している。
811
( 9-15 歳、614 ⼈ )に接種して 10 年の時点で、HPV6,11,16,18 による CIN は発⽣して
847
HPV ワクチンは当初 3 回接種のスケジュールで承認されたが、WHO の提⾔(79)により
812
いない(71)。また、4 価 HPV ワクチンをワクチン型 HPV に未感染の⼥性( 16-23 歳、1,495
848
2014 年から 2 回接種スケジュールが各国で承認され、実施されている。この変更は、⼥児
813
⼈ )に接種して 12 年の時点で、HPV6,11,16,18 による CIN2 以上の病変は発⽣していな
849
( 9-14 歳 )に 2 回接種したときの幾何平均抗体価( GMT )が、上の年代の⼥性( 15-
814
い(22)。HPV 既感染者を含む⼥性( 16-17 歳、2,465 ⼈ )に 2 価 HPV ワクチンを接種し
850
26 歳 )に 3 回接種して得られる GMT と同等かそれ以上というデータ(80-83)に基づいて
815
て 10 年の時点で、原因 HPV の型を問わず 4 件の CIN3 が発⽣したのに対し、ワクチン⾮
851
いる (表 4)。2 回接種スケジュールの場合、少なくとも 6 か⽉の間隔を空けて接種するこ
816
投与群( 18-19 歳、15,627 ⼈ )では 75 件の CIN3 と 4 件の⼦宮頸部浸潤がんが発⽣して
852
とが推奨されている。また、初回接種時に 15 歳以上の場合は、3 回接種が推奨されている
817
おり、CIN3 以上に対する予防効果は 66 %( 95 %信頼区間 8-88 )であった(72)。ワク
853
(79)。⼥児( 9-14 歳 )を対象とした 3 つの無作為化臨床試験をメタ解析した結果では、2
818
チン被接種者で CIN3 を発症した⼈はすべて HPV16 既感染者であった。これらの成績か
854
価または 4 価 HPV ワクチンを最初に接種してから 7 か⽉の時点で、2 回接種と 3 回接種で
819
ら、接種から少なくとも 10-12 年後までは、ワクチン型 HPV による⼦宮頸部前がん病変の
855
抗体価に差がないという確度の⾼いエビデンスが⽰されている(81-82, 84, 85)(表 4)。初回
820
発⽣を予防する効果が持続すると考えられる。
856
接種から 3-10 年後の抗体価も報告されているが(86-87)(表 4)、接種回数の違いが抗体産
857
⽣応答に与える⻑期間の影響については、さらに詳細な調査が必要である。
821
858
また、4 価 HPV ワクチンを接種した約 70 万⼈を対象としたデンマークとスウェーデン
823
2 価 HPV ワクチンを⽤いた我が国での無作為化⼆重盲検試験( ワクチン型 HPV 未感染
859
のコホート研究では、13-19 歳の⼥性に 5 か⽉以上の間隔をあけて 2 回接種した場合、3 回
824
の 20-25 歳⼥性 )では、最初の接種から 4 年の時点で、ワクチン投与群( 406 ⼈ )とプ
860
接種と⽐較して CIN2 以上の病変を発症するリスクに差がないことが報告されている(88)。
825
ラセボ投与群( 404 ⼈ )を⽐較して、HPV16,18 による CIN1 以上の病変に対する 100 %
861
826
( 95 %信頼区間 42.2-100 )の予防効果が認められた(73)。4 価 HPV ワクチンの無作為
827
化⼆重盲検試験( ワクチン型未感染者の 18-26 歳⼥性 )では、最初の接種から 2.5 年の時
828
点で、ワクチン投与群( 419 ⼈ )とプラセボ投与群( 422 ⼈ )を⽐較して、HPV6,11,16,18
829
による持続感染( 6 か⽉間隔で同じ型の HPV DNA が検出 )または病変に対する 87.6 %
830
( 95 %信頼区間 59.2-97.6 )の予防効果が認められた(74)。また、4 価 HPV ワクチンを
831
ワクチン型 HPV 未感染⼥性( 16-26 歳、967 ⼈ )に接種して 4 年の時点で、HPV6,11,16,18
822
3)国内での有効性評価
33
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