よむ、つかう、まなぶ。
11【参考資料1-6】9価HPVワクチンファクトシート (12 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_29181.html |
出典情報 | 厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会(第41回 11/18)《厚生労働省》 |
ページ画像
ダウンロードした画像を利用する際は「出典情報」を明記してください。
低解像度画像をダウンロード
プレーンテキスト
資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。
572
HPV が関与しているがんの割合は、2004-2008 年の⽶国では、肛⾨周囲 93 %、⼦宮頸部
597
573
96 %、中咽頭部 63 %、陰茎 36 %、膣 64 %、外陰部 51 %であり、2012-2016 年では
598
574
肛⾨周囲や⼦宮頸部で若⼲割合が低下したが外陰部、膣、陰茎、中咽頭部では割合が増加し
575
た (図 14)。
図 15. HPV 陽性軽度扁平上⽪内病変のうち最も頻度の⾼い 15 遺伝⼦型の地域別分布 (54)
576
577
図 14. ⽶国における各局所がんと HPV 関連の割合(52-53)
各局所がんとHPV関連の割合
100%
93% 91%
96%
91%
2004〜2008
2012〜2016
90%
80%
69%
70%
60%
75%
71%
64%
63%
63%
51%
50%
36%
40%
30%
20%
10%
0%
578
579
肛⾨周囲
⼦宮頸部
外陰部
膣
陰茎
中咽頭部
599
600
601
(イ)浸潤⼦宮頸がんにおける HPV 遺伝⼦型の分布
580
2)世界における HPV の分布
602
世界における⼦宮頸がんの発⽣率は⼥性 10 万⼈あたり 16.2、死亡率 8.9/10 万⼈であり、
581
(ア)軽度扁平上⽪内病変に関連した HPV 遺伝⼦型の分布
603
55-64 歳の年齢群が最も⾼い発⽣率であった (図 16)。浸潤⼦宮頸がんは⼥性にとって発⽣
582
HPV が上⽪系細胞に感染すると経過とともに上⽪内に病変が出現してくる。細胞診の結
604
頻度の⾼いがんであり、毎年約 49 万⼈が診断され、約 27 万⼈が死亡している。また、⼦
583
果により上⽪内病変は軽度扁平上⽪内病変( low-grade squamous intraepithelial lesions :
605
宮頸がんは 15-44 歳の成⼈⼥性に発⽣するがんの内、2 番⽬に頻度の⾼いがんであり、浸潤
584
LSIL )から前がん病変に相当する⾼度扁平上⽪内病変( high-grade squamous intraepithelial
606
性⼦宮頸がんの 70.1 % が HPV16 もしくは HPV18 によると推測されている (55-57)。全
585
lesions ( HSIL ) ) に分類されている。これら軽度扁平上⽪内病変症例に関する 55 報の研究
607
世界の 1 万例を超える症例における浸潤⼦宮頸がんの調査では、85 % ( 8,977/10,575 ) に
586
論⽂を元にした軽度扁平上⽪内病変(n = 8,308)のメタアナリシスの結果によると、HPV
608
HPV 感染が確認され、その 91 % ( 8,196/8,977 ) が HPV16, 18, 31, 33, 35, 45, 52 および
587
遺伝⼦型分布には地理的な違いがある。北⽶では扁平上⽪内病変の 80 %で HPV が検出さ
609
58 に関連していた。地域により症例数の偏りがあるもののヨーロッパ、北⽶、中⽶、アフ
588
れているが、他の地域では 70 %未満であった(54)。HPV 陽性軽度扁平上⽪内病変 5,910 件
610
リカ、アジア、オセアニア地域の全ての地域において HPV16 の割合が最も⾼く 48-72 %で
589
の検討では、検出された遺伝⼦型の中で最も割合の⾼かった遺伝型は HPV16( 26.3 % )
611
あった(58)。
590
で、HPV31( 11.5 % )、HPV51( 10.6 % )
、HPV53( 10.2 % )が続いた (54)。
612
591
アフリカ地域の軽度扁平上⽪内病変における HPV16 の検出割合はヨーロッパの 2 分の 1
613
592
で、HPV18 はヨーロッパ、南/中央アメリカが北⽶の 2 分の 1 であった。⼦宮頸部扁平上
614
593
⽪がん/軽度扁平上⽪内病変の⽐率によると、HPV 陽性の割合は、⼦宮頸部扁平上⽪がんの
615
594
⽅が軽度扁平上⽪内病変より HPV16 で 2 倍、HPV18 で 1.5 倍⾼く、これらの⾼リスク型
595
は他の遺伝⼦型( ⼦宮頸部扁平上⽪がん/軽度扁平上⽪内病変⽐が 0.05 から 0.85 の遺伝⼦
596
型 )よりも進⾏して発⾒されることが多い (図 15)。
23
24
HPV が関与しているがんの割合は、2004-2008 年の⽶国では、肛⾨周囲 93 %、⼦宮頸部
597
573
96 %、中咽頭部 63 %、陰茎 36 %、膣 64 %、外陰部 51 %であり、2012-2016 年では
598
574
肛⾨周囲や⼦宮頸部で若⼲割合が低下したが外陰部、膣、陰茎、中咽頭部では割合が増加し
575
た (図 14)。
図 15. HPV 陽性軽度扁平上⽪内病変のうち最も頻度の⾼い 15 遺伝⼦型の地域別分布 (54)
576
577
図 14. ⽶国における各局所がんと HPV 関連の割合(52-53)
各局所がんとHPV関連の割合
100%
93% 91%
96%
91%
2004〜2008
2012〜2016
90%
80%
69%
70%
60%
75%
71%
64%
63%
63%
51%
50%
36%
40%
30%
20%
10%
0%
578
579
肛⾨周囲
⼦宮頸部
外陰部
膣
陰茎
中咽頭部
599
600
601
(イ)浸潤⼦宮頸がんにおける HPV 遺伝⼦型の分布
580
2)世界における HPV の分布
602
世界における⼦宮頸がんの発⽣率は⼥性 10 万⼈あたり 16.2、死亡率 8.9/10 万⼈であり、
581
(ア)軽度扁平上⽪内病変に関連した HPV 遺伝⼦型の分布
603
55-64 歳の年齢群が最も⾼い発⽣率であった (図 16)。浸潤⼦宮頸がんは⼥性にとって発⽣
582
HPV が上⽪系細胞に感染すると経過とともに上⽪内に病変が出現してくる。細胞診の結
604
頻度の⾼いがんであり、毎年約 49 万⼈が診断され、約 27 万⼈が死亡している。また、⼦
583
果により上⽪内病変は軽度扁平上⽪内病変( low-grade squamous intraepithelial lesions :
605
宮頸がんは 15-44 歳の成⼈⼥性に発⽣するがんの内、2 番⽬に頻度の⾼いがんであり、浸潤
584
LSIL )から前がん病変に相当する⾼度扁平上⽪内病変( high-grade squamous intraepithelial
606
性⼦宮頸がんの 70.1 % が HPV16 もしくは HPV18 によると推測されている (55-57)。全
585
lesions ( HSIL ) ) に分類されている。これら軽度扁平上⽪内病変症例に関する 55 報の研究
607
世界の 1 万例を超える症例における浸潤⼦宮頸がんの調査では、85 % ( 8,977/10,575 ) に
586
論⽂を元にした軽度扁平上⽪内病変(n = 8,308)のメタアナリシスの結果によると、HPV
608
HPV 感染が確認され、その 91 % ( 8,196/8,977 ) が HPV16, 18, 31, 33, 35, 45, 52 および
587
遺伝⼦型分布には地理的な違いがある。北⽶では扁平上⽪内病変の 80 %で HPV が検出さ
609
58 に関連していた。地域により症例数の偏りがあるもののヨーロッパ、北⽶、中⽶、アフ
588
れているが、他の地域では 70 %未満であった(54)。HPV 陽性軽度扁平上⽪内病変 5,910 件
610
リカ、アジア、オセアニア地域の全ての地域において HPV16 の割合が最も⾼く 48-72 %で
589
の検討では、検出された遺伝⼦型の中で最も割合の⾼かった遺伝型は HPV16( 26.3 % )
611
あった(58)。
590
で、HPV31( 11.5 % )、HPV51( 10.6 % )
、HPV53( 10.2 % )が続いた (54)。
612
591
アフリカ地域の軽度扁平上⽪内病変における HPV16 の検出割合はヨーロッパの 2 分の 1
613
592
で、HPV18 はヨーロッパ、南/中央アメリカが北⽶の 2 分の 1 であった。⼦宮頸部扁平上
614
593
⽪がん/軽度扁平上⽪内病変の⽐率によると、HPV 陽性の割合は、⼦宮頸部扁平上⽪がんの
615
594
⽅が軽度扁平上⽪内病変より HPV16 で 2 倍、HPV18 で 1.5 倍⾼く、これらの⾼リスク型
595
は他の遺伝⼦型( ⼦宮頸部扁平上⽪がん/軽度扁平上⽪内病変⽐が 0.05 から 0.85 の遺伝⼦
596
型 )よりも進⾏して発⾒されることが多い (図 15)。
23
24