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参考資料1-3 介護保険制度の見直しに関する意見 (3 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_31263.html
出典情報 社会保障審議会 介護保険部会(第106回 2/27)《厚生労働省》
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はじめに
○ 介護保険制度は、その創設から 22 年が経過し、高齢化の進行とともに 65 歳
以上の第1号被保険者は約 1.7 倍に増加する中で、サービス利用者数は約 3.5
倍に増加するなど、高齢者の介護になくてはならないものとして私たちの社
会に定着し、発展してきた。


介護保険制度の運営は、人口動態や介護サービスを利用する高齢者の心身
の状況に自ずから大きく影響される。これまで、団塊の世代が 75 歳以上とな
る 2025 年を見据え、医療・介護・介護予防・住まい・生活支援が包括的に確
保される地域包括ケアシステムの構築に取り組んできた。次期第9期介護保
険事業計画期間中に 2025 年を迎えることとなるが、今後見込まれる人口構造
の変化とそれに伴う社会環境の変化に対応し、高齢者の生活を支える介護保
険制度であり続けるために、引き続き、制度の不断の見直しが必要である。

○ とりわけ、団塊ジュニア世代が 65 歳以上となり、高齢者人口がピークを迎
える 2040 年頃を見通すと、高齢者人口に占める 85 歳以上人口の割合が上昇
することが見込まれる。要介護認定率は年齢が上がるにつれ上昇し、特に 85
歳以上で上昇する傾向にあることや、一人当たり介護給付費が 85 歳以上の年
齢階級で急増すること等を考え合わせれば、こうした人口動態が今後の介護
保険制度にサービス需要や給付費の増加という形で大きなインパクトを与え
ることが見込まれる。また、85 歳以上人口の増加に伴い、認知機能が低下し
た高齢者も増加することが見込まれる。地域で生活する高齢者等の意思決定
の支援や、権利擁護の重要性が高まることとなる。
○ これと同時に、今後、15 歳から 64 歳までの生産年齢人口が急減することが
見込まれている。このため、全産業的に人材の確保が厳しい状況となる一方、
サービス需要に対応した介護人材の必要数は増えることが見込まれる。足下
においては、既に人材不足が指摘されている中で、累次の処遇改善の結果とし
て、介護職員と全産業平均との給与の格差は縮小してきている。今後も、働く
環境の改善を含む介護現場の人材確保に向けた取組を一層推進するなど、人
材不足が供給の更なる制約要因とならないよう、早急な対応が求められる。
○ また、こうした人口構造の変化は全国で一様に起こるのではなく、都市部で
高齢者人口が急増する一方で、もともと高齢者人口の多い地方では緩やかな
増加にとどまったり、ピークを過ぎて減少に転じたりするなど、多様な形で進
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