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オンライン診療その他の遠隔医療に関する事例集(令和6年4月版) (13 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/index_0024_00004.html |
出典情報 | オンライン診療その他の遠隔医療に関する事例集(令和6年4月版)(4/19)《厚生労働省》 |
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対象患者
不妊治療は主に女性が対象と思われがちであるが、夫婦・パートナーで取り組むものである。オンライン診
療は、女性だけでなく男性も参加してもらうためのツールとして位置付けている。
検査結果の説明のためにオンライン診療を活用することが多いが、着床前診断の夫婦の遺伝カウンセリン
グでも活用している。
対面診療では夫婦・パートナーが揃って時間を確保することが難しくても、オンラインであれば調整可能
なケースがある。
なお、初診からのオンライン診療もごくわずかであるが実施した事例がある(例。 :新型コロナウイルス
感染症に罹患しており受診が難しい等、やむを得ない理由がある事例
3 オンライン診療の実施の流れ
予約
⚫ 患者がスマートフォンまたはタブレットにオンライン診療システム専用のアプリをダウ
ンロードし当該アプリを通じて予約。
診療
● オンライン診療は対面診療の合間、もしくは対面診療の時間外である19時以降に実施。
支払い
● オンライン診療システム上でクレジットカード決済。
処方箋・処方薬の
受け渡し
⚫ 院内処方のため、処方薬は患者の自宅等へ郵送。
4 オンライン診療を実施する際の課題と工夫点等
最初の課題は、患者へのオンライン診療の周知であった。周知のため、患者向け資料を作成し、資料のQR
コードを読み込めば専用のアプリ上に再診コード(予約に必要なコード)を反映できるように工夫した。
オンライン診療の実施の場面では、患者がオンライン診療の受診を忘れてしまうことがある。クリニックか
ら患者に電話をかけてアプリを開いてもらうこともあった。専用のアプリからの通知をオンにしてもらうよ
う、患者向け資料において強調するようにした。
5 オンライン診療の効果と今後の展望
把握した効果等
不妊治療では、男性の参加率が効果指標の1つとなる。男性の7割はオンライン診療で結果の説明を聞いて
おり、オンライン診療により男性の参加率が上がったと感じている。
カウンセリング外来も実施しているが、オンライン診療との親和性が高く、全ての患者がオンライン診療に
より受診している。
新型コロナウイルス感染症流行下においては、新型コロナウイルス感染症に罹患した患者が、ホルモン剤の
処方を継続するためにオンライン診療により受診し、治療を継続できたケースがある。
今後の展望
現状では、保険証の確認はアプリにアップロードしてもらうことで確認している。今後、マイナンバーカードの
保険証利用が進むと考えられるため、環境・制度の変化に応じて、セキュリティにも配慮しながら適切に対応し
ていきたい。
夫婦で不妊治療を乗り越えるために、オンライン診療は男性への治療説明に非常に有用である。また、新型コロ
ナウイルス感染症流行下においては、継続してホルモン補充をしないと妊娠が維持できない感染症罹患症例に対
し、オンライン診療で処方を行うことが多々あり、非常に役立つ診療ツールであると日々実感している。今後も
オンライン診療と対面診療をうまく組み合わせ、より多くの不妊に悩む患者の力になれればと考えている。
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不妊治療は主に女性が対象と思われがちであるが、夫婦・パートナーで取り組むものである。オンライン診
療は、女性だけでなく男性も参加してもらうためのツールとして位置付けている。
検査結果の説明のためにオンライン診療を活用することが多いが、着床前診断の夫婦の遺伝カウンセリン
グでも活用している。
対面診療では夫婦・パートナーが揃って時間を確保することが難しくても、オンラインであれば調整可能
なケースがある。
なお、初診からのオンライン診療もごくわずかであるが実施した事例がある(例。 :新型コロナウイルス
感染症に罹患しており受診が難しい等、やむを得ない理由がある事例
3 オンライン診療の実施の流れ
予約
⚫ 患者がスマートフォンまたはタブレットにオンライン診療システム専用のアプリをダウ
ンロードし当該アプリを通じて予約。
診療
● オンライン診療は対面診療の合間、もしくは対面診療の時間外である19時以降に実施。
支払い
● オンライン診療システム上でクレジットカード決済。
処方箋・処方薬の
受け渡し
⚫ 院内処方のため、処方薬は患者の自宅等へ郵送。
4 オンライン診療を実施する際の課題と工夫点等
最初の課題は、患者へのオンライン診療の周知であった。周知のため、患者向け資料を作成し、資料のQR
コードを読み込めば専用のアプリ上に再診コード(予約に必要なコード)を反映できるように工夫した。
オンライン診療の実施の場面では、患者がオンライン診療の受診を忘れてしまうことがある。クリニックか
ら患者に電話をかけてアプリを開いてもらうこともあった。専用のアプリからの通知をオンにしてもらうよ
う、患者向け資料において強調するようにした。
5 オンライン診療の効果と今後の展望
把握した効果等
不妊治療では、男性の参加率が効果指標の1つとなる。男性の7割はオンライン診療で結果の説明を聞いて
おり、オンライン診療により男性の参加率が上がったと感じている。
カウンセリング外来も実施しているが、オンライン診療との親和性が高く、全ての患者がオンライン診療に
より受診している。
新型コロナウイルス感染症流行下においては、新型コロナウイルス感染症に罹患した患者が、ホルモン剤の
処方を継続するためにオンライン診療により受診し、治療を継続できたケースがある。
今後の展望
現状では、保険証の確認はアプリにアップロードしてもらうことで確認している。今後、マイナンバーカードの
保険証利用が進むと考えられるため、環境・制度の変化に応じて、セキュリティにも配慮しながら適切に対応し
ていきたい。
夫婦で不妊治療を乗り越えるために、オンライン診療は男性への治療説明に非常に有用である。また、新型コロ
ナウイルス感染症流行下においては、継続してホルモン補充をしないと妊娠が維持できない感染症罹患症例に対
し、オンライン診療で処方を行うことが多々あり、非常に役立つ診療ツールであると日々実感している。今後も
オンライン診療と対面診療をうまく組み合わせ、より多くの不妊に悩む患者の力になれればと考えている。
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