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オンライン診療その他の遠隔医療に関する事例集(令和6年4月版) (29 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/index_0024_00004.html
出典情報 オンライン診療その他の遠隔医療に関する事例集(令和6年4月版)(4/19)《厚生労働省》
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対象患者
オンライン診療導入当初の対象患者は、睡眠時無呼吸症候群患者、生活習慣病を有する患者、過眠症患者、慢性閉塞性
肺疾患患者などとした。
現在は「睡眠・覚醒障害」が疑われる患者の初診をオンライン診療で実施したり、過眠症患者に対して対面診療の合間にオ
ンライン診療を活用するなど組み合わせて実施している。

3 オンライン診療の実施の流れ
予約

⚫ 対面診療時に患者がオンライン診療アプリをインストールし、アプリ上で予約。
⚫ 患者家族等のサポーターと、医師事務作業補助者が事前の通信テストを実施。
⚫ 生活習慣病を有する患者の場合は、患者がアプリ上に体重・血圧・食事の画像等の情報を
記録。過眠症患者の場合は、患者が眠気などの自覚症状・睡眠時刻・服薬状況などをアプ
リ上で記録。

診療

⚫ 医師事務作業補助者がPC等接続。診療中も医師の隣で電子カルテに代行入力。
⚫ アプリ上にアップロードされた患者の画像や記録等を確認しながら、医師がオンライン診
療を実施。
⚫ 過眠症患者で中枢神経覚醒薬を服用すれば社会生活をスムーズに送れるような患者に対
しては、月1回程度オンライン診療を実施し状況確認するとともに、必要に応じて対面
診療を実施。

支払い
処方箋・処方薬の
受け渡し

⚫ クレジットカード決済、銀行振込、インターネットバンキング、または次回対面診療時

に窓口で支払い。

●医 師 事 務 作 業 補 助 者 が 患 者 の 希 望 す る 薬 局 に 処 方 箋 を F A X 送 付 す る と

ともに原本を送付。

4 オンライン診療を実施する際の課題と工夫点等
システムにうまく接続できない患者はオンライン診療を継続しなくなるため、患者家族等をオンライン診療
支援者(サポーター)として選定し、診療10分前などにサポーターと医師事務作業補助者の間で通信テス
トを実施している。

5 オンライン診療の効果と今後の展望
把握した効果等
新型コロナウイルス感染症流行下において井上病院からオンライン診療で継続的なフォローを受けたCPAPユ
ーザーに対して、2021年と2023年に実態調査を実施した。
医師とのコミュニケーション、アプリの操作、通信費、待ち時間、満足感、受診間隔などの項目においてオ
ンライン診療について高評価が得られた。一度オンライン診療の有用性を感じた患者は恒久的にオンライン
診療が使用できることを希望している。また、対面診療からオンライン診療に変わったこと、CPAPの月あた
りの使用日数や4時間以上の使用率など、CPAPアドヒアランスの低下は見られなかった。

今後の展望
あじさいネットを活用するとD to P with Dなどのオンライン診療で、電子カルテや問診データを供覧しなが
らオンライン診療を行うことも可能である。あじさいネットには現在医療機関が参加しているが、介護施設
も紐づけ、患者の食事の写真・情報登録も可能になれば、オンライン診療システムを用いて施設入居者の遠
隔モニタリングが可能になると考える。

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