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議題3 参考資料 (50 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_41117.html
出典情報 先進医療会議(第133回 7/4)《厚生労働省》
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待され、その際には直接有効性を予測可能と考えられる変異 ERBB2 遺伝 子、変異 RET 融合遺伝子、間接的
に他の薬剤の有効性を予測可能な変異 KRAS 遺伝子、変 異 BRAF 遺伝子(一部)、現在使用されている分子
標的薬の効果を修飾する二次変異として 変異 EGFR 遺伝子(一部)、変異 ALK 融合遺伝子(一部)の検索を行
う。
数百遺伝子を検索可能な遺伝子パネル(大遺伝子パネル)と比較し、コンパニオン診断薬対象遺伝子、およびそ
の候補となるごく少数の遺伝子に対象を絞ったことで、(1)多数患者 の同時検索による低下価格化、(2)遺伝子あ
たりのデータ量の増加による高精度化が可能になった(4000 検体以上を用いた先行研究の結果、大遺伝子パネル
と比較し、サンプルあたり 1/10 程度の低価格化、10 倍以上の感度向上が期待できると推定される)。

(効果)
MINtS により細胞診検体を用いた遺伝子変異検査が可能になれば、全肺がん患者で遺伝 子変異検査を施行
することが可能になる。MINtS による高精度の検索により、偽陰性率、 偽陽性率の低い正確な遺伝子変異検査に
よる治療方針決定が可能になる。
以下に補足情報を記載する。
肺がんが疑われる患者では、組織診検体、細胞診検体の両方または片方で肺がん細胞を確認することで肺がん
が確定診断される。病巣の大きさ、位置、さらに患者全身状態より組織診検体採取に不適切な患者では、細胞診検
体のみ採取可能であり、現在既承認のコンパニオン診断薬では遺伝子変異検査ができない。このような症例は全肺
がん症例の 20~30%程度と推測される。細胞診検体による遺伝子変異検査が可能になれば、これら患者でも遺伝子
変異検査が可能になり、適確な治療方針決定が可能になる。
既承認のコンパニオン診断薬は、ホルマリン固定-パラフィン包埋処理をした組織切片 を用いるため、固定・包
埋処理で DNA、RNA が分解される。そのため、多量のがん細胞を 有する検体(オンコマイン TM Dx Target Test
マルチ CDx システムでは検体中細胞の30%のがん細胞を要求する)が必要である。MINtS では細胞診検体から直
接 DNA、RNAを分離するため、良好な DNA、RNA が採取できる結果、検体中細胞の 1-3%ががん細胞であれば
良好な検出が可能である。なお、細胞診検体中のがん細胞の存在は、検体を懸濁して二分し、半量を用いてがん
細胞が確認し、もう半量を MINtS に使用する手順(二分法)で保証している。

(先進医療にかかる費用)
技術に係る総費用は 273,112 円である。先進医療に係る費用は 80,522 円であるが、全額企業負担のため、患
者負担額は 57,777 円である。

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