（６）医薬品医療機器等法違反と製品回収の関係の明確化（運用の改善）
背景・課題

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医薬品等の回収は、ある製品を市場に放置しておくことが保健衛生上容認できない場合、これを迅速、確実に市
場から除去するものであり、保健衛生上の危険の発生を防止するために必要な措置である。

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ただし、回収が必要以上に実施された場合、違法性や品質への影響がない製品までも回収され、類似薬や代替薬
の有無等の状況によっては、医薬品等の安定供給に支障が生じ、かえって保健衛生上の危害を生じさせることと
なる。実際に、近年、医薬品製造業者等による品質管理・製造管理上の不正が発生する中で、品質への影響が極
めて軽微でかつ類似薬等がない事案等、回収を行うことが困難な事案も発生している。

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医薬品等の回収における基本的な考え方や実施手順等については、「医薬品・医療機器等の回収について」（回
収通知）により示しているが、上記の状況を踏まえ、厚生労働科学研究（研究代表者：廣瀬誠 教授）において、
見直しの必要性について検討を行ってきた。

検討の方向性（案）

○研究班においては、アカデミア、業界（医薬品・医療機器）、行政（厚生労働省・都道府県）が連携の上検討を行っ
ており、以下の見直し案が提言されている。以下の方向性で検討を進めることとしてはどうか。
①

現状の医薬品等の回収においても、ペースメーカのように患者から製品を回収することが現実的に困難な場合
には、当該製品を摘出することなく、患者の経過を観察する「患者モニタリング」という手法が用いられるこ
とがある。この考え方を拡大し、違法性や品質への影響がない軽微な事案（例：法定表示事項ではない記載の
不備、品質には影響がない製造上の軽微な瑕疵等）については、製品の引き取りは行わず、患者等への注意喚
起で対応することを可能としてはどうか。

②

引き続きQ&Aを取りまとめるなどの運用の詳細化を図り、運用の開始に当たって製造販売業者や行政機関での
差異や混乱がないよう必要な措置を講ずる。

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