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資料1-2 調査結果報告書 (10 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_27607.html
出典情報 薬事・食品衛生審議会 薬事分科会医薬品等安全対策部会安全対策調査会(令和4年度第10回)
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ロテアーゼ阻害剤とリオシグアトの併用は禁忌とされておらず、海外の有害事象報
告、公表文献等においてもリトナビル及びアタザナビルを含む HIV プロテアーゼ阻
害剤とリオシグアトの併用に関して臨床上の特段の懸念がある内容は確認できなか
ったこと。


17957 試験において、少数例での検討ではあるもののリオシグアトとリトナビル又は
アタザナビルの併用時の安全性に特段の問題は認められていないこと。

なお、17957 試験のエムトリシタビン/リルピビリン/テノホビル併用群、エルビテグラビ
ル/コビシスタット/エムトリシタビン/テノホビル併用群及びアバカビル/ドルテグラビル/ラ
ミブジン併用群について、HIV プロテアーゼ阻害剤含有レジメン併用群より高い AUC 比が
認められており、各群の曝露量増加にはリルピビリン、コビシスタット及びアバカビルの
CYP 阻害作用の関与が示唆されている。各群の曝露量増加の程度及びリオシグアトは低用
量から開始して患者の状態に応じて用量調整する薬剤であることを考慮すると、これらの
薬剤とリオシグアトの併用を禁忌とする必要性は低く、HIV プロテアーゼ阻害剤と同様に
併用注意に設定することが適切と機構は判断しており、別途対応予定である。
Ⅴ.専門協議
相互作用による低血圧等のリスク最小化策(リオシグアトを 1 回 1.0 mg、1 日 3 回より
低用量からの開始も考慮する等)がなされることを前提に、リトナビル含有製剤又はアタザ
ナビルとリオシグアトの併用を可能として差し支えないとする機構の判断は、以下のよう
な意見が出された上で、全ての専門委員に支持された。


日本人で実際に抗 HIV 薬と併用された経験がないことから、リオシグアトと抗 HIV 薬
との併用に関する安全性データについて今後も情報を収集し、医療現場に適切に情報
提供する必要がある。



医療現場ではリオシグアトを通常用量より低用量から開始するという選択が認識され
ない可能性もある。リスク最小化策については資材等を用いて医療現場に適切に情報
提供することが必要である。
機構は、上記の意見を踏まえ、相互作用による低血圧等のリスク最小化策を医療現場に

周知するための情報提供及び添付文書改訂後におけるリトナビル含有製剤又はアタザナビ
ルとリオシグアトの併用例の安全性についての情報収集・評価をリオシグアトの承認取得
者に指示した。
リオシグアトの承認取得者は、添付文書改訂措置時には注意事項を医療現場への周知す
るための情報提供を行うとともに、措置後はリトナビル含有製剤又はアタザナビルとリオ
シグアトとの併用状況・併用例での副作用発現状況等を収集・分析し、今回の措置の影響を
確認・評価する旨回答した。

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