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資料1-2 調査結果報告書 (5 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_27607.html
出典情報 薬事・食品衛生審議会 薬事分科会医薬品等安全対策部会安全対策調査会(令和4年度第10回)
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間で著しい差異はなかった。また、クレアチニン・クリアランス及びビリルビンも、それぞ
れ腎機能及び肝機能を反映した CL/F の共変量である。いずれの試験でもクレアチニン・ク
リアランスは測定されていないが、スクリーニング時の血清クレアチニン値、血清尿素窒素
及びビリルビン値より被験者の腎機能及び肝機能の観点からも 3 試験の被験者間にリオシ
グアトの薬物動態評価に明らかな差異はないと考える。その他、試験デザイン、各試験で用
いられた製剤及び薬物動態の評価方法(採血点、リオシグアト濃度の測定方法、薬物動態パ
ラメータの算出方法)にも、試験間の薬物動態の比較可能性を損なうような明らかな差異は
なかった。
以上より、17957 試験の成績とヒストリカルコントロールとした 11261 試験及び 13009 試
験の成績を比較することは適切であると考える。
1.3 in vitro 試験(KINM 170163-ELB 試験:試験総括報告書、Expert Opin Drug Metab Toxicol.
2019; 15: 975-84)
17957 試験における抗 HIV 薬併用時のリオシグアトの曝露量増加について、薬物動態学
的機序を検討するために、
in vitro 試験 2 試験(遺伝子組換えヒト CYP 分子種を用いた試験、
ヒト肝細胞を用いた試験)が実施された。
遺伝子組換えヒト CYP 分子種を用いた試験では、抗 HIV 薬の各成分の存在下(最大濃度
50 µM)又は非存在下で遺伝子組換えヒト CYP1A1 及び CYP3A4 とリオシグアトをインキ
ュベート(CYP1A1:20 分、CYP3A4:60 分)し、リオシグアト及び主要代謝物 M1 濃度を
測定することにより、各成分の CYP1A1 及び CYP3A4 に対する 50%阻害濃度及び阻害定数
(以下、
「Ki 値」
)が算出された。また、抗 HIV 薬各成分の Ki 値及び生体内濃度並びにリオ
シグアトの代謝における CYP1A1 及び CYP3A4 の推定寄与率に基づき、in vivo におけるリ
オシグアト単独投与時に対する抗 HIV 薬(単成分又は多成分組合せ2)併用時のリオシグア
ト AUC 比が推定された。
ヒト肝細胞を用いた試験では、抗 HIV 薬(多成分組合せ 2)の存在下又は非存在下でヒト
肝細胞とリオシグアトをインキュベート(最長 180 分)しリオシグアト及び主要代謝物 M1
濃度を測定することにより、リオシグアトの肝固有クリアランス、抗 HIV 薬非存在下に対
する存在下の肝クリアランス比(以下、
「CLh 比」)が算出された。また、同様にして、CYP1A1
基質(グラニセトロン:7-ヒドロキシグラニセトロンへの代謝)及び CYP3A4 基質(ミダゾ
ラム:1-ヒドロキシミダゾラムへの代謝)の CLh 比が算出された。さらに、肝固有クリアラ
ンスに基づき、リオシグアト単独投与時に対する抗 HIV 薬(多成分組合せ)併用時の AUC
比が推定された。
これらの in vitro 試験の結果等を踏まえ、リオシグアトの承認取得者は以下のように説明
している。
2 多成分の組合せの種類は、17957 試験で使用された組合せである、①エファビレンツ/エムトリシタビン/テノホビ

ル、②エムトリシタビン/リルピビリン/テノホビル、③エルビテグラビル/コビシスタット/エムトリシタビン/テノホビ
ル、④アバカビル/ドルテグラビル/ラミブジン、⑤リトナビル/ダルナビル/エムトリシタビン/テノホビル、⑥アタザナ
ビル/リトナビル/エムトリシタビン/テノホビル併用の 6 種。

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