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資料1-2 調査結果報告書 (2 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_27607.html |
出典情報 | 薬事・食品衛生審議会 薬事分科会医薬品等安全対策部会安全対策調査会(令和4年度第10回) |
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今般、リオシグアトの承認取得者より、リオシグアトと HIV プロテアーゼ阻害剤を含む
抗 HIV 薬との薬物動態学的相互作用を検討した臨床試験及び抗 HIV 薬の CYP 分子種に対
する阻害作用を検討した in vitro 試験の結果が独立行政法人医薬品医療機器総合機構(以下、
「機構」
)に提出された。これらの試験結果を踏まえ、機構は、リオシグアトと HIV プロテ
アーゼ阻害剤との併用禁忌の必要性に係る調査を行うこととした。
なお、機構は、本調査において専門協議を実施しており、本専門協議の専門委員は、調査
対象品目についての専門委員からの申し出等に基づき、
「医薬品医療機器総合機構における
専門協議等の実施に関する達」
(平成 20 年 12 月 25 日付 20 達第 8 号)の規定により指名
した。
III. 機構における調査の概要
現行、リオシグアトの添付文書では、HIV プロテアーゼ阻害剤(リトナビル、ロピナビ
ル・リトナビル、インジナビル、アタザナビル、サキナビル)との併用が禁忌とされている。
本調査において、これら HIV プロテアーゼ阻害剤のうち、リトナビル含有製剤(リトナビ
ル、ロピナビル・リトナビル)及びアタザナビルに関して検討を行った。なお、インジナビ
ル及びサキナビルについては販売中止(経過措置期間の満了)により、リオシグアトの添付
文書から記載が削除される予定のため、検討を行っていない。
また、リオシグアトのクリアランスには CYP1A1 及び CYP3A4 が重要であることが示さ
れているが(1.3 項参照)
、ロピナビル・リトナビルについては、CYP3A4 に対する阻害活性
がリトナビル単独に比べロピナビルとリトナビル配合時には低いことが示されていること1
及びロピナビルが CYP1A1 を阻害することを示すデータは得られていないことを踏まえ、
主にリトナビルの情報に基づき併用禁忌の必要性に係る調査を行った。
1. 薬物動態
1.1 HIV 患者を対象としたリオシグアトと抗 HIV 薬との薬物相互作用試験(17957 試験:試
験総括報告書、Pulm Circ. 2019; 9: 1-10)
PAH を合併していない、抗 HIV 薬を固定用量で 6 週間以上継続して投与中の外国人 HIV
患者(目標症例数:各群 8 例計 40 例)を対象に、リオシグアト 0.5 mg を空腹時単回経口投
与した時のリオシグアトの薬物動態及び安全性が検討された。なお、併用される抗 HIV 薬
は、①エファビレンツ/エムトリシタビン/テノホビル(ATRIPLA(国内未承認))併用群、②
エムトリシタビン/リルピビリン/テノホビル(コムプレラ配合錠)併用群、③エルビテグラ
ビル/コビシスタット/エムトリシタビン/テノホビル(スタリビルド配合錠)併用群、④アバ
カビル/ドルテグラビル/ラミブジン(トリーメク配合錠)併用群、⑤HIV プロテアーゼ阻害
剤含有レジメン併用群の 5 群が設定された。
本試験に登録された 47 例のうち、リオシグアトが投与された 41 例が安全性解析対象集
1
申請資料概要(https://www.pmda.go.jp/drugs/2000/g001213/index.html(最終確認日:2022 年 7 月 14 日)
)
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抗 HIV 薬との薬物動態学的相互作用を検討した臨床試験及び抗 HIV 薬の CYP 分子種に対
する阻害作用を検討した in vitro 試験の結果が独立行政法人医薬品医療機器総合機構(以下、
「機構」
)に提出された。これらの試験結果を踏まえ、機構は、リオシグアトと HIV プロテ
アーゼ阻害剤との併用禁忌の必要性に係る調査を行うこととした。
なお、機構は、本調査において専門協議を実施しており、本専門協議の専門委員は、調査
対象品目についての専門委員からの申し出等に基づき、
「医薬品医療機器総合機構における
専門協議等の実施に関する達」
(平成 20 年 12 月 25 日付 20 達第 8 号)の規定により指名
した。
III. 機構における調査の概要
現行、リオシグアトの添付文書では、HIV プロテアーゼ阻害剤(リトナビル、ロピナビ
ル・リトナビル、インジナビル、アタザナビル、サキナビル)との併用が禁忌とされている。
本調査において、これら HIV プロテアーゼ阻害剤のうち、リトナビル含有製剤(リトナビ
ル、ロピナビル・リトナビル)及びアタザナビルに関して検討を行った。なお、インジナビ
ル及びサキナビルについては販売中止(経過措置期間の満了)により、リオシグアトの添付
文書から記載が削除される予定のため、検討を行っていない。
また、リオシグアトのクリアランスには CYP1A1 及び CYP3A4 が重要であることが示さ
れているが(1.3 項参照)
、ロピナビル・リトナビルについては、CYP3A4 に対する阻害活性
がリトナビル単独に比べロピナビルとリトナビル配合時には低いことが示されていること1
及びロピナビルが CYP1A1 を阻害することを示すデータは得られていないことを踏まえ、
主にリトナビルの情報に基づき併用禁忌の必要性に係る調査を行った。
1. 薬物動態
1.1 HIV 患者を対象としたリオシグアトと抗 HIV 薬との薬物相互作用試験(17957 試験:試
験総括報告書、Pulm Circ. 2019; 9: 1-10)
PAH を合併していない、抗 HIV 薬を固定用量で 6 週間以上継続して投与中の外国人 HIV
患者(目標症例数:各群 8 例計 40 例)を対象に、リオシグアト 0.5 mg を空腹時単回経口投
与した時のリオシグアトの薬物動態及び安全性が検討された。なお、併用される抗 HIV 薬
は、①エファビレンツ/エムトリシタビン/テノホビル(ATRIPLA(国内未承認))併用群、②
エムトリシタビン/リルピビリン/テノホビル(コムプレラ配合錠)併用群、③エルビテグラ
ビル/コビシスタット/エムトリシタビン/テノホビル(スタリビルド配合錠)併用群、④アバ
カビル/ドルテグラビル/ラミブジン(トリーメク配合錠)併用群、⑤HIV プロテアーゼ阻害
剤含有レジメン併用群の 5 群が設定された。
本試験に登録された 47 例のうち、リオシグアトが投与された 41 例が安全性解析対象集
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申請資料概要(https://www.pmda.go.jp/drugs/2000/g001213/index.html(最終確認日:2022 年 7 月 14 日)
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