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資料1-2 調査結果報告書 (8 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_27607.html
出典情報 薬事・食品衛生審議会 薬事分科会医薬品等安全対策部会安全対策調査会(令和4年度第10回)
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① Cor Pulmonale from Concomitant Human Immunodeficiency Virus Infection and
Methamphetamine Use (CASE(Phila). 2021; 5: 239-42)
本文献は、HIV 感染症とメタンフェタミンの長期使用により重篤な PAH 及び肺性心を認
めた症例報告であった。当該症例については、多剤併用療法(Highly Active Antiretroviral
Therapy; HAART)を受けていること、著者らの救急部門の受診 4 年前に PAH の薬物治療を
開始していること、受診 3 週間前に悪心と嘔吐のため PAH 治療薬(リオシグアト、セレキ
シパグ及びアンブリセンタン)を中止していることが記載されているが、リオシグアトと抗
HIV 薬との相互作用に関する記述はなかった。
② In vitro- in vivo correlation of the drug-drug interaction potential of antiretroviral HIV
treatment regimens on CYP1A1 substrate riociguat(Expert Opin Drug Metab Toxicol. 2019;
15: 975-84)
本文献は、1.3 項に記載した in vitro 試験に関する報告であった。
4. ガイドラインにおける記載状況
肺高血圧症及び HIV 感染症に関するガイドラインにおける、リオシグアトと HIV プロテ
アーゼ阻害剤の併用時の安全性に関する記載を確認した結果は、以下のとおりである。
① 肺高血圧症治療ガイドライン(2017 年改訂版)
(日本循環器学会、日本肺高血圧・肺循環
学会ほか)
肺高血圧治療薬を抗 HIV 薬であるプロテアーゼ阻害剤と併用する際には、
後者の CYP3A4
阻害作用により前者の血中濃度が高まり、副作用の発現頻度が増加する可能性がある旨、リ
オシグアトとリトナビル含有製剤が併用禁忌とされている旨が記載されている。
② 抗 HIV 治療ガイドライン(2022 年 3 月版)
(令和 3 年度厚生労働行政推進調査事業費補
助金エイズ対策政策研究事業 HIV 感染症および血友病におけるチーム医療の構築と医療水
準の向上を目指した研究班)
リオシグアトと抗 HIV 薬の併用に関して、特段の記載はなかった。
5. 海外添付文書の記載状況
米国、EU、英国、カナダ及びオーストラリアの添付文書の記載を確認した結果は、以下
のとおりであった。
5.1 リオシグアト
リオシグアトの海外添付文書の記載状況は、別添 3 表 1 のとおりであった。
いずれの国・地域の添付文書でも、HIV プロテアーゼ阻害剤とリオシグアトは併用禁忌と
されておらず、HIV プロテアーゼ阻害剤を含む強い CYP 並びに P-gp 及び BCRP 阻害薬を
使用している患者では、リオシグアトの曝露量増加に伴う低血圧リスクの低減のため、リオ
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