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資料 3 - 3 現行の診断基準等 (10 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_31470.html
出典情報 厚生科学審議会 疾病対策部会指定難病検討委員会(第50回 3/3)《厚生労働省》
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色素の減少をみとめるが、細胞死はないと考えられている。
6.遺伝子変異
L-erythrotetrahydrobiopterin(BH4)はチロシン水酸化酵素の補酵素で、この合成酵素が GCH1 である。14
q22.1-q22.2.にある。一瀬らによって瀬川病における活性低下と、遺伝子変異が見いだされた。変異は GCH1
の全長にわたって見られる。変異と症状の関連は見いだされない。
7.類似疾患(他のドパ反応性ジストニア)
GCH1 以外のビオプテリン代謝酵素、チロシン水酸化酵素(TH)の変異も明らかになった。TH 変異は常染
色体劣性の瀬川病で Q381K12 ついで L205P13 のホモ変異として見いだされた。乳児期発症で不随意運動と筋
強剛が少量レボドパによく反応した。ヘテロ複合変異も見られる。ビオプテリン代謝酵素の 6-pyruvoyltetrahydropterin synthase(6-PTS)、セピアプテリン還元酵素(sepiapterin reductase)、carbinolamine-4adehydratase1、ジヒドロプテリジン還元酵素(dihydropteridine reductase)の変異も報告されている。乳児発症
で高フェニルアラニン血症を伴い重症形である。
<DYT6 ジストニア>
1.診断指針
(1)遺伝様式:常染色体優性(遺伝子座 8q21-22、遺伝子 THAP1、遺伝子産物 THAP1)
(2)発症年齢:5~38 歳、平均 16 歳
(3)神経所見:上肢発症と頭頸部発症が半数ずつである。
30%は全身性に進展する。
ADL を阻害するのは頭頸部のジストニアと発声困難である。
(4)鑑別診断:他の優性遺伝を示すジストニア。特に DYT1 を否定する必要がある。
(5)Definite(確定診断):常染色体優性遺伝で四肢のジストニアで発症し、THAP1 に変異が見られる。
(6)参考事項:限局性で発症しても次第に四肢に広がることが多い。成人発症では限局性のまま経過する
こともある。米国のメノナイト(Amish-Mennonite)の2家系(M、C)で報告され、その後1家系
(R)が追加された。浸透率は 35 歳までに 60%。
2.疾患の概要
青年期発症の特発性捻転ジストニアで、優性遺伝様式をとる。2009 年に THAP1 遺伝子変異が見出された。
浸透率は 35 歳までに 60%である。
発症部位は、半数は上肢で、残りの半数は頭部(喉頭、舌、顔面)や頸部である。下肢発症は1例のみ。2
例では局所性ジストニアにとどまり、8例が分節性、12 例が全身性あるいは多巣性で下肢にも及ぶ。下肢に
及ぶものは半数であるが移動補助具の必要なものは2例である。上肢障害 19 例、発声障害は半数である。
ADL を阻害するのは頭頸部のジストニアとそれに伴う発声困難である。
DYT1 との鑑別は DYT1 が下肢から発症することが多いのに比較して、頭頸部から発症することが多いこと、
構語障害が多いことである。DYT13 は1pに連鎖するが、発症年齢、症状の分布共によく似ている。
<DYT8 ジストニア、発作性非運動誘発性ジスキネジア 1(PNKD1) >
1.診断指針
(1)遺伝形式:常染色体優性遺伝(遺伝子座 2q33-35、遺伝子 MR-1、遺伝子産物 MR-1)

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