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資料 3 - 3 現行の診断基準等 (13 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_31470.html
出典情報 厚生科学審議会 疾病対策部会指定難病検討委員会(第50回 3/3)《厚生労働省》
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(3)神経所見:ミオクローヌスとジストニアを主体とする。軽症では本態性ミオクローヌスとなる。ミオクローヌ
スは頸部、上肢に多い。ジストニアは、捻転ジストニア、頸部ジストニア、書痙などである。ア
ルコールで改善する。
(4)その他の症状:精神科的異常を伴うことが多い。
(5)臨床検査所見
画像所見:異常がない。
(6)鑑別診断:他の優性遺伝を示すジストニア。
(7)Definite(確定診断):ミオクローヌス・ジストニアあるいは本態性ミオクローヌスの症例で、イプシロン・サ
ルコグリカン(SGCE)遺伝子の変異を見出すことによる。
(8)参考事項:アルコール反応性ミオクローヌスは本症を示唆する。不完全浸透性で男性に発症が多い。イ
プシロン・サルコグリカンの変異部位、変異形式は多様で、検出はやや困難である。
2.疾患の概要
ミオクローヌス・ジストニアが優性遺伝性疾患として確立したのは 1988 年の Quinn NP らによる。
臨床症状はミオクローヌスとジストニアが主要症状である。軽症では本態性ミオクローヌスとなる。ミオクロー
ヌスが主症状で動作を阻害する。上肢と体幹筋に多く、大半はアルコールで改善する。静止時に生じ動作で
増強する。ジストニアは通常軽度にとどまり頸部ジストニア(痙性斜頸)、上肢ジストニア(書痙)となる。典型的
には 20 歳までに発症する。ときにジストニア単独、一過性ジストニアとなることもある。精神障害多発(強迫性
障害(OCD)、パニック発作など)、アルコール依存となる家系もある。てんかんと脳波異常(発作性、非発作性)
の報告もあり、てんかんは DYT11 を否定する根拠にはならないとされた。
治療ではレボドパは無効、クロナゼパム、バルプロ酸はやや有効、アルコールは著効であった。アルコール
反応性にはリバウンドもあり飲酒後悪化することもある。
遺伝様式は常染色体優性遺伝。不完全浸透。父-息子での遺伝子の伝達で発症頻度が高い。maternal
imprinting とされる。SGCE 遺伝子が父親由来のみのものが発現することは、はじめマウスの SGCE 遺伝子で
みいだされた。
遺伝子変異はイプシロン・サルコグリカン(SGCE)のノンセンス変異、小欠失によるフレームシフト、ミスセン
ス変異により機能喪失型の変異がもたらされるが、これが、ヘテロに見られる。染色体異常による SGCE 全欠
失(ヘテロ)も報告された。また、最近エクソン欠失も明らかになり、定量的 PCR が必要とされている。典型的
なミオクローヌス・ジストニアで SGCE 変異の見出される割合は 20%にすぎない。
<DYT12 ジストニア、急性発症ジストニア・パーキンソニズム(RDP)/小児交互性片麻痺(alternating
hemiplegia of childhood:AHC)/小脳失調症深部反射消失凹足視神経萎縮感覚神経障害性聴覚障害
(cerebellar ataxia, areflexia, pes cavus, optic atropy, and sensorineural hearing loss:CAPOS)>
当初、RDP のみが知られていたが、最近、上記の3病型があることが確認された。3疾患は臨床症状がオー
バーラップしていることもある。
1.診断指針
【RDP】

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