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資料 3 - 3 現行の診断基準等 (16 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_31470.html
出典情報 厚生科学審議会 疾病対策部会指定難病検討委員会(第50回 3/3)《厚生労働省》
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遺伝子は SLC2A1、変異タンパクは GLUT1 であることが結論された。
<DYT19 ジストニア、反復発作性運動誘発性ジスキネジア2(EKD2)>
1.診断指針
(1)遺伝様式:常染色体優性(遺伝子座 16p13-q22.1)
(2)発症年齢:7~13 歳
(3)神経所見:急激な随意運動に伴って発作性のジストニアと舞踏運動を生じる。2分以内の発作を1日に1
~20 回繰り返す。自然軽快が多い。
(4)その他の症状:てんかんをきたすものがある。
(5)臨床検査所見:脳画像(CT、MRI)は異常がない。
(6)鑑別診断:他の発作性ジストニア。とくに EKD1(DYT10)。
(7)Definite(確定診断):急激な随意運動に伴って発作性のジストニアを生じる。:
(8)参考事項:症状は EKD1(DYT10)と大差がない。確実なのはインドの1家系のみ。
2.疾患の概要
インドの報告では初発年齢は7~13 歳、平均 9.6 歳で、ジストニア(8人)か舞踏運動(9人)の発作がある。
四肢に多く顔面にも見られ、軽度の構音障害も来す。意識は保たれるが、前兆として皮膚の蟻走感が生じる
(6人)。5秒から2分の発作で1日に1~20 回見られる。強いと立っていられなくなるが、わずかに気付かれる
ほどの軽いものもある。片側、両側ともにある。突然の運動により引き起こされることが多いが、過呼吸でも寒
冷、緊張感でも生じうる。自然寛解が9人に見られ再発はしなかった。てんかん2人であるが、抗てんかん薬
は著効した。
遺伝子座:16p13-q22.1 とされ、EKD1(日本)に隣接する。アフリカ系米国人の PKC はこの両者にまたがる。
ICCA とも近く EKD1 とは対立遺伝子であるかもしれないが、EKD2 はこれらとは異なるとされる。PKC には
EKD1、EKD2 に連鎖しないのもある。
<Pantothenate kinase-associated neurodegeneration:NBIA 1(旧名 Hallervorden-Spatz syndrome)>
1.診断指針
(1)遺伝様式:常染色体劣性(遺伝子座 22q13.1、遺伝子 PKAN2、
遺伝子産物 PKAN(Pantothenate kinase 2)
MIM ID *606157、Gene map locus: 22q13.1
(2)発症年齢:classical type:6歳以下(6か月~12 歳)、atypical type:14 歳(1~28 歳)
(3)頻度:1~3/1,000,000
2.臨床症状
10 歳以下で発症する進行性のジストニア、構音障害、固縮、網膜色素変性を示す。
75%の症例は classical type とされ、歩行障害、姿勢障害で発症し、錐体外路症状が加わってくる。錐体外
路症状の多くはジストニアで、筋固縮や舞踏運動がそれに続く。ジストニアは脳神経領域、四肢に見られる。
口部ジストニアにより咬舌を来すこともある。錐体路症状も通常見られる。発症早期に色素性網膜変性症は
明らかで、2/3 の症例で合併する。症状は進行性で発症から 10~15 年で歩行不能となる。てんかんはまれで
ある。

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