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資料 3 - 3 現行の診断基準等 (2 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_31470.html
出典情報 厚生科学審議会 疾病対策部会指定難病検討委員会(第50回 3/3)《厚生労働省》
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因などによって生じる発作性ジストニアの群とがある。遺伝性ジストニアの多くは同一遺伝子変異
による病型であっても、家系間、家系内で病像が異なることがあり、留意すべきである。多くの場
合は世代を経るごとに全身型となり、発症年齢も早くなる傾向を示す。ジストニア以外の症状を示
す群でみられる随伴症候としては他の不随意運動(振戦、ミオクローヌス、舞踏運動が多い。)、パ
ーキンソン症状があり、精神症状としては認知障害、精神発達遅滞、てんかん発作の頻度が高い。
検査所見としては、DYT シリーズでは DYT3 ジストニアでのみ画像検査での異常所見を示し、NBIA シリ
ーズではすべての病型で、MRI で基底核への鉄沈着像を認める。その他、無セルロプラスミン血症
(aceruloplasminemia)ではセルロプラスミン欠損、糖尿病などを、神経フェリチン症(neuroferritinopathy)で
はフェリチン値低値を認める。NBIA シリーズに属する疾患の各病型の特徴的な画像所見の詳細について
は各論で付記する。
4.治療法
効果的な原因療法は確立されていない。対症療法としては、薬物治療(抗コリン剤、抗てんかん薬、
L-dopa 製剤など)やボツリヌス毒素の局部注射療法、定位脳手術(後腹側淡蒼球凝固術、視床凝固術、脳
深部刺激療法)がある。DYT5 ジストニアでは、レボドパを適切な時期に服用を開始し、投与を継続すること
により、症状はほぼ消退する。遺伝性ジストニアで全身性や分節性ジストニアで症状が広範囲の場合、薬
物療法は無効で、深部脳刺激法や髄腔内バクロフェン投与法が著効することがある。いずれの場合にも発
症早期に介入した方が予後がよい。
発作性ジストニアの場合及び DYT シリーズの一部では以下の診断指針に示すような薬物が有効であ
る。
5.予後
病状の進行の程度は介入方法の有無、介入時期によって様々である。一部の遺伝性ジストニアについ
ては治療介入により著明に改善するが、長期的な医療の介入が必要である。通常、治療により症状は一定
程度改善しても根治せず持続する。

○ 要件の判定に必要な事項
1. 患者数
約 500 人
2. 発病の機構
未解明である。遺伝性ジストニア、特に DYT シリーズに属する疾患の多くは病理学的変化も乏しく、発
症病理の解明が困難な状況にある。NBIA シリーズでは病理変化および大脳基底核への鉄の沈着が共
通要素であるため、金属代謝を含めた病態解明が進捗しつつある。
3. 効果的な治療方法
未確立(対症治療は存在するが、根治療法は未確立。)
4. 長期の療養
必要(症状が継続し、進行性の経過をたどる。)

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