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医薬品の迅速・安定供給実現に向けた総合対策に関する有識者検討会 報告書 (11 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_33548.html |
出典情報 | 医薬品の迅速・安定供給実現に向けた総合対策に関する有識者検討会 報告書の公表について(6/9)《厚生労働省》 |
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○
日本の製薬企業がこの変化に立ち後れた原因は様々あると考えられるが、例えば、日
本製薬工業協会のレポート 1 9 によると、90 年代に世界的な医薬品のトレンドが生活習慣
病とな る 中 で 、 国 内 の 大手 製 薬 企 業 は 、 先 の 見 え な い バ イ オ 医 薬 品 で は な く 、 生 活習
慣病関 連 の 医 薬 品 の 研 究開 発 に 集 中 す る と と も に 、 そ れ ら 大 型 商 品 の 海 外 販 路 拡 大へ
投資することを選択したことが挙げられている。
○
この結果、2000 年前後に欧米大手はバイオの技術やシーズを買収し、バイオ医薬品
のパイプライン 2 0 拡充を図ったが、国内大手はそのスピードに追いつかず遅れを取るこ
とにつ な が っ た こ と が 指摘 さ れ て い る 。 こ の よ う な 企 業 行 動 と な っ た 背 景 の 一 つ には、
バイオ 医 薬 品 等 の 新 し い分 野 の 製 品 を 開 発 せ ず と も 一 定 程 度 安 定 的 な 収 益 を 上 げ るこ
とができている環境にあったことが考えられる。
○
また、バイオ医薬品、再生医療等製品等の新規モダリティと従来の低分子医薬では、
創薬プ ロ セ ス が 異 な り 、モ ダ リ テ ィ の 変 化 に 伴 っ て 、 研 究 開 発 の み な ら ず 、 製 造 や販
売など の バ リ ュ ー チ ェ ーン 全 体 で よ り 広 範 で 高 度 な 技 術 や 知 識 が 求 め ら れ る た め 、そ
の事業 化 に 当 た っ て は 、組 織 や 人 材 の 能 力 ( ケ イ パ ビ リ テ ィ ) を 変 革 さ せ な け れ ばな
らない が 、 上 記 の よ う な背 景 の 中 で 、 日 本 の 多 く の 製 薬 企 業 は こ の 投 資 に 踏 み 切 らな
かったものと考えられる。
(研究開発型のビジネスモデルへの転換促進の必要性)
○
本来、研究開発型の収益構造(ビジネスモデル)として求められるのは、以下のとお
りと考えられる。
・
特 許 期 間 中 の 新 薬 の売 上 で 当 該 新 薬 の 開 発 に 係 る 研 究 開 発 費 を 回 収 す る と と もに、
新たにバイオ医薬品を含む革新的新薬の創出に向けた投資を行う。
・
○
後 発 品 上 市 後 は 、 自ら は 市 場 か ら 撤 退 し 、 後 発 品 企 業 に 安 定 供 給 等 の 役 割 を 譲る。
しかしながら、日本の製薬企業は、欧米の企業と比較し、必ずしも十分な研究開発力
を有し て い な い 中 で 、 後述 の と お り 、 薬 価 制 度 上 の 課 題 も あ り 、 結 果 と し て 、 長 期収
載品による収益に依存している先発品企業が多い傾向にある 2 1 。
○
こ の よ う な 実 態 を 踏 ま え 、 高 い 創 薬 力 を 持 ち 国 際 競 争 力 を 有 す る 産 業 構 造 へ と 変革
(トラ ン ス フ ォ ー メ ー ショ ン ) し て い く た め 、 新 薬 の 開 発 を 製 薬 企 業 に 促 す 取 組 を更
に進める必要がある。
(長期収載品の置換え)
○
これまで政府においては、長期収載品に 依存しない企業を育成するため、薬価制度 2 2
におい て 後 発 品 の 置 換 え状 況 に 応 じ て 長 期 収 載 品 の 薬 価 を 引 き 下 げ る こ と で 、 研 究開
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22
日本製薬工業協会バイオ医薬品委員会見解(平成 26 年(2014 年)2月)
研究開発中の医薬品候補。
第8回 医薬品の迅速・安定供給実現に向けた総合対策に関する有識者検討会 資料 p13
後 発 品の 置 換 え 率 に応 じ 、 長 期 収載 品 の 薬 価 を段 階 的 に 引 下げ る 制 度 ( 第8 回 医 薬 品の 迅 速 ・ 安
定供給実現に向けた総合対策に関する有識者検討会 資料 p8)
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日本の製薬企業がこの変化に立ち後れた原因は様々あると考えられるが、例えば、日
本製薬工業協会のレポート 1 9 によると、90 年代に世界的な医薬品のトレンドが生活習慣
病とな る 中 で 、 国 内 の 大手 製 薬 企 業 は 、 先 の 見 え な い バ イ オ 医 薬 品 で は な く 、 生 活習
慣病関 連 の 医 薬 品 の 研 究開 発 に 集 中 す る と と も に 、 そ れ ら 大 型 商 品 の 海 外 販 路 拡 大へ
投資することを選択したことが挙げられている。
○
この結果、2000 年前後に欧米大手はバイオの技術やシーズを買収し、バイオ医薬品
のパイプライン 2 0 拡充を図ったが、国内大手はそのスピードに追いつかず遅れを取るこ
とにつ な が っ た こ と が 指摘 さ れ て い る 。 こ の よ う な 企 業 行 動 と な っ た 背 景 の 一 つ には、
バイオ 医 薬 品 等 の 新 し い分 野 の 製 品 を 開 発 せ ず と も 一 定 程 度 安 定 的 な 収 益 を 上 げ るこ
とができている環境にあったことが考えられる。
○
また、バイオ医薬品、再生医療等製品等の新規モダリティと従来の低分子医薬では、
創薬プ ロ セ ス が 異 な り 、モ ダ リ テ ィ の 変 化 に 伴 っ て 、 研 究 開 発 の み な ら ず 、 製 造 や販
売など の バ リ ュ ー チ ェ ーン 全 体 で よ り 広 範 で 高 度 な 技 術 や 知 識 が 求 め ら れ る た め 、そ
の事業 化 に 当 た っ て は 、組 織 や 人 材 の 能 力 ( ケ イ パ ビ リ テ ィ ) を 変 革 さ せ な け れ ばな
らない が 、 上 記 の よ う な背 景 の 中 で 、 日 本 の 多 く の 製 薬 企 業 は こ の 投 資 に 踏 み 切 らな
かったものと考えられる。
(研究開発型のビジネスモデルへの転換促進の必要性)
○
本来、研究開発型の収益構造(ビジネスモデル)として求められるのは、以下のとお
りと考えられる。
・
特 許 期 間 中 の 新 薬 の売 上 で 当 該 新 薬 の 開 発 に 係 る 研 究 開 発 費 を 回 収 す る と と もに、
新たにバイオ医薬品を含む革新的新薬の創出に向けた投資を行う。
・
○
後 発 品 上 市 後 は 、 自ら は 市 場 か ら 撤 退 し 、 後 発 品 企 業 に 安 定 供 給 等 の 役 割 を 譲る。
しかしながら、日本の製薬企業は、欧米の企業と比較し、必ずしも十分な研究開発力
を有し て い な い 中 で 、 後述 の と お り 、 薬 価 制 度 上 の 課 題 も あ り 、 結 果 と し て 、 長 期収
載品による収益に依存している先発品企業が多い傾向にある 2 1 。
○
こ の よ う な 実 態 を 踏 ま え 、 高 い 創 薬 力 を 持 ち 国 際 競 争 力 を 有 す る 産 業 構 造 へ と 変革
(トラ ン ス フ ォ ー メ ー ショ ン ) し て い く た め 、 新 薬 の 開 発 を 製 薬 企 業 に 促 す 取 組 を更
に進める必要がある。
(長期収載品の置換え)
○
これまで政府においては、長期収載品に 依存しない企業を育成するため、薬価制度 2 2
におい て 後 発 品 の 置 換 え状 況 に 応 じ て 長 期 収 載 品 の 薬 価 を 引 き 下 げ る こ と で 、 研 究開
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日本製薬工業協会バイオ医薬品委員会見解(平成 26 年(2014 年)2月)
研究開発中の医薬品候補。
第8回 医薬品の迅速・安定供給実現に向けた総合対策に関する有識者検討会 資料 p13
後 発 品の 置 換 え 率 に応 じ 、 長 期 収載 品 の 薬 価 を段 階 的 に 引 下げ る 制 度 ( 第8 回 医 薬 品の 迅 速 ・ 安
定供給実現に向けた総合対策に関する有識者検討会 資料 p8)
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