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医薬品の迅速・安定供給実現に向けた総合対策に関する有識者検討会 報告書 (30 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_33548.html
出典情報 医薬品の迅速・安定供給実現に向けた総合対策に関する有識者検討会 報告書の公表について(6/9)《厚生労働省》
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(データ利活用等)


創薬を行うに当たっては、電子カ ルテ 情報の整備等の医療 DX(デジタルトランスフ
ォーメ ーシ ョ ン) の推 進に 向 けた取 組な ど、 リアル ワール ドデ ータ の利活 用を促 進す
るとと もに 、 全ゲ ノム 解析 等 実行計 画の 推進 による 情報基 盤の 整備 と結果 の患者 への
還元を推進すべきである。

(革新的創薬に向けた研究開発への経営資源の集中化)


研究開発型企業においては、革新的創薬に向けた研究開発への経営資源の集中化を図
るべきであ り、特 許期 間中 の 新薬 の売上 で研 究開発 費の 回収を 行う ビジネ スモ デルへ
の転換を促進するため、薬価制度の見直し等を行うことが必要である。



第1章に記載のとおり、長期収載品については、今なお諸外国と比べその使用比率が
高くなって いるこ と等 を踏 ま え、 長期収 載品 による 収益 への依 存か ら脱却 する ため、
原則として後発品への置換えを引き続き進めていくべきである。



その際、後発品への置換えが数量ベースで約8割、金額ベースでは約4割となるもの
の、近年は 横ばい の状 態が 続 いて いるこ とを 踏まえ ると 、更な る置 換え促 進に は、こ
れまでと異なるアプローチを検討することが必要である。



こうした点を踏まえ、新薬の研究開発に注力する環境を整備する観点や、長期収載品
の様々な使 用実態 (抗 てん か ん薬 等での 薬剤 変更リ スク を踏ま えた 処方、 薬剤 工夫に
よる付加価 値等へ の選 好等 ) に応 じた評 価を 行う観 点か ら、選 定療 養の活 用や 現行の
後発品への 置換え 率に 応じ た 薬価 上の措 置の 見直し を含 め、適 切な 対応に つい て、検
討すべきである。

(バイオシミラーの政府目標)


バイオシミラーの使用促進に係る数値目標については、令和 11 年度(2029 年度)末
までに、バイオシミラーに 80%以上置き換わった成分数が全体の成分数の 60%以上に
することと設定されたことを踏まえ、これを第4期医療費適正化計画(令和6~11 年
度)に 反映 す ると とも に、 各 品目の 特性 や状 況を踏 まえつ つ、 治療 の初回 からバ イオ
シミラ ーを 積 極的 に使 用す る ことを 促す 等の 置換え 推進策 を順 次検 討すべ きであ る。
また、市場での状況をモニタリングし、必要に応じて追加施策を検討すべきである。

2.2.2


ドラッグ・ラグ/ドラッグ・ロスの解消

医療上必要な医薬品が患者に対して迅速かつ安定的に届くことが重要であることは論
を待た ない が 、現 状で は、 希 少疾病 や小 児、 難病の 医薬品 を中 心と して、 ドラッ グ・
ラグ/ ドラ ッ グ・ ロス の懸 念 も生じ てお り、 必要な 医薬品 が迅 速に 利用で きない 患者
が存在している状況にある。



この背景には、第1章で述べたとおり、世界的なモダリティの変化やこれに伴う創薬
主体の 変 化 に 必 ず し も 現行 の 薬 事 制 度 や 薬 価 制 度 が 適 合 し て い な い と い う 現 状 が ある
と考え ら れ る 。 医 療 上 特に 必 要 な 革 新 的 医 薬 品 が 迅 速 に 患 者 に 届 く 環 境 を 整 備 す るた
めには 、 こ れ ら を 大 胆 に見 直 す こ と が 必 要 で あ り 、 ま た 、 現 に 患 者 に 届 い て い な い医
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