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医薬品の迅速・安定供給実現に向けた総合対策に関する有識者検討会 報告書 (21 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_33548.html |
出典情報 | 医薬品の迅速・安定供給実現に向けた総合対策に関する有識者検討会 報告書の公表について(6/9)《厚生労働省》 |
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価山買 い 方式 」、「 仮納 入 」 が 広 がり 、 現 在 の 「 総 価 取 引」、「 未 妥結 ・ 仮 納 入 」に つな
がる取引慣習となっていった。
○
かつて、医療機関は、薬価差を得るために患者への過剰な医薬品の処方を行っている
という指摘があったことから、医薬品の 適正 処方等を目的として、医薬分業が推進 5 1 さ
れた。
②加重平均値一定幅方式(R幅方式)、市場実勢価格加重平均値調整幅方式の導入
○
平成4年(1992 年)からは、実勢価格をより適切に反映し、価格の不自然なばらつ
きの一 層 の 是 正 、 算 定 方式 の 簡 素 化 等 を 図 る た め 、 バ ル ク ラ イ ン 方 式 に 代 わ っ て 加重
平均値 一 定 幅 方 式 ( R 幅方 式 ) が 導 入 さ れ た 。 R 幅 方 式 は 、 市 場 実 勢 価 格 の 加 重 平均
値に一定の幅を加算して薬価の引き下げ率を緩和させる方式である 5 2 。
○
平成 12 年(2000 年)からは、不合理な薬価差の解消を目的とし、R幅方式に代わり、
加重平 均 値 に 調 整 幅 2 %を 加 算 す る 市 場 実 勢 価 格 加 重 平 均 値 調 整 幅 方 式 が 導 入 さ れた。
○
川上取引では、仕切価制において、医薬品卸売販売業者は市場における価格交渉を担
っているものの、医薬品の仕切価は高い値で推移し、平成 15 年(2003 年)以降、仕切
価が納 入 価 よ り も 高 い 「一 次 売 差 マ イ ナ ス 」 が 発 生 し て い る 。 卸 売 販 売 業 の 利 益 は、
実質、 製 薬 企 業 か ら 支 払わ れ る リ ベ ー ト や ア ロ ー ア ン ス で 補 填 さ れ る 構 造 と な っ てお
り、「値引補償制度」から続く、収益の二重構造は実態として解消されていない。
○
一方、川下取引では、医薬分業の進展とともに、医薬品卸売販売業者の売上げシェア
は、医 療 機 関 か ら 薬 局 へと 移 行 し た こ と に よ り 、 医 療 機 関 に お け る 薬 価 差 は 減 り 、薬
局の薬 価 差 は 増 え て い る。 一 部 の 取 引 に お い て は 、 総 価 取 引 に よ る 一 括 値 引 き な ど、
過去の商習慣に基づいた取引が行われている。
〇
また、近年取引される医薬品のカテゴリーについて、生活習慣病治療薬などの新薬の
特許が 満 了 し 、 そ の 多 くが 後 発 品 に 置 き 換 わ っ て い る 中 で 、 競 合 品 の 少 な い 希 少 疾病
用医薬 品 な ど の 占 め る 割合 が 増 加 し て い る 。 こ れ ら の 医 薬 品 は 高 価 格 で あ っ た り 、特
殊な品 質 管 理 を 要 す る こと で あ っ た り 対 象 と な る 患 者 が 限 定 さ れ て い る と い っ た もの
が多く 、 こ れ ま で の 大 量生 産 ・ 大 量 販 売 と は 異 な る 流 通 体 制 の 構 築 が 必 要 と な っ てい
る。
(取引価格のばらつきと薬価差)
○
取引価格のばらつきが発生する要因としては、以下の2つが考えられる。
①
市 場 に お け る 個 々 の取 引 条 件 や 競 争 条 件 の 違 い か ら 必 然 的 に 発 生 し て い る と 考え
ら れる も の 。 例 え ば 、 取 引 量 が 多 く 配 送 コ ス ト の ス ケ ー ル メ リ ッ ト が 働 く 場 合 、 配
送 先が 広 範 囲 に 存 在 す る 地 方 や 離 島 に 比 べ 、 配 送 先 が 集 約 し て い る 都 市 部 の コ ス ト
が少なくなるなどにより取引価格に違いが生じている。
51
52
令和3年度(2021 年度)の医薬分業率は 75.3%となっている。
R 幅 は 、平 成 4 年 度 ( 1992 年 度 ):15 %、 平 成 6 年 度( 1994 年 度 ):1 3 %、 平 成 8 年度 ( 1 99 6 年
度):1 1%、平成9年度(1997 年度):10%(長期収載品は8%)、平成 10 年度(1 99 8 年度):5 %
(長期収載品は2%)と段階的に引き下げられた。
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がる取引慣習となっていった。
○
かつて、医療機関は、薬価差を得るために患者への過剰な医薬品の処方を行っている
という指摘があったことから、医薬品の 適正 処方等を目的として、医薬分業が推進 5 1 さ
れた。
②加重平均値一定幅方式(R幅方式)、市場実勢価格加重平均値調整幅方式の導入
○
平成4年(1992 年)からは、実勢価格をより適切に反映し、価格の不自然なばらつ
きの一 層 の 是 正 、 算 定 方式 の 簡 素 化 等 を 図 る た め 、 バ ル ク ラ イ ン 方 式 に 代 わ っ て 加重
平均値 一 定 幅 方 式 ( R 幅方 式 ) が 導 入 さ れ た 。 R 幅 方 式 は 、 市 場 実 勢 価 格 の 加 重 平均
値に一定の幅を加算して薬価の引き下げ率を緩和させる方式である 5 2 。
○
平成 12 年(2000 年)からは、不合理な薬価差の解消を目的とし、R幅方式に代わり、
加重平 均 値 に 調 整 幅 2 %を 加 算 す る 市 場 実 勢 価 格 加 重 平 均 値 調 整 幅 方 式 が 導 入 さ れた。
○
川上取引では、仕切価制において、医薬品卸売販売業者は市場における価格交渉を担
っているものの、医薬品の仕切価は高い値で推移し、平成 15 年(2003 年)以降、仕切
価が納 入 価 よ り も 高 い 「一 次 売 差 マ イ ナ ス 」 が 発 生 し て い る 。 卸 売 販 売 業 の 利 益 は、
実質、 製 薬 企 業 か ら 支 払わ れ る リ ベ ー ト や ア ロ ー ア ン ス で 補 填 さ れ る 構 造 と な っ てお
り、「値引補償制度」から続く、収益の二重構造は実態として解消されていない。
○
一方、川下取引では、医薬分業の進展とともに、医薬品卸売販売業者の売上げシェア
は、医 療 機 関 か ら 薬 局 へと 移 行 し た こ と に よ り 、 医 療 機 関 に お け る 薬 価 差 は 減 り 、薬
局の薬 価 差 は 増 え て い る。 一 部 の 取 引 に お い て は 、 総 価 取 引 に よ る 一 括 値 引 き な ど、
過去の商習慣に基づいた取引が行われている。
〇
また、近年取引される医薬品のカテゴリーについて、生活習慣病治療薬などの新薬の
特許が 満 了 し 、 そ の 多 くが 後 発 品 に 置 き 換 わ っ て い る 中 で 、 競 合 品 の 少 な い 希 少 疾病
用医薬 品 な ど の 占 め る 割合 が 増 加 し て い る 。 こ れ ら の 医 薬 品 は 高 価 格 で あ っ た り 、特
殊な品 質 管 理 を 要 す る こと で あ っ た り 対 象 と な る 患 者 が 限 定 さ れ て い る と い っ た もの
が多く 、 こ れ ま で の 大 量生 産 ・ 大 量 販 売 と は 異 な る 流 通 体 制 の 構 築 が 必 要 と な っ てい
る。
(取引価格のばらつきと薬価差)
○
取引価格のばらつきが発生する要因としては、以下の2つが考えられる。
①
市 場 に お け る 個 々 の取 引 条 件 や 競 争 条 件 の 違 い か ら 必 然 的 に 発 生 し て い る と 考え
ら れる も の 。 例 え ば 、 取 引 量 が 多 く 配 送 コ ス ト の ス ケ ー ル メ リ ッ ト が 働 く 場 合 、 配
送 先が 広 範 囲 に 存 在 す る 地 方 や 離 島 に 比 べ 、 配 送 先 が 集 約 し て い る 都 市 部 の コ ス ト
が少なくなるなどにより取引価格に違いが生じている。
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令和3年度(2021 年度)の医薬分業率は 75.3%となっている。
R 幅 は 、平 成 4 年 度 ( 1992 年 度 ):15 %、 平 成 6 年 度( 1994 年 度 ):1 3 %、 平 成 8 年度 ( 1 99 6 年
度):1 1%、平成9年度(1997 年度):10%(長期収載品は8%)、平成 10 年度(1 99 8 年度):5 %
(長期収載品は2%)と段階的に引き下げられた。
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