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参考資料5_薬学教育モデル・コア・カリキュラム(令和4年度改訂版) (103 ページ)

公開元URL https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/koutou/125/mext_00004.html
出典情報 看護学教育モデル・コア・カリキュラムの改訂に関する連絡調整委員会(第1回 7/19)《文部科学省》
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「D 医療薬学」の疾患の病態生理と薬物の作用メカニズム、医薬品情報、薬物動態や用法・用
量・剤形の選択などの学びを統合し、患者個々の薬物治療に個別最適化する能力を高めることが
「F 臨床薬学」における薬物治療の学修である。適正使用の概念を踏まえて、患者個々の薬物治
療をマネジメントする能力を身に付けるために、大学での学修を十分に行った上で、更にこれを
臨床の場で学ぶ。これにより、患者背景(身体的、心理的、社会的)、患者や家族の希望を考慮し
個別最適化した薬物治療の計画を立案し、その計画に基づく、処方監査・調剤・服薬指導・患者
教育・モニタリング等を実践し、薬物治療の有効性を最大限に引き出し、リスクを最小限に抑え、
医薬品の適正使用を確保し、効果的で質の高い薬物治療を提供する能力を身に付ける。
「他領域・項目とのつながり」
この小項目を学ぶために関連の強い項目
「B-1 薬剤師の責務」「B-2 薬剤師に求められる社会性」「D-1 薬の作用と生体の変
化」、「D-2 薬物治療につながる薬理・病態」、「D-3 医療における意思決定に必要な
医薬品情報」、「D-4 薬の生体内運命」「D-6 個別最適化の基本となる調剤」
<学修目標>
1)医薬品適正使用の概念を説明する。
2)患者情報を適切に収集し、評価することにより、患者の状態を正確に把握する。
3)薬物治療の評価等に必要な情報について、最も適切な情報源を効果的に利用し、情報を収集す
る。また、得られた情報及び情報源を批判的に評価し、効果的に活用する。
4)薬物治療の問題点の抽出を行い、その評価に基づき、問題解決策を検討し、薬物治療を個別最
適化するための計画を立案する。
5)様々なモニタリング項目から患者状態を的確に把握し、薬物治療の有効性と安全性を確認・評
価して適切に記録する。
6)医薬品の適正使用の観点から、処方監査・解析を行い、疑義照会・処方提案を実践し、調剤、
服薬指導、患者教育等を行う。
7)個々の患者背景を踏まえ患者の最善のアウトカムを考慮し、科学的根拠に基づく薬物治療の計
画を立案する。
8)薬物治療開始時からその必要性と安全性を評価し、医薬品の不適正使用等によるリスクを回避
するとともに、薬物治療開始後の患者の状態を継続的に把握し、適切に評価し、医薬品の有効
性と安全性を確保する。
9)疾患の病期(急性期、回復期、慢性期、終末期)や患者や家族の希望、年齢(小児から高齢者ま
で)、生理学的変動、療養の環境や生活状況を踏まえ、その状況に適した薬物治療を計画立案
し、関係者間の情報共有により、シームレスな薬物治療を実践する。
10)複数の疾患、複数の医薬品が複雑に関連して治療を受けている患者の薬物治療について、そ
の安全性、有効性を評価し、生活の質(QOL)の維持・改善、副作用の予防・早期発見等を実践
する。
11)多職種の専門性や思考、意識等の違いを理解し、連携する多職種とどのように関われば最も
患者・生活者にとって有益かを模索する。多職種からの評価を受け入れ、連携による患者・
生活者のより効果的な薬物治療と継続的な薬学的管理を実現する。
<学修事項>
(1)適正使用のサイクル、個別最適化、有効性モニタリング、安全性モニタリング、疑義照会・
処方提案【1)】
(2)薬物治療を個別最適化するために必要な身体的、心理的、社会的患者背景【2)、7)】
(3)薬学的管理に必要な身体所見の観察・測定・評価(フィジカルアセスメント)【2)、5)、7)】
(4)診療ガイドライン・治療ガイドや医薬品リスク管理計画(RMP)等適切な情報の収集と評価
【3)、7)】
(5)主な疾患における薬物治療の計画、立案(薬剤選択、用量設定、剤形選択、投与経路、服薬指
導・配慮すべき点、薬物血中濃度モニタリング、有効性・安全性モニタリング等)【2)、3)、
4)、5)、6)、7)、8)】
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