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07 参考資料2-1 帯状疱疹ワクチン ファクトシート (7 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_36248.html
出典情報 厚生科学審議会 予防接種・ワクチン分科会 予防接種基本方針部会 ワクチン評価に関する小委員会(第21回 11/9)《厚生労働省》
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(2)疾患の特性


臨床症状

1) 潜伏期間
VZV 初感染から水痘発症までの潜伏期間は 2 週間程度(10~21 日)であるが、VZV 初感染から
帯状疱疹発症までの期間は一定ではない。加齢は帯状疱疹の重要なリスク因子とされ 7) 、50 歳以上
になると発症頻度が高まり、70 歳以上で更に高くなる 9)。
年齢と細胞性免疫の関連に関して、細胞性免疫の指標として水痘抗原皮内テストを用いて検討さ
れた報告がある 12)。gpELISA 法で抗体陽性が判明している 50~70 代の成人 129 人において、高齢で
あるほど皮内テストへの反応性は減衰しており、
陰性者の割合は 50 代で 20.3%
(16/79)、
60 代で 48.0%
(12/25)
、70 代では 56.0%(14/25)と年齢とともに増加していた 12)。その他、50 歳以上を対象とし
た国内の帯状疱疹に関する大規模調査でも、水痘抗原皮内テストにおける反応性は年齢とともに有
意に減衰しており、加齢による VZV に対する細胞性免疫の低下が示唆された。さらに 1 年以内に帯
状疱疹を発症した者における水痘抗原への反応性は、発症しなかった群に比較して有意に低かった。
一方、同検討では液性免疫の指標としての gpELISA や IAHA 法による抗体価は年齢とともに上昇し
ており、水痘抗原皮内テストとの相関はなかった 13,14)。
一方、1 歳未満で水痘に罹患した場合、小児期に帯状疱疹を発症する頻度が高まる 15,16)。また妊娠
中に妊婦が水痘を発症すると経胎盤経路で胎児が VZV に感染する場合があることから、生後水痘の
罹患歴がなくても、乳幼児期に帯状疱疹を発症することがある 17)。
2) 主症状
帯状疱疹の特徴は、片側性の神経支配領域(皮膚デルマトーム)に、時に疼痛を伴う集簇した水
疱を形成することである。皮疹の出現領域は通常、中心線をまたがず限局的であるが、免疫抑制状
態の程度が強い場合には、皮疹が全身に広がり播種性(汎発性)帯状疱疹となることがある。
通常、痒みもしくは痛みが皮疹出現 2~3 日前から出現する。新規の皮疹が 3~5 日間にわたって
出現し、痂皮化には 10~15 日ほど必要で、皮膚所見が正常に戻るまでには 1 か月ほどを要する 18)。
免疫不全患者における発症頻度は健常者のそれより高く 19)、2 週間以上にわたって新規の皮疹が出
現することもある。一方、神経痛のみで皮疹が出現しない、無疱疹性帯状疱疹(zoster sine herpete)
も存在する 7) 。第 3 胸髄~第 2 腰髄(T3~L2)レベルの神経支配領域の発症頻度が高い(表 1)17)。

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