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資料No.2~2-1_日本薬局方の参考情報の改正(案)について (18 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000174942_00008.html |
出典情報 | 薬事・食品衛生審議会 日本薬局方部会(令和5年度第1回 1/22)《厚生労働省》 |
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6 参考情報
1
2
2.
はかり(天秤)の使用前の動作確認
55
いは,風が当たらないような場所に移設する.風が直接的には
56
かり(天秤)に吹き当たるような状態で開閉ドアを備えているは
3
を行う.
57
かり(天秤)を使用する際は,必要以上に開閉ドアを大きく開け
4
2.1.
58
ないことが重要である.
電源供給後,検出器の内部温度を安定化させるために予熱待
59
4.3.
6
機時間を確保する.予熱待機時間は,読取り限度桁が10 mg以
60
摩擦によって帯電しやすい粉体などの試料及び採取容器を用
7
上の場合は30分間以上,1 mgの場合は1時間以上,0.1 mgの
61
いる場合,又は計量室内が相対湿度40%以下の低湿度状態で
5
はかり(天秤)を使用する前には,次に示す事項について確認
予熱待機時間の確保
静電気
8
場合は2時間以上,0.01 mg以下の場合は半日以上を確保する
62
ある場合では,はかり(天秤)との電荷の力の作用によって表示
9
ことが望ましい.
63
値が上方又は下方に変動するため計量結果に影響を与える.こ
10
2.2.
64
のような静電気への対策として,計量室の湿度を45%以上に
据付状態の確認
11
はかり(天秤)に装備されている水平器の気泡が中心位置にあ
65
保つ,蓄積された静電気の消散を待つ,採取容器を帯電防止加
12
るなど,水平器にて水平であることを確認する.水平調整の際
66
工に変更するなどが挙げられる.これらの対策が取れない場合
13
には,はかり(天秤)が不安定でないかの確認及び計量台と接し
67
には,イオナイザーなどの帯電した電荷を中和させる,又は消
14
ているはかり(天秤)の足と設置面に隙間がないか目視確認する
68
散を促進する器具を用いて可能な限り除電を行った後に,測定
15
ことが望ましい.
69
を行うことを推奨する.ただし,除電の際,表示値の不安定性
16
2.3.
70
を起こす風を計量皿に直接吹きかけるような器具の使用は避け
71
る.
感度調整の実施
17
感度調整機能を備えた(調整用内部分銅が装備された)はかり
18
(天秤)の場合,表示器のゼロ点及び最大秤量値付近について周
19
辺温度の状態に応じて適切な感度調整を行うことが可能である.
20
分解能が高いほど感度変化の影響は大きくなり,感度変化によ
72
参考情報
21
る測定誤差は,一般的にゼロ点から秤量する質量付近まで相対
73
うに改める.
22
的に大きくなる.感度調整機能を備えていない機器については,
74
固体又は粉体の密度〈G2-1-182〉
23
最大秤量値付近の分銅を用いて,感度調整を手動で実施するこ
24
とが望ましい.
25
3.
26
清掃
目的物以外のはかり取りを避けるため,清掃を定期的に行う.
G2.
物性関連
固体又は粉体の密度
を次のよ
75
集合体としての固体又は粉体の密度は,粒子間及び粒子内部
76
に存在する微細な空隙部分の体積の評価方法により,異なる定
27
はかり(天秤)の構造を理解し,簡易的に分解して清掃が可能な
77
義がなされ,それぞれ異なる数値が与えられ,かつ実用上の意
28
場合は,ガラスクリーナー,毛羽立ちのない布などを用いて各
78
味も異なる.通常,固体又は粉体の密度は三つのレベルで定義
29
部をこまめに清掃し,計量皿及び計量室内は清浄な状態を保つ.
79
される.
30
4.
80
(1)
計量結果に影響する外的要因の排除
結晶密度
空隙のない均一系とみなされ,真密度とも称
31
計量結果に影響を及ぼす外的要因は,可能な限り排除する.
32
吸湿,吸着,揮発又は蒸発しやすい試料の場合は,秤量値に偏
82
33
りが生じないように試料の特性に応じた対策をとる必要がある.
83
34
例えば,吸湿性のある試料を秤量する場合には,はかり(天秤)
84
35
を恒温恒湿ボックス内に設置し,事前に試料を一定の温湿度条
85
粉体の体積として評価されることから,みかけ密度とも
36
件になじませた後に秤量すると,再現性の良い秤量が可能とな
86
称される.通常,疎充塡時の粉体の密度は疎充塡かさ密
37
る.試料そのものの性質以外に計量結果に影響を与える外的要
87
度,タップ充塡時の密度はタップ充塡かさ密度と定義さ
38
因について以下に記す.
88
れる.
39
4.1.
89
一般に,液体や気体の密度は温度と圧力のみに依存するが,
90
固体又は粉体の密度は分子又は粒子の集合状態に依存する.し
40
計量皿周辺と試料(採取容器を含む)間の温度差
試料の冷蔵保管,異なる温度の室外からの持ち込み,熱処理,
81
される.
(2)
粒子密度
開孔部のない空隙,又は気体により置換され
ない粒子内細孔も固体又は粉体の体積として評価される.
(3)
かさ密度
粉体層内に形成される空隙部分も固体又は
41
体温による熱伝導などによって,計量皿周辺と試料間に温度差
91
たがって,固体又は粉体の密度は,当該物質の結晶構造,結晶
42
が生じる.試料及び採取容器が計量室内の温度よりも高い場合
92
化度によって変化することはもちろんであるが,試料が非晶質
43
は,計量皿付近に上向きの微量な風(対流)が発生し,その現象
93
であるか,その一部が非晶質である場合,試料の調製法又は処
44
が試料及び採取容器を押し上げる力となり表示値の減少又は不
94
理法によって変化する.したがって,二つの固体又は粉体が化
45
安定性を生じさせる.温度関係が逆の場合は,相対して逆の傾
95
学的には同一物質であっても,それらの固体構造が違えば,異
46
向が表れる.これらの現象は計量皿周辺に起こる物理的現象で
96
なる密度を与える.固体又は粉体粒子の密度は,粉末状医薬品
47
あるため,はかり(天秤)に風防が備えられていたとしても避け
97
及び医薬品原料の重要な物理的特性であることから,日本薬局
48
られない.したがって,はかり(天秤)の計量室内と試料,採取
98
方では,粒子密度は「3.03
49
容器の温度が,可能な限り同等な条件ではかり取りを行う.
99
度は「3.01
50
4.2.
100
を規定している.
空調などによる風
51
空調機から吹き出す風,計量室への人の出入り,及び測定者
101
52
のはかり取り操作に伴って生じる空気の流れが計量皿に当たる
102
53
と,表示値が不安定になる.このような風の影響を抑えるには,
54
風防を設けて,風が計量皿に直接当たらないようにする.ある
粉体の粒子密度測定法」,かさ密
かさ密度測定法」として,それぞれの密度測定法
固体又は粉体の密度は,単位体積当たりの質量(kg/m3)であ
り,通例,g/cm3で表す(1 g/cm3=1000 kg/m3).
1
2
2.
はかり(天秤)の使用前の動作確認
55
いは,風が当たらないような場所に移設する.風が直接的には
56
かり(天秤)に吹き当たるような状態で開閉ドアを備えているは
3
を行う.
57
かり(天秤)を使用する際は,必要以上に開閉ドアを大きく開け
4
2.1.
58
ないことが重要である.
電源供給後,検出器の内部温度を安定化させるために予熱待
59
4.3.
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機時間を確保する.予熱待機時間は,読取り限度桁が10 mg以
60
摩擦によって帯電しやすい粉体などの試料及び採取容器を用
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上の場合は30分間以上,1 mgの場合は1時間以上,0.1 mgの
61
いる場合,又は計量室内が相対湿度40%以下の低湿度状態で
5
はかり(天秤)を使用する前には,次に示す事項について確認
予熱待機時間の確保
静電気
8
場合は2時間以上,0.01 mg以下の場合は半日以上を確保する
62
ある場合では,はかり(天秤)との電荷の力の作用によって表示
9
ことが望ましい.
63
値が上方又は下方に変動するため計量結果に影響を与える.こ
10
2.2.
64
のような静電気への対策として,計量室の湿度を45%以上に
据付状態の確認
11
はかり(天秤)に装備されている水平器の気泡が中心位置にあ
65
保つ,蓄積された静電気の消散を待つ,採取容器を帯電防止加
12
るなど,水平器にて水平であることを確認する.水平調整の際
66
工に変更するなどが挙げられる.これらの対策が取れない場合
13
には,はかり(天秤)が不安定でないかの確認及び計量台と接し
67
には,イオナイザーなどの帯電した電荷を中和させる,又は消
14
ているはかり(天秤)の足と設置面に隙間がないか目視確認する
68
散を促進する器具を用いて可能な限り除電を行った後に,測定
15
ことが望ましい.
69
を行うことを推奨する.ただし,除電の際,表示値の不安定性
16
2.3.
70
を起こす風を計量皿に直接吹きかけるような器具の使用は避け
71
る.
感度調整の実施
17
感度調整機能を備えた(調整用内部分銅が装備された)はかり
18
(天秤)の場合,表示器のゼロ点及び最大秤量値付近について周
19
辺温度の状態に応じて適切な感度調整を行うことが可能である.
20
分解能が高いほど感度変化の影響は大きくなり,感度変化によ
72
参考情報
21
る測定誤差は,一般的にゼロ点から秤量する質量付近まで相対
73
うに改める.
22
的に大きくなる.感度調整機能を備えていない機器については,
74
固体又は粉体の密度〈G2-1-182〉
23
最大秤量値付近の分銅を用いて,感度調整を手動で実施するこ
24
とが望ましい.
25
3.
26
清掃
目的物以外のはかり取りを避けるため,清掃を定期的に行う.
G2.
物性関連
固体又は粉体の密度
を次のよ
75
集合体としての固体又は粉体の密度は,粒子間及び粒子内部
76
に存在する微細な空隙部分の体積の評価方法により,異なる定
27
はかり(天秤)の構造を理解し,簡易的に分解して清掃が可能な
77
義がなされ,それぞれ異なる数値が与えられ,かつ実用上の意
28
場合は,ガラスクリーナー,毛羽立ちのない布などを用いて各
78
味も異なる.通常,固体又は粉体の密度は三つのレベルで定義
29
部をこまめに清掃し,計量皿及び計量室内は清浄な状態を保つ.
79
される.
30
4.
80
(1)
計量結果に影響する外的要因の排除
結晶密度
空隙のない均一系とみなされ,真密度とも称
31
計量結果に影響を及ぼす外的要因は,可能な限り排除する.
32
吸湿,吸着,揮発又は蒸発しやすい試料の場合は,秤量値に偏
82
33
りが生じないように試料の特性に応じた対策をとる必要がある.
83
34
例えば,吸湿性のある試料を秤量する場合には,はかり(天秤)
84
35
を恒温恒湿ボックス内に設置し,事前に試料を一定の温湿度条
85
粉体の体積として評価されることから,みかけ密度とも
36
件になじませた後に秤量すると,再現性の良い秤量が可能とな
86
称される.通常,疎充塡時の粉体の密度は疎充塡かさ密
37
る.試料そのものの性質以外に計量結果に影響を与える外的要
87
度,タップ充塡時の密度はタップ充塡かさ密度と定義さ
38
因について以下に記す.
88
れる.
39
4.1.
89
一般に,液体や気体の密度は温度と圧力のみに依存するが,
90
固体又は粉体の密度は分子又は粒子の集合状態に依存する.し
40
計量皿周辺と試料(採取容器を含む)間の温度差
試料の冷蔵保管,異なる温度の室外からの持ち込み,熱処理,
81
される.
(2)
粒子密度
開孔部のない空隙,又は気体により置換され
ない粒子内細孔も固体又は粉体の体積として評価される.
(3)
かさ密度
粉体層内に形成される空隙部分も固体又は
41
体温による熱伝導などによって,計量皿周辺と試料間に温度差
91
たがって,固体又は粉体の密度は,当該物質の結晶構造,結晶
42
が生じる.試料及び採取容器が計量室内の温度よりも高い場合
92
化度によって変化することはもちろんであるが,試料が非晶質
43
は,計量皿付近に上向きの微量な風(対流)が発生し,その現象
93
であるか,その一部が非晶質である場合,試料の調製法又は処
44
が試料及び採取容器を押し上げる力となり表示値の減少又は不
94
理法によって変化する.したがって,二つの固体又は粉体が化
45
安定性を生じさせる.温度関係が逆の場合は,相対して逆の傾
95
学的には同一物質であっても,それらの固体構造が違えば,異
46
向が表れる.これらの現象は計量皿周辺に起こる物理的現象で
96
なる密度を与える.固体又は粉体粒子の密度は,粉末状医薬品
47
あるため,はかり(天秤)に風防が備えられていたとしても避け
97
及び医薬品原料の重要な物理的特性であることから,日本薬局
48
られない.したがって,はかり(天秤)の計量室内と試料,採取
98
方では,粒子密度は「3.03
49
容器の温度が,可能な限り同等な条件ではかり取りを行う.
99
度は「3.01
50
4.2.
100
を規定している.
空調などによる風
51
空調機から吹き出す風,計量室への人の出入り,及び測定者
101
52
のはかり取り操作に伴って生じる空気の流れが計量皿に当たる
102
53
と,表示値が不安定になる.このような風の影響を抑えるには,
54
風防を設けて,風が計量皿に直接当たらないようにする.ある
粉体の粒子密度測定法」,かさ密
かさ密度測定法」として,それぞれの密度測定法
固体又は粉体の密度は,単位体積当たりの質量(kg/m3)であ
り,通例,g/cm3で表す(1 g/cm3=1000 kg/m3).