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資料No.2~2-1_日本薬局方の参考情報の改正(案)について (4 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000174942_00008.html |
出典情報 | 薬事・食品衛生審議会 日本薬局方部会(令和5年度第1回 1/22)《厚生労働省》 |
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別添
[参考情報
新旧対照表]
G2.固体又は粉体の密度〈G2-1-182〉
新
固体又は粉体の密度〈G2-1-182〉
旧
固体又は粉体の密度〈G2-1-171〉
備考
日米欧三薬局
方で改正が合
集合体としての固体又は粉体の密度は,粒子間及び粒子
集合体としての固体又は粉体の密度は,粒子間及び粒子
内部に存在する微細な空隙部分の体積の評価方法により, 内部に存在する微細な空隙部分の体積の評価方法により,
異なる定義がなされ,それぞれ異なる数値が与えられ,か
異なる定義がなされ,それぞれ異なる数値が与えられ,か
つ実用上の意味も異なる.通常,固体又は粉体の密度は三
つ実用上の意味も異なる.通常,固体又は粉体の密度は三
つのレベルで定義される.
つのレベルで定義される.
(1)
(1)
結晶密度 空隙のない均一系とみなされ,真密度と
結晶密度 空隙のない均一系とみなされ,真密度と
も称される.
(2)
も称される.
粒子密度 開孔部のない空隙,又は気体により置換
(2)
粒子密度 開口部のない空隙,又は気体により置換
されない粒子内細孔も固体又は粉体の体積として評
されない粒子内細孔も固体又は粉体の体積として
価される.
評価される.
(3)
かさ密度
粉体層内に形成される空隙部分も固体
(3)
かさ密度
粉体層内に形成される空隙部分も固体
又は粉体の体積として評価されることから,みかけ密
又は粉体の体積として評価されることから,みかけ
度とも称される.通常,疎充塡時の粉体の密度は疎充
密度とも称される.通常,疎充塡時の粉体の密度を
塡かさ密度,タップ充塡時の密度はタップ充塡かさ密
かさ密度,タップ充塡時の密度をタップ密度と定義
度と定義される.
される.
一般に,液体や気体の密度は温度と圧力のみに依存する
一般に,液体や気体の密度は温度と圧力のみに依存する
が,固体又は粉体の密度は分子又は粒子の集合状態に依存
が,固体又は粉体の密度は分子又は粒子の集合状態に依存
する.したがって,固体又は粉体の密度は,当該物質の結
する.したがって,固体又は粉体の密度は,当該物質の結
晶構造,結晶化度によって変化することはもちろんである
晶構造,結晶化度によって変化することはもちろんである
が,試料が非晶質であるか,その一部が非晶質である場合, が,試料が非晶質であるか,その一部が非晶質である場合,
試料の調製法又は処理法によって変化する.したがって, 試料の調製法又は処理法によって変化する.したがって,
二つの固体又は粉体が化学的には同一物質であっても,そ
二つの固体又は粉体が化学的には同一物質であっても,そ
れらの固体構造が違えば,異なる密度を与える.固体又は
れらの固体構造が違えば,異なる密度を与える.固体又は
粉体粒子の密度は,粉末状医薬品及び医薬品原料の重要な
粉体粒子の密度は,粉末状医薬品及び医薬品原料の重要な
物理的特性であることから,日本薬局方では,粒子密度は
物理的特性であることから,日本薬局方では,粒子密度は
「3.03 粉体の粒子密度測定法」,かさ密度は「3.01 か
「粉体の粒子密度測定法」,かさ密度は「かさ密度及びタ
さ密度測定法」として,それぞれの密度測定法を規定して
ップ密度測定法」として,それぞれの密度測定法を規定し
いる.
ている.
固体又は粉体の密度は,単位体積当たりの質量(kg/m3)
固体又は粉体の密度は,単位体積当たりの質量(kg/m3)
であり,通例,g/cm3で表す(1 g/cm3=1000 kg/m3).
であり,通例,g/cm3で表す(1 g/cm3=1000 kg/m3).
結晶密度(Crystal Density)
結晶密度(Crystal Density)
ある物質の結晶密度とは,分子の充塡配列(molecular
ある物質の結晶密度とは,分子の充塡配列(molecular
packing arrangement)の基本部分(fundamental part)に
packing arrangement)の基本部分(fundamental part)に
属さない,全ての空隙を除いた単位体積当たりの平均質量
属さない,全ての空隙を除いた単位体積当たりの平均質量
である.これはその物質の特定の結晶構造に固有な特性で
である.これはその物質の特定の結晶構造に固有な特性で
あり,測定法に依存しない.結晶密度は,計算又は簡単な
あり,測定法に依存しない.結晶密度は,計算又は簡単な
測定によって求めることができる.
測定によって求めることができる.
A.
A.
計算による結晶密度は,例えば,単結晶のX線回折デ
計算による結晶密度は,以下の方法によって求められ
ータ又は粉末X線回折データの指標化によって得られ
る.
る結晶学的データ(単位格子の体積と組成)から与えら
1) 例えば,単結晶のX線回折データ又は粉末X線回折
れる.
B.
データの指標化によって得られる結晶学的デー
測定による結晶密度は,単結晶の質量と体積の測定に
タ(体積と単位格子の組成)
2) 当該物質の分子量
より,その比(質量/体積)として与えられる.
B.
測定による結晶密度は,単結晶の質量と体積の測定に
より,その比(質量/体積)として与えられる.
粒子密度(Particle Density)
粒子密度(Particle Density)
粒子密度は,結晶密度に加えて粒子内の空隙(粒子内部
粒子密度は,結晶密度に加えて粒子内の空隙(粒子内部
の閉じた空隙及び開孔部はあるが気体が浸入できない空
の閉じた空隙,及び開孔部はあるが気体が浸入できない空
3
意された試験
法である「3.01
かさ密度測定
法」と、参考
情報「粉体の
流動性
〈G2-3-182〉」に
て、かさ密度
の用語の定義
が改正された
ことを踏まえ
用語の修正を
行う。
[参考情報
新旧対照表]
G2.固体又は粉体の密度〈G2-1-182〉
新
固体又は粉体の密度〈G2-1-182〉
旧
固体又は粉体の密度〈G2-1-171〉
備考
日米欧三薬局
方で改正が合
集合体としての固体又は粉体の密度は,粒子間及び粒子
集合体としての固体又は粉体の密度は,粒子間及び粒子
内部に存在する微細な空隙部分の体積の評価方法により, 内部に存在する微細な空隙部分の体積の評価方法により,
異なる定義がなされ,それぞれ異なる数値が与えられ,か
異なる定義がなされ,それぞれ異なる数値が与えられ,か
つ実用上の意味も異なる.通常,固体又は粉体の密度は三
つ実用上の意味も異なる.通常,固体又は粉体の密度は三
つのレベルで定義される.
つのレベルで定義される.
(1)
(1)
結晶密度 空隙のない均一系とみなされ,真密度と
結晶密度 空隙のない均一系とみなされ,真密度と
も称される.
(2)
も称される.
粒子密度 開孔部のない空隙,又は気体により置換
(2)
粒子密度 開口部のない空隙,又は気体により置換
されない粒子内細孔も固体又は粉体の体積として評
されない粒子内細孔も固体又は粉体の体積として
価される.
評価される.
(3)
かさ密度
粉体層内に形成される空隙部分も固体
(3)
かさ密度
粉体層内に形成される空隙部分も固体
又は粉体の体積として評価されることから,みかけ密
又は粉体の体積として評価されることから,みかけ
度とも称される.通常,疎充塡時の粉体の密度は疎充
密度とも称される.通常,疎充塡時の粉体の密度を
塡かさ密度,タップ充塡時の密度はタップ充塡かさ密
かさ密度,タップ充塡時の密度をタップ密度と定義
度と定義される.
される.
一般に,液体や気体の密度は温度と圧力のみに依存する
一般に,液体や気体の密度は温度と圧力のみに依存する
が,固体又は粉体の密度は分子又は粒子の集合状態に依存
が,固体又は粉体の密度は分子又は粒子の集合状態に依存
する.したがって,固体又は粉体の密度は,当該物質の結
する.したがって,固体又は粉体の密度は,当該物質の結
晶構造,結晶化度によって変化することはもちろんである
晶構造,結晶化度によって変化することはもちろんである
が,試料が非晶質であるか,その一部が非晶質である場合, が,試料が非晶質であるか,その一部が非晶質である場合,
試料の調製法又は処理法によって変化する.したがって, 試料の調製法又は処理法によって変化する.したがって,
二つの固体又は粉体が化学的には同一物質であっても,そ
二つの固体又は粉体が化学的には同一物質であっても,そ
れらの固体構造が違えば,異なる密度を与える.固体又は
れらの固体構造が違えば,異なる密度を与える.固体又は
粉体粒子の密度は,粉末状医薬品及び医薬品原料の重要な
粉体粒子の密度は,粉末状医薬品及び医薬品原料の重要な
物理的特性であることから,日本薬局方では,粒子密度は
物理的特性であることから,日本薬局方では,粒子密度は
「3.03 粉体の粒子密度測定法」,かさ密度は「3.01 か
「粉体の粒子密度測定法」,かさ密度は「かさ密度及びタ
さ密度測定法」として,それぞれの密度測定法を規定して
ップ密度測定法」として,それぞれの密度測定法を規定し
いる.
ている.
固体又は粉体の密度は,単位体積当たりの質量(kg/m3)
固体又は粉体の密度は,単位体積当たりの質量(kg/m3)
であり,通例,g/cm3で表す(1 g/cm3=1000 kg/m3).
であり,通例,g/cm3で表す(1 g/cm3=1000 kg/m3).
結晶密度(Crystal Density)
結晶密度(Crystal Density)
ある物質の結晶密度とは,分子の充塡配列(molecular
ある物質の結晶密度とは,分子の充塡配列(molecular
packing arrangement)の基本部分(fundamental part)に
packing arrangement)の基本部分(fundamental part)に
属さない,全ての空隙を除いた単位体積当たりの平均質量
属さない,全ての空隙を除いた単位体積当たりの平均質量
である.これはその物質の特定の結晶構造に固有な特性で
である.これはその物質の特定の結晶構造に固有な特性で
あり,測定法に依存しない.結晶密度は,計算又は簡単な
あり,測定法に依存しない.結晶密度は,計算又は簡単な
測定によって求めることができる.
測定によって求めることができる.
A.
A.
計算による結晶密度は,例えば,単結晶のX線回折デ
計算による結晶密度は,以下の方法によって求められ
ータ又は粉末X線回折データの指標化によって得られ
る.
る結晶学的データ(単位格子の体積と組成)から与えら
1) 例えば,単結晶のX線回折データ又は粉末X線回折
れる.
B.
データの指標化によって得られる結晶学的デー
測定による結晶密度は,単結晶の質量と体積の測定に
タ(体積と単位格子の組成)
2) 当該物質の分子量
より,その比(質量/体積)として与えられる.
B.
測定による結晶密度は,単結晶の質量と体積の測定に
より,その比(質量/体積)として与えられる.
粒子密度(Particle Density)
粒子密度(Particle Density)
粒子密度は,結晶密度に加えて粒子内の空隙(粒子内部
粒子密度は,結晶密度に加えて粒子内の空隙(粒子内部
の閉じた空隙及び開孔部はあるが気体が浸入できない空
の閉じた空隙,及び開孔部はあるが気体が浸入できない空
3
意された試験
法である「3.01
かさ密度測定
法」と、参考
情報「粉体の
流動性
〈G2-3-182〉」に
て、かさ密度
の用語の定義
が改正された
ことを踏まえ
用語の修正を
行う。