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【資料1】生物学的製剤基準の一部改正について (10 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_24649.html |
出典情報 | 薬事・食品衛生審議会 薬事分科会(令和3年度第4回 3/23)《厚生労働省》 |
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生ワクチン等 (乾燥弱毒生おたふくかぜワクチン, 乾燥弱毒生風しんワクチン, 乾燥弱毒生麻
しんワクチン, 乾燥弱毒生麻しん風しん混合ワクチン, 水痘抗原, 乾燥弱毒生水痘ワクチン, 精
製ツベルクリン)における異常毒性否定試験の生物学的製剤基準(各条)からの削除について
国立感染症研究所
異常毒性否定試験は生物学的製剤基準の一般試験法に記載され,ワクチン等及び血液製
剤の安全性試験,品質管理試験として長年にわたり実施されてきた。ワクチンにおいては,
国家検定に製造・試験記録等要約書 (SLP) 制度が導入され,長期に安定した試験結果を得
ているワクチン製剤に関しては,
「国家検定における試験項目の廃止に関する考え方」に基
づき,連続した 20-50 回の製品の合格確認後に省略可能となる「省略規定」を導入し,国家
検定及び自家試験が順次省略されてきた。また,血液製剤に関しては,2005 年に国家検定
からの異常毒性否定試験が廃止されていたが, 2021 年 7 月より SLP 制度が本格施行され
ることに合わせ,過去 10 年前後のメーカー自家試験結果を精査した結果,血液製剤のロッ
トリリースにおいて異常毒性否定試験は不要であると考えられ,2021 年 2 月と 8 月に生物
学的製剤基準から削除することに関し,検定検査業務委員会・検定協議会にて報告・承認さ
れ,同年 10 月 21 日をもって生物学的製剤基準から削除された (厚生労働省告示第 376 号)。
一方,生ワクチン等に関しては,国家検定としては設定されず,自家試験のみが実施され
てきた。生ワクチンに関してもすでに SLP 審査導入後 10 年以上を経ていることから,異常
毒性否定試験の必要性について検討を行なった。また,精製ツベルクリンや水痘抗原に関し
ては血液製剤と同時期に SLP 制度が導入され,今後,品質管理が強化されることから,合
わせて検討対象とした。全製造所からロットリリースの対象となる製剤ごとの直近 50 ロッ
トの自家試験結果の提供を依頼し、得られた製剤の各 6〜50 ロット分の製造履歴および異
常毒性否定試験結果について検証した(別紙1参照)。その結果、対象製剤全てにおいて異
常毒性否定試験の「不合格」はなく、試験結果により検定申請を取り止めたロットはないこ
と,再試も全て合格しており,試験成績も安定していたこと,病理検査等による異常所見等
の報告もなかったことからも、生ワクチン等においては,異常毒性否定試験によって不適と
判定されるロットは製造されておらず,今後,異常毒性否定試験を生物学的製剤基準(各条)
から削除しても,製剤の品質管理等に問題がないことが確認された。
以上の結果から生ワクチン等に関しては,生物学的製剤基準から異常毒性否定試験の削
除が可能な状況であると考えられたため、これまでの検証について 2021 年 11 月の検定検
査業務委員会及び同年 12 月の検定検査協議会にて提示し、承認を得たため国立感染症研究
所の意見として厚生労働省に報告する。
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しんワクチン, 乾燥弱毒生麻しん風しん混合ワクチン, 水痘抗原, 乾燥弱毒生水痘ワクチン, 精
製ツベルクリン)における異常毒性否定試験の生物学的製剤基準(各条)からの削除について
国立感染症研究所
異常毒性否定試験は生物学的製剤基準の一般試験法に記載され,ワクチン等及び血液製
剤の安全性試験,品質管理試験として長年にわたり実施されてきた。ワクチンにおいては,
国家検定に製造・試験記録等要約書 (SLP) 制度が導入され,長期に安定した試験結果を得
ているワクチン製剤に関しては,
「国家検定における試験項目の廃止に関する考え方」に基
づき,連続した 20-50 回の製品の合格確認後に省略可能となる「省略規定」を導入し,国家
検定及び自家試験が順次省略されてきた。また,血液製剤に関しては,2005 年に国家検定
からの異常毒性否定試験が廃止されていたが, 2021 年 7 月より SLP 制度が本格施行され
ることに合わせ,過去 10 年前後のメーカー自家試験結果を精査した結果,血液製剤のロッ
トリリースにおいて異常毒性否定試験は不要であると考えられ,2021 年 2 月と 8 月に生物
学的製剤基準から削除することに関し,検定検査業務委員会・検定協議会にて報告・承認さ
れ,同年 10 月 21 日をもって生物学的製剤基準から削除された (厚生労働省告示第 376 号)。
一方,生ワクチン等に関しては,国家検定としては設定されず,自家試験のみが実施され
てきた。生ワクチンに関してもすでに SLP 審査導入後 10 年以上を経ていることから,異常
毒性否定試験の必要性について検討を行なった。また,精製ツベルクリンや水痘抗原に関し
ては血液製剤と同時期に SLP 制度が導入され,今後,品質管理が強化されることから,合
わせて検討対象とした。全製造所からロットリリースの対象となる製剤ごとの直近 50 ロッ
トの自家試験結果の提供を依頼し、得られた製剤の各 6〜50 ロット分の製造履歴および異
常毒性否定試験結果について検証した(別紙1参照)。その結果、対象製剤全てにおいて異
常毒性否定試験の「不合格」はなく、試験結果により検定申請を取り止めたロットはないこ
と,再試も全て合格しており,試験成績も安定していたこと,病理検査等による異常所見等
の報告もなかったことからも、生ワクチン等においては,異常毒性否定試験によって不適と
判定されるロットは製造されておらず,今後,異常毒性否定試験を生物学的製剤基準(各条)
から削除しても,製剤の品質管理等に問題がないことが確認された。
以上の結果から生ワクチン等に関しては,生物学的製剤基準から異常毒性否定試験の削
除が可能な状況であると考えられたため、これまでの検証について 2021 年 11 月の検定検
査業務委員会及び同年 12 月の検定検査協議会にて提示し、承認を得たため国立感染症研究
所の意見として厚生労働省に報告する。
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