よむ、つかう、まなぶ。
05参考資料 帯状疱疹ワクチンファクトシート第二版[3.2MB] (25 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_47466.html |
出典情報 | 厚生科学審議会 予防接種・ワクチン分科会 予防接種基本方針部会(第65回 12/18)《厚生労働省》 |
ページ画像
ダウンロードした画像を利用する際は「出典情報」を明記してください。
低解像度画像をダウンロード
プレーンテキスト
資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。
性 6,935 人)のうち、調査期間中に帯状疱疹と診断されたのは 401 人(うち 97.8%は VZV DNA の検出に
よる診断)であり、罹患率(/千人・年)は 10.9 であった。年齢別の罹患率は 70 歳代(12.9)で最も高く、
次いで 80 歳以上(12.6)で高かった。それぞれ 50 歳代(罹患率 9.2)と比較すると、70 歳代(ハザード
比 1.4、95%CI: 1.1~1.8)
、80 歳代(同 1.3、同 1.0~1.8)ともに有意であった。また、罹患率には性差(男
性 8.5、女性 12.8)がみられ、ハザード比は 1.5(95%CI: 1.2~1.8)と女性が有意に高かった。年齢別の性
差においては 50 歳代(ハザード比 1.6、95%CI: 1.0~2.5)と 60 歳代(同 1.9、同 1.3~2.8)で女性の罹患
率が有意に高かった(表 5 上段)
。上記研究の追加研究として、過去に帯状疱疹を発症した人を追跡調査
し、帯状疱疹の既往のある人の免疫持続性を検討したところ、
紅斑径 5 mm 以上の多変量オッズ比
(95%CI)
は、既往歴なしと比較して、既往歴 10 年未満と 10 年以上でそれぞれ 2.07(1.572.73)と 1.39(1.08~1.80)
であった。帯状疱疹の多変量ハザード比はそれぞれ 0.54(0.34~0.85)と 1.16(0.83~1.61)であった。過
去 10 年未満の帯状疱疹の既往は帯状疱疹の発症を減少させる可能性が示唆された 101。
表 5. 帯状疱疹および帯状疱疹後神経痛(PHN)の性別、年齢別罹患率(文献 5 より翻訳、一部改変)
男性
年齢
人・年
症例数
女性
罹患率
(千人・年)
人・年
症例数
男女計
罹患率
(千人・年)
人・年
症例数
ハザード比 (95%CI)
罹患率
(千人・年)
対 50-59歳群 (HZ)
a
対 男性
対 50-69歳群 (PHN)
b
帯状疱疹 (HZ)
50-59
4,547
32
7.0
5,110
57
11.2
9,656
89
9.2
1.6 (1.0-2.5)d
60-69
5,527
36
6.5
5,950
74
12.4
11,477
110
9.6
1.9 (1.3-2.8)
e
1.1 (0.80-1.4)
70-79
4,247
48
11.3
5,744
81
14.1
9,990
129
12.9
1.3 (0.87-1.8)
1.4 (1.1-1.8)d
≧80
2,120
23
10.8
3,687
50
13.6
5,807
73
12.6
1.3 (0.78-2.1)
1.3 (1.0-1.8)c
f
合計
16,441
139
8.5
20,490
262
12.8
36,931
401
10.9
基準
1.5 (1.2-1.8)
帯状疱疹後神経痛 (PHN)
50-59
4,592
7
1.5
5,188
7
1.3
9,781
14
1.4
60-69
5,570
7
1.3
6,059
8
1.3
11,629
15
1.3
70-79
4,313
6
1.4
5,843
20
3.4
10,156
26
2.6
≧80
2,142
8
3.7
3,740
16
4.3
5,882
24
4.1
合計
16,617
28
1.7
20,831
51
2.4
37,448
79
2.1
a
年齢および帯状疱疹罹患歴で調整,
c
p<0.10,
d
p<0.10,
e
p<0.10,
b
1.0 (0.46-2.0)
基準
1.6 (0.86-3.0)
2.4 (1.5-3.8)
f
1.3 (0.81-2.1)
性別および帯状疱疹罹患歴で調整
f
p<0.10
3)海外での状況
国内状況との比較として、海外における帯状疱疹の罹患率について代表的な報告を以下に示す。
○韓国:2011 年の医療保険のデータ(全年齢、約 5,100 万人分、国際疾病分類第 9 版および国内使用のコ
ードにより帯状疱疹を抽出)を用いて行った調査である。帯状疱疹の罹患率(/千人・年)は全体で 10.4
であり、男性と女性の罹患率はそれぞれ 8.3 と 12.6 であった。女性で有意に高かった。年齢別の罹患
率は 0 歳から 40 歳代まで加齢とともに徐々に上昇し、さらに 50 歳代で 17.4 と急上昇し、60 歳代で
22.4 とピークがみられ、以降 70 歳代で 21.8、80 歳以上で 16.5 に低下した(図 5)102。また、近年の帯
状疱疹の罹患率の年次推移は、2006 年から 2015 年の間の国民健康保険公社の人口ベースのデータベー
スを用いた国際疾病分類第 10 版コードによる帯状疱疹症例の調査では、調整後罹患率(incidence rate :
23
よる診断)であり、罹患率(/千人・年)は 10.9 であった。年齢別の罹患率は 70 歳代(12.9)で最も高く、
次いで 80 歳以上(12.6)で高かった。それぞれ 50 歳代(罹患率 9.2)と比較すると、70 歳代(ハザード
比 1.4、95%CI: 1.1~1.8)
、80 歳代(同 1.3、同 1.0~1.8)ともに有意であった。また、罹患率には性差(男
性 8.5、女性 12.8)がみられ、ハザード比は 1.5(95%CI: 1.2~1.8)と女性が有意に高かった。年齢別の性
差においては 50 歳代(ハザード比 1.6、95%CI: 1.0~2.5)と 60 歳代(同 1.9、同 1.3~2.8)で女性の罹患
率が有意に高かった(表 5 上段)
。上記研究の追加研究として、過去に帯状疱疹を発症した人を追跡調査
し、帯状疱疹の既往のある人の免疫持続性を検討したところ、
紅斑径 5 mm 以上の多変量オッズ比
(95%CI)
は、既往歴なしと比較して、既往歴 10 年未満と 10 年以上でそれぞれ 2.07(1.572.73)と 1.39(1.08~1.80)
であった。帯状疱疹の多変量ハザード比はそれぞれ 0.54(0.34~0.85)と 1.16(0.83~1.61)であった。過
去 10 年未満の帯状疱疹の既往は帯状疱疹の発症を減少させる可能性が示唆された 101。
表 5. 帯状疱疹および帯状疱疹後神経痛(PHN)の性別、年齢別罹患率(文献 5 より翻訳、一部改変)
男性
年齢
人・年
症例数
女性
罹患率
(千人・年)
人・年
症例数
男女計
罹患率
(千人・年)
人・年
症例数
ハザード比 (95%CI)
罹患率
(千人・年)
対 50-59歳群 (HZ)
a
対 男性
対 50-69歳群 (PHN)
b
帯状疱疹 (HZ)
50-59
4,547
32
7.0
5,110
57
11.2
9,656
89
9.2
1.6 (1.0-2.5)d
60-69
5,527
36
6.5
5,950
74
12.4
11,477
110
9.6
1.9 (1.3-2.8)
e
1.1 (0.80-1.4)
70-79
4,247
48
11.3
5,744
81
14.1
9,990
129
12.9
1.3 (0.87-1.8)
1.4 (1.1-1.8)d
≧80
2,120
23
10.8
3,687
50
13.6
5,807
73
12.6
1.3 (0.78-2.1)
1.3 (1.0-1.8)c
f
合計
16,441
139
8.5
20,490
262
12.8
36,931
401
10.9
基準
1.5 (1.2-1.8)
帯状疱疹後神経痛 (PHN)
50-59
4,592
7
1.5
5,188
7
1.3
9,781
14
1.4
60-69
5,570
7
1.3
6,059
8
1.3
11,629
15
1.3
70-79
4,313
6
1.4
5,843
20
3.4
10,156
26
2.6
≧80
2,142
8
3.7
3,740
16
4.3
5,882
24
4.1
合計
16,617
28
1.7
20,831
51
2.4
37,448
79
2.1
a
年齢および帯状疱疹罹患歴で調整,
c
p<0.10,
d
p<0.10,
e
p<0.10,
b
1.0 (0.46-2.0)
基準
1.6 (0.86-3.0)
2.4 (1.5-3.8)
f
1.3 (0.81-2.1)
性別および帯状疱疹罹患歴で調整
f
p<0.10
3)海外での状況
国内状況との比較として、海外における帯状疱疹の罹患率について代表的な報告を以下に示す。
○韓国:2011 年の医療保険のデータ(全年齢、約 5,100 万人分、国際疾病分類第 9 版および国内使用のコ
ードにより帯状疱疹を抽出)を用いて行った調査である。帯状疱疹の罹患率(/千人・年)は全体で 10.4
であり、男性と女性の罹患率はそれぞれ 8.3 と 12.6 であった。女性で有意に高かった。年齢別の罹患
率は 0 歳から 40 歳代まで加齢とともに徐々に上昇し、さらに 50 歳代で 17.4 と急上昇し、60 歳代で
22.4 とピークがみられ、以降 70 歳代で 21.8、80 歳以上で 16.5 に低下した(図 5)102。また、近年の帯
状疱疹の罹患率の年次推移は、2006 年から 2015 年の間の国民健康保険公社の人口ベースのデータベー
スを用いた国際疾病分類第 10 版コードによる帯状疱疹症例の調査では、調整後罹患率(incidence rate :
23