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05参考資料 帯状疱疹ワクチンファクトシート第二版[3.2MB] (40 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_47466.html |
出典情報 | 厚生科学審議会 予防接種・ワクチン分科会 予防接種基本方針部会(第65回 12/18)《厚生労働省》 |
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も検出されなかった。また、60~69 歳 と 70 歳以上の者での局所反応出現率は、それぞれ 56.6%と 39.2%
であった(表 12)172。
表 12. 60~69 歳と 70 歳以上の帯状疱疹ワクチン接種後の局所反応(文献 172 より翻訳)
対象者
60~69 歳
70 歳以上
リスク差
人(%)
人(%)
(%)
95%CI
1,726
(100)
1,600
(100)
局所反応
977
(56.6)
627
(39.2)
16.4
13.1,
19.8
p<0.001
発赤
718
(41.6)
479
(29.4)
11.1
8.0,
14.3
p<0.001
腫脹
559
(32.4)
312
(19.5)
12.2
9.2,
15.1
p<0.001
疼痛
743
(43.0)
404
(25.3)
17.1
13.9,
20.2
p<0.001
発疹
12
(0.7)
8
(0.5)
0.2
-0.5,
0.8
掻痒感
164
(9.5)
73
(4.6)
4.6
2.9,
6.4
血腫
23
(1.3)
30
(1.9)
-0.5
-1.5,
0.3
腫瘤
22
(1.3)
8
(0.5)
0.8
0.2,
1.6
p<0.05
熱感
39
(2.3)
18
(1.1)
1
0.2,
2.0
p<0.05
その他
20
(1.2)
13
(0.8)
0.3
-0.4,
1.1
p<0.001
Tseng らは、帯状疱疹ワクチン接種後にワクチン株由来の帯状疱疹を発症した 68 歳女性例を報告した
183。この報告によると患者は比較的軽症で 10 日以内に治癒している 183。これは、1,600 万回以上の帯状
疱疹ワクチンが投与された中で唯一のワクチン株由来の帯状疱疹の症例報告であり、ワクチン株による
帯状疱疹の発症する確率は 0.06/千人・年以下(95%CI 上限)となる。
Chacón らは、帯状疱疹ワクチン接種 2 週間後に水疱性類天疱瘡を発症した 72 歳男性症例を報告した
190。これは帯状疱疹ワクチン接種後に発症した自己免疫性皮膚疾患として初の報告である。ただし、その
発症機序は解明されていない。
帯状疱疹ワクチンによる可能性のある重篤な有害事象として、Murray らの研究において接種 5 日後に
ブドウ膜炎を発症した症例と接種 4 日後に坐骨神経痛を発症した 2 症例(それぞれ 1 症例)が、また米
国で実施された SPS 研究において接種 3 日後にリウマチ性多発筋痛症を発症した症例と接種 2 日後に気
管支喘息増悪が認められた症例(それぞれ 1 症例)が報告されている 191。ただし、いずれの研究でも重
篤な有害事象の発症率はプラセボ群と比較し統計学的有意差はなかった 191。
② 帯状疱疹の既往のある者に対する安全性
帯状疱疹の既往のある 50 歳以上の者に帯状疱疹ワクチンを接種した場合、局所反応発生率はプラセボ
群より多いものの、全身反応発生率は増加せず、重篤な有害事象も認められなかった 186。60 歳以上を対
象とした SPS 研究でも、帯状疱疹の既往のある者に接種しても重篤な有害事象は増加せず 192、帯状疱疹
の既往の有無は帯状疱疹ワクチン接種による安全性に影響しなかった。50 歳以上の健常成人を対象とし
た帯状疱疹ワクチンの接種時期の比較研究によると、帯状疱疹罹患後 6~12 か月後に接種した群と 1~5
年後に接種した群で、有害事象の発生に差は認められなかった 193。
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であった(表 12)172。
表 12. 60~69 歳と 70 歳以上の帯状疱疹ワクチン接種後の局所反応(文献 172 より翻訳)
対象者
60~69 歳
70 歳以上
リスク差
人(%)
人(%)
(%)
95%CI
1,726
(100)
1,600
(100)
局所反応
977
(56.6)
627
(39.2)
16.4
13.1,
19.8
p<0.001
発赤
718
(41.6)
479
(29.4)
11.1
8.0,
14.3
p<0.001
腫脹
559
(32.4)
312
(19.5)
12.2
9.2,
15.1
p<0.001
疼痛
743
(43.0)
404
(25.3)
17.1
13.9,
20.2
p<0.001
発疹
12
(0.7)
8
(0.5)
0.2
-0.5,
0.8
掻痒感
164
(9.5)
73
(4.6)
4.6
2.9,
6.4
血腫
23
(1.3)
30
(1.9)
-0.5
-1.5,
0.3
腫瘤
22
(1.3)
8
(0.5)
0.8
0.2,
1.6
p<0.05
熱感
39
(2.3)
18
(1.1)
1
0.2,
2.0
p<0.05
その他
20
(1.2)
13
(0.8)
0.3
-0.4,
1.1
p<0.001
Tseng らは、帯状疱疹ワクチン接種後にワクチン株由来の帯状疱疹を発症した 68 歳女性例を報告した
183。この報告によると患者は比較的軽症で 10 日以内に治癒している 183。これは、1,600 万回以上の帯状
疱疹ワクチンが投与された中で唯一のワクチン株由来の帯状疱疹の症例報告であり、ワクチン株による
帯状疱疹の発症する確率は 0.06/千人・年以下(95%CI 上限)となる。
Chacón らは、帯状疱疹ワクチン接種 2 週間後に水疱性類天疱瘡を発症した 72 歳男性症例を報告した
190。これは帯状疱疹ワクチン接種後に発症した自己免疫性皮膚疾患として初の報告である。ただし、その
発症機序は解明されていない。
帯状疱疹ワクチンによる可能性のある重篤な有害事象として、Murray らの研究において接種 5 日後に
ブドウ膜炎を発症した症例と接種 4 日後に坐骨神経痛を発症した 2 症例(それぞれ 1 症例)が、また米
国で実施された SPS 研究において接種 3 日後にリウマチ性多発筋痛症を発症した症例と接種 2 日後に気
管支喘息増悪が認められた症例(それぞれ 1 症例)が報告されている 191。ただし、いずれの研究でも重
篤な有害事象の発症率はプラセボ群と比較し統計学的有意差はなかった 191。
② 帯状疱疹の既往のある者に対する安全性
帯状疱疹の既往のある 50 歳以上の者に帯状疱疹ワクチンを接種した場合、局所反応発生率はプラセボ
群より多いものの、全身反応発生率は増加せず、重篤な有害事象も認められなかった 186。60 歳以上を対
象とした SPS 研究でも、帯状疱疹の既往のある者に接種しても重篤な有害事象は増加せず 192、帯状疱疹
の既往の有無は帯状疱疹ワクチン接種による安全性に影響しなかった。50 歳以上の健常成人を対象とし
た帯状疱疹ワクチンの接種時期の比較研究によると、帯状疱疹罹患後 6~12 か月後に接種した群と 1~5
年後に接種した群で、有害事象の発生に差は認められなかった 193。
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