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05参考資料 帯状疱疹ワクチンファクトシート第二版[3.2MB] (48 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_47466.html |
出典情報 | 厚生科学審議会 予防接種・ワクチン分科会 予防接種基本方針部会(第65回 12/18)《厚生労働省》 |
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② 免疫抑制状態にある者に対する安全性
乾燥組換え帯状疱疹ワクチンは、2023 年 6 月に、帯状疱疹に罹患するリスクが高いと考えられる 18 歳
以上の者への接種対象者の拡大が承認された。
Bastidas らより、自家造血幹細胞移植患者に対する乾燥組換え帯状疱疹ワクチンについて報告された 228。
18 歳以上で過去 50 日から 70 日以内に自家造血幹細胞移植を受けた患者に対し、ワクチン群とプラセボ
群を一対一に割り付けた無作為化観察者盲検プラセボ対照比較試験が日本を含む 28 か国、167 施設で
2012 年 6 月 13 日から 2017 年 2 月 1 日に行われた。ワクチンまたはプラセボの接種は、1 回目接種から 1
~2 か月後に 1 回、計 2 回筋肉内接種が行われた。接種 7 日以内に生じた特定の接種部位反応(疼痛、発
赤、腫脹)及び一般的な症状(倦怠感、発熱、消化器障害、頭痛、筋肉痛、悪寒)は、ワクチン群で 90%
とプラセボ群(53%)と比較して多く、接種部位反応はワクチン接種群のワクチン群 901 例の 86%、プラ
セボ群 892 例の 10%で認められた。グレード 3 の接種部位反応はそれぞれ 14%と 0%であった。疼痛は最
も多い接種部位反応であり、ワクチン群の 84%(グレード 3、11%)
、プラセボ群の 9%(グレード 3、0%)
であった。接種 7 日以内の一般的な症状はワクチン群の 75%(グレード 3、13%)
、プラセボ群の 51%(グ
レード 3、6%)に報告された。接種後の症状の発生率は、1 回目と 2 回目で同程度であった(接種部位反
応;1 回目接種後 79%、2 回目接種後 78%、一般的な症状;一回目接種後 59%、2 回目接種後 66%)
。し
かし、注射部位の発赤や腫脹、頭痛、悪寒、発熱など一部においては 2 回目接種後の方が頻度高かった。
いずれも一過性であり、持続期間の中央値は 3 日(グレード 3、2 日)であった。接種 30 日以内の重篤な
有害事象はワクチン群とプラセボ群ともに 7%、接種 1 年以内の追跡期間中にはそれぞれ 28%、26%に認
められ、最も頻度の多かった重篤な有害事象は新生物であった。接種に関連すると考えられる重篤な有害
事象は、ワクチン群で 3 例、5 件(好中球減少症、免疫性血小板減少性紫斑病、皮膚血管炎、関節痛、心
房細動)
、プラセボ群で 4 例、4 件(便秘、帯状疱疹、播種性皮膚帯状疱疹、皮膚発疹)が報告された。
致命的な有害な有害事象は全期間中に 242 例(ワクチン群 118 例、プラセボ群 124 例)で発生し、主に再
発性の悪性腫瘍や帯状疱疹に関連しない感染症であった。最終ワクチン接種 1 年以内にワクチン群 13 例
とプラセボ群 8 例で免疫介在性疾患が報告され、多く報告された事象は乾癬(ワクチン群で 2 事象)
、間
接性肺炎(プラセボ群で 2 事象)であった。全期間中で悪性腫瘍の再発がワクチン群で 26%、プラセボ
群で 27%に認められた。
Dagnew らにより、造血器腫瘍患者に対する乾燥組換え帯状疱疹ワクチン(Shingrix®)について報告さ
れた 229。18 歳以上の造血器腫瘍患者で、接種時に 12 か月以上の余命が見込まれ、免疫抑制を生じるが
ん治療を受けているまたは終了したばかりの者を対象とし、ワクチン群とプラセボ群に一対一に割り付
けた無作為化観察者盲検プラセボ対照比較試験が 21 か国の 77 施設で施行された。ワクチンまたはプラ
セボの接種は、1 回目接種から 1~2 か月後に 1 回、計 2 回筋肉内接種が行われた。特定の接種部位反応
(疼痛、発赤、腫脹)はワクチン群の 278 例のうち 233 例(83.8%、グレード 3 は 37 例)とプラセボ群
274 例のうち 48 例(17.5%、グレード 3 はなし)報告された。接種部位反応のうち疼痛が最も多くワクチ
ン群で 221 例(79.5%、グレード 3 は 29 例)
、プラセボ群で 45 例(16.4%、グレード 3 はなし)が報告さ
れた。全ての接種部位反応の持続期間の中央値はワクチン群で 3 日以内、プラセボ群で 4 日以内であっ
た。特定の全身症状(37.5 度以上の発熱、頭痛、倦怠感、消化器障害)として多かったのは倦怠感であり
ワクチン群で 162 例(58.3%、グレード 3 は 23 例)
、プラセボ群で 102 例(37.2%、グレード 3 は 10 例)
であった。全ての全身部位反応の持続期間の中央値はワクチン群で 3.5 日以内、プラセボ群で 6 日以内で
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乾燥組換え帯状疱疹ワクチンは、2023 年 6 月に、帯状疱疹に罹患するリスクが高いと考えられる 18 歳
以上の者への接種対象者の拡大が承認された。
Bastidas らより、自家造血幹細胞移植患者に対する乾燥組換え帯状疱疹ワクチンについて報告された 228。
18 歳以上で過去 50 日から 70 日以内に自家造血幹細胞移植を受けた患者に対し、ワクチン群とプラセボ
群を一対一に割り付けた無作為化観察者盲検プラセボ対照比較試験が日本を含む 28 か国、167 施設で
2012 年 6 月 13 日から 2017 年 2 月 1 日に行われた。ワクチンまたはプラセボの接種は、1 回目接種から 1
~2 か月後に 1 回、計 2 回筋肉内接種が行われた。接種 7 日以内に生じた特定の接種部位反応(疼痛、発
赤、腫脹)及び一般的な症状(倦怠感、発熱、消化器障害、頭痛、筋肉痛、悪寒)は、ワクチン群で 90%
とプラセボ群(53%)と比較して多く、接種部位反応はワクチン接種群のワクチン群 901 例の 86%、プラ
セボ群 892 例の 10%で認められた。グレード 3 の接種部位反応はそれぞれ 14%と 0%であった。疼痛は最
も多い接種部位反応であり、ワクチン群の 84%(グレード 3、11%)
、プラセボ群の 9%(グレード 3、0%)
であった。接種 7 日以内の一般的な症状はワクチン群の 75%(グレード 3、13%)
、プラセボ群の 51%(グ
レード 3、6%)に報告された。接種後の症状の発生率は、1 回目と 2 回目で同程度であった(接種部位反
応;1 回目接種後 79%、2 回目接種後 78%、一般的な症状;一回目接種後 59%、2 回目接種後 66%)
。し
かし、注射部位の発赤や腫脹、頭痛、悪寒、発熱など一部においては 2 回目接種後の方が頻度高かった。
いずれも一過性であり、持続期間の中央値は 3 日(グレード 3、2 日)であった。接種 30 日以内の重篤な
有害事象はワクチン群とプラセボ群ともに 7%、接種 1 年以内の追跡期間中にはそれぞれ 28%、26%に認
められ、最も頻度の多かった重篤な有害事象は新生物であった。接種に関連すると考えられる重篤な有害
事象は、ワクチン群で 3 例、5 件(好中球減少症、免疫性血小板減少性紫斑病、皮膚血管炎、関節痛、心
房細動)
、プラセボ群で 4 例、4 件(便秘、帯状疱疹、播種性皮膚帯状疱疹、皮膚発疹)が報告された。
致命的な有害な有害事象は全期間中に 242 例(ワクチン群 118 例、プラセボ群 124 例)で発生し、主に再
発性の悪性腫瘍や帯状疱疹に関連しない感染症であった。最終ワクチン接種 1 年以内にワクチン群 13 例
とプラセボ群 8 例で免疫介在性疾患が報告され、多く報告された事象は乾癬(ワクチン群で 2 事象)
、間
接性肺炎(プラセボ群で 2 事象)であった。全期間中で悪性腫瘍の再発がワクチン群で 26%、プラセボ
群で 27%に認められた。
Dagnew らにより、造血器腫瘍患者に対する乾燥組換え帯状疱疹ワクチン(Shingrix®)について報告さ
れた 229。18 歳以上の造血器腫瘍患者で、接種時に 12 か月以上の余命が見込まれ、免疫抑制を生じるが
ん治療を受けているまたは終了したばかりの者を対象とし、ワクチン群とプラセボ群に一対一に割り付
けた無作為化観察者盲検プラセボ対照比較試験が 21 か国の 77 施設で施行された。ワクチンまたはプラ
セボの接種は、1 回目接種から 1~2 か月後に 1 回、計 2 回筋肉内接種が行われた。特定の接種部位反応
(疼痛、発赤、腫脹)はワクチン群の 278 例のうち 233 例(83.8%、グレード 3 は 37 例)とプラセボ群
274 例のうち 48 例(17.5%、グレード 3 はなし)報告された。接種部位反応のうち疼痛が最も多くワクチ
ン群で 221 例(79.5%、グレード 3 は 29 例)
、プラセボ群で 45 例(16.4%、グレード 3 はなし)が報告さ
れた。全ての接種部位反応の持続期間の中央値はワクチン群で 3 日以内、プラセボ群で 4 日以内であっ
た。特定の全身症状(37.5 度以上の発熱、頭痛、倦怠感、消化器障害)として多かったのは倦怠感であり
ワクチン群で 162 例(58.3%、グレード 3 は 23 例)
、プラセボ群で 102 例(37.2%、グレード 3 は 10 例)
であった。全ての全身部位反応の持続期間の中央値はワクチン群で 3.5 日以内、プラセボ群で 6 日以内で
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