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05参考資料 帯状疱疹ワクチンファクトシート第二版[3.2MB] (7 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_47466.html
出典情報 厚生科学審議会 予防接種・ワクチン分科会 予防接種基本方針部会(第65回 12/18)《厚生労働省》
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ではその効果は 4.2%に低下したと報告されている。日本を含む 18 か国で実施された Shingrix®の第 III 相
臨床試験のフォローアップ調査によると、2 回目接種後の追跡期間 8 年、9 年および 10 年におけるワク
チン効果は、それぞれ、≥83.3%、72.7% および 73.2%であった。
安全性
乾燥弱毒生水痘ワクチン
海外で承認されている ZOSTAVAX®と比較して、日本の乾燥弱毒生水痘ワクチン「ビケン」®はウイル
ス力価と大きな差はない。ZOSTAVAX®および乾燥弱毒生水痘ワクチン「ビケン」®の帯状疱疹予防として
の接種時の安全性について特段の懸念は報告されていないが、50 歳以上を対象とした国内臨床試験では、
ワクチン接種後 6~8 週までの副反応の発現割合は 50.6% (5%以上[注射部位の発赤、そう痒感、熱感、
腫脹、疼痛、硬結]
、1~5%未満[発疹、倦怠感]
、1%未満[紅斑、そう痒、関節痛、筋骨格痛、動悸、疼
痛]
)であった。60 歳以上を対象とした大規模研究では、ワクチン接種群はプラセボ群と比較して接種後
の有害事象に有意差は認められなかった。
乾燥組換え帯状疱疹ワクチン
50 歳以上または 70 歳以上を対象とした Shingrix®の海外の臨床試験では、接種部位の有害事象は頻度
が高く報告されるが、ワクチン接種に関連する死亡例は報告されず、同臨床試験において日本人を対象と
したサブグループ解析においてもワクチン接種と関連する重篤な有害事象や死亡は認められなかった。
また、自家造血幹細胞移植患者、造血器腫瘍患者、化学療法中の患者等の免疫抑制状態にある者に対する
接種の安全性も報告されており、ワクチン接種と関連する重篤な有害事象や死亡例は報告されなかった。
医療経済学的な観点
マルコフモデルを用いて、年齢ごとにワクチン非接種、生ワクチン接種、組換えワクチン接種の 3 つの
戦略を比較した。ワクチン効果の持続ならびに QOL 値等については複数のシナリオによる分析も実施し
た。費用対効果の基準値を 1QALY あたり 500 万円および 600 万円に設定した場合、全ての年齢階層でい
ずれかのワクチン接種が非接種に比べて費用対効果の点で優れることが確認された。年齢別の分析では、
50 歳から 65 歳までは組換えワクチンが費用対効果の点で概ね優れていたが、それ以上の年齢ではシナリ
オや基準値によって生ワクチンが推奨される場合もあった。一定の年齢以上の全員に接種するシナリオ
でも組換えワクチンが概ね優れていたが、高年齢層に限定した場合には生ワクチンが優れる場合もあっ
た。
諸外国の導入状況
ZOSTAVAX®は、米国において 2006 年に製造販売承認された。一方の Shingrix®は 2017 年にカナダで初
めて製造販売承認され、2024 年 1 月現在、米国、カナダ、オーストラリア等のほか、EU において製造販
売承認されている(国の予防接種スケジュールに含まれない国も含む)。一部の国では 18 歳以上の免疫
不全者に対して Shingrix®の接種も推奨している。WHO は 2014 年 6 月のポジションペーパーにおいて、
「ほとんどの国では帯状疱疹の疾病負荷がはっきりせず、この比較的新しいワクチンの使用に関しての
十分なデータもないことから、WHO は現時点で帯状疱疹ワクチンの定期接種化に関して推奨をするもの
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