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05参考資料 帯状疱疹ワクチンファクトシート第二版[3.2MB] (42 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_47466.html
出典情報 厚生科学審議会 予防接種・ワクチン分科会 予防接種基本方針部会(第65回 12/18)《厚生労働省》
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ァシチニブ併用中の患者へのワクチン接種において有害事象の発生率に差はなかった 211。しかし、水痘
未罹患の患者において、播種性水痘が1例報告された 212。SLE 患者に対する弱毒生帯状疱疹ワクチンの
安全性の研究は多くないが 213、90 例の SLE 患者をワクチン接種群とプラセボ群に無作為に割り付けた臨
床試験では、接種後、ワクチン由来の VZV の活性化に有意差は見られなかった 213。
HIV 患者のうち CD4 カウントが 200 を超える者 214、慢性腎不全患者 215 に対してもおおよその安全性
が示されている。米国では 8 名の妊婦へ弱毒生帯状疱疹ワクチンの接種が報告され(中央年齢 35 歳、範
囲: 30~50 歳)
、6 名は第一トリメスター、1 名は第三トリメスター、1 名は接種時期不明であった。5 件
の有害事象が認められ、低血糖(糖尿病患者)、口蓋裂を持つ児の出生、流産 2 件、接種部位の発赤であ
った。4 名には有害事象は認められなかった 165。
④ 接種方法の違いによる安全性
<2 回接種法>
弱毒生帯状疱疹ワクチンの 2 回接種については、60 歳以上の成人を対象とした 2 回接種(6 週間隔)
216 と、70 歳以上の成人を対象とした 2 回接種(1 か月間隔と 3 か月間隔)217 の報告があり、いずれの報

告でも重篤な有害事象の増加は認められなかった。ただし、いずれの研究でも 2 回接種と単回接種によ
る抗体価の上昇は同程度であった。
<皮下接種と筋肉内接種>
弱毒生帯状疱疹ワクチンの筋肉内接種による全身反応発生頻度は、皮下接種のそれと同等で、筋肉内接
種による局所反応発生頻度は皮下接種群のそれより少なかったと報告されている(紅斑:15.8%対 52.8%,
疼痛:25.6%対 39.5%、腫脹:13.6%対 37.3%)218。
<他のワクチンとの同時接種>
弱毒生帯状疱疹ワクチンを不活化インフルエンザワクチンと同時接種しても、ワクチン関連の重篤な
有害事象は増加せず、かつ、VZV 抗体価の上昇も認められた 219,220。50~59 歳群のほうが 60 歳以上の群
に比較して、局所及び全身の有害事象がやや多かった 220。 23 価肺炎球菌莢膜ポリサッカライドワクチ
ン(Pneumovax®)と同時接種しても、ワクチン関連の重篤な有害事象、局所反応は増加しなかった。ただ
し、この同時接種の場合の VZV 抗体価の上昇は同時接種しなかった場合のそれよりも低かった 221。


乾燥組換え帯状疱疹ワクチン

① 接種に係る安全性
高齢者における乾燥組換え帯状疱疹ワクチン接種 140(海外 2015)
Lal らにより、50 歳以上を対象とした組換え帯状疱疹ワクチン(HZ/su, GlaxoSmithKline Biologicals)の
有効性及び安全性が報告された。組入基準として、帯状疱疹の罹患歴、水痘または帯状疱疹ワクチンの接
種歴、免疫抑制状態のないこととされた。2010 年 8 月 2 日から 2011 年 6 月 21 日までに登録された 18 か
国の参加者 15,411 例に対して、無作為化プラセボ対照試験が行われた。参加者にはワクチン又はプラセ
ボ(0.9%食塩液)が 2 か月間隔で2回、0.5 mL を筋肉注射が行われた。
安全性評価のためのサブグループ(ワクチン群;4,460 例、プラセボ群;4,466 例)に対する安全性評価
について表 13 に記載した。ワクチン接種後 7 日以内の有害事象はワクチン群の 84.4%、プラセボ群の
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