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資料3-1 感染症定期報告感染症別文献一覧表[551KB] (4 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_53729.html
出典情報 薬事審議会 医薬品等安全対策部会(令和6年度第3回 3/14)《厚生労働省》
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ID

感染症(PT)

13 エンテロウイルス感染

出典

概要

Emerg Microbes Infect. 13(2024)2368212

エンテロウイルス(EV)は300以上の型が報告され、EV-A~EV-L、ライノウイルスA~ライノウ
イルスCの15種に分類されている。ヒトで循環するEVの他に、数十のEV型が非ヒト霊長類、家
畜、ラクダ、齧歯類を含む他の哺乳類で検出されている。EV-E、EV-F、EV-Gはブタ、ヤギ、ヒ
ツジ、ウシ、ラマなどの家畜に感染し、EV-EとEV-Fではヒトへの感染の可能性が示唆されてい
る。本研究では中央アフリカ共和国(CAR)の家畜に循環するEV-E、EV-F、EV-Gの特性評価
のため、家畜、家畜と接触のある小児、接触のない小児の糞便試料を分析した。CAR首都
Bangui市とその近郊の農場の生後12カ月未満の家畜(ウシ、ブタ、ヒツジ、ヤギ)192匹、動物
試料が採取された場所に居住する5歳以下の小児195人(接触群)、Banguiの救急外来を受診
した小児358人(対照群)から試料を収集した。動物はブタが52%(99/192)、ヤギが1/3を占
め、ウシとヒツジはそれぞれ8%未満であった。動物試料は採取場所と動物種に従ってプール
され、小児試料は採取場所と採取日に従ってプールされた。2種類のアッセイでスクリーニング
を行い、増幅させたRNAのカプシド配列に基づいてEVを分類した。小児ではEVはすべてEVA、EV-B、EV-Cに属し、EV-Cが60%を占めた。EV-Cのいくつかは、2019-2020年にCAR国内
で出現したワクチン由来ポリオウイルスの系統と直近の祖先が共通していた。動物では、EVG28と命名された未知の株を含む、10の異なる型に属するEV-Gを同定したが、EV-EとEV-Fは
同定されなかった。CAR EV-Gは他の大陸の株と遺伝的に非常に近縁で、一部の株はEV-G
ですでに報告されているトロウイルス由来の挿入を有していた。EV-Gの世界的な循環は、生
きた動物の大規模な国際取引に起因する可能性が高い。感染動物と密接に接触していた小
児でも動物EVが検出されなかったため、衛生が不十分な国でも家畜からヒトへのEV-G伝播
は稀であることが示唆された。しかし、ブタで2つのヒトEV-C(コクサッキーウイルスA17とコク
サッキーウイルスA24)が検出され、ヤギでEV-G1とEV-G8が1つずつ検出されたことから、種
間障壁を超えヒトからブタへ、ブタからヤギへの異種間伝播が起こりうることが示唆された。

Chlamydia psittaci 感染症(オウム病)は歴史的に鳥類の疾患と考えられてきたが、最近では

14 オウム病

15 カンピロバクター感染

Pathogens. 13(2024)236

One Health. 18(2024)100677

家畜、主にヒツジやウシでも同定されている。この疾患はヒトでは主に呼吸器感染症を引き起
こす。C. psittaci はウマでは流産、胚の吸収、死産、虚弱な子馬の出産などの生殖障害と関連
しており、最近ではウマの胎児・胎盤物質から検出されている。またC. psittaci は偏性細胞内
細菌であるが、環境試料中や水中では網状体として存在することが記録されており、環境中
の病原巣となっている可能性がある。本研究ではウマ集団におけるクラミジア感染があまり分
かっていないサルディニアにおいて、無症候性のウマから採取した生殖器試料と環境試料に
おけるクラミジアの多様性を調べた。サルディニア中央北部の17の農場で、合計60頭のウマ
(雌39頭、雄21頭)から膣・子宮スワブ試料(雌)、尿道スワブ試料と精液試料(雄)を採取し
た。ウマの生活環境由来のスワブ試料と水試料も採取した。PCR法により膣スワブ試料8点
(8/39;20%)、子宮スワブ試料2点(2/27;7%)、精液試料2点(2/20;10%)、尿道スワブ試料1
点(1/21;4.7%)がクラミジア属DNA陽性であった。また、環境試料3点(3/8;37.5%)、水試料5
点(5/16;31.2%)でもクラミジア属の存在が検出された。塩基配列解析の結果、同定された株
は世界の様々な宿主から分離された非培養Chlamydia sp. 、C. abortus 、C. psittaci と99100%の相同性を示した。C. abortus とC. psittaci の高い類似性のため、すべての陽性試料に
ompA遺伝子特異的PCR(C. psittaci 検出)、pmp遺伝子特異的PCR(C. abortus 検出)を適用
した結果、C. psittaci は陽性だがC. abortus は陰性だった。これは他のクラミジア種の存在を
示唆する。C. psittaci 陽性であることが判明した10頭の雌馬のうち9頭は、生殖障害の既往
(不妊6頭、胎児吸収1頭、子宮内膜炎2頭)があった。本研究は、サルディニアの環境試料、ウ
マの生殖管にC. psittaci が存在することを初めて明らかにし、この病原体が試験したウマの不
妊と流産の一般的な原因である可能性を示した。この結果から、繁殖期の前に無症状のウマ
を検査することが強く推奨される。
インドの畜産部門では感染症を予防するために抗菌薬が広く使用されている。家畜における
抗菌薬の広範な使用は抗菌薬耐性菌(ARB)の出現の一因となり、動物起源ARBは環境・食
品を介してヒトに伝播する可能性がある。本研究では北インドの広い地理的地域のヒトと動物
における4つの主要な細菌病原体であるカンピロバクター、腸管凝集性大腸菌(EAEC)、腸管
毒素原性大腸菌(ETEC)、腸管病原性大腸菌(EPEC)の罹患率と抗菌薬耐性パターンを同時
に研究することを目的とした。2015年3月-2018年2月に、14の研究施設が参加するヒト下痢症
サーベイランスで市中下痢症患者の糞便試料を採取した。ヒト試料を収集した地域で食用動
物(ヒツジ、ヤギ、ブタ、ニワトリ)の肉製品と家畜のサンプリングを行い、農場、市場、屠殺場
(ヤギ、ブタ)で肉試料、糞便試料、腸内容物試料を採取した。ヒト糞便試料は合計1968点収
集され、このうち1776点から重症度スコアが得られた。50.9%が重度の下痢患者から、30%が
中等度の下痢患者から得られ、重症度スコアは地域間で一貫していた。動物試料は合計906
点収集され、そのうち487点が糞便/腸内容物、352点が肉試料であった。ヒト試料のうち309点
(15.6%)が下痢原性大腸菌陽性で、ETEC陽性94点、EAEC陽性98点、EPEC陽性84点であっ
た。カンピロバクター分離が実施できたヒト試料1127点のうち23点がカンピロバクター陽性で
あった。動物試料合計906点のうち637点(70.3%)が食品媒介病原体陽性で、カンピロバク
ター陽性104点、EPEC陽性291点、ETEC陽性18点、EAEC陽性12点であった。抗菌薬耐性はヒ
トと動物で使用される薬剤を反映し、ヒト分離株と動物分離株では耐性遺伝子保有率の高い
薬剤が異なっていた。カンピロバクター種の分布は動物種によって異なっており、家禽では
Campylobacter coli (48.3%)とC. jejuni (51.7%)が同等で、ブタではC. coli (93.7%)の保菌率
がC. hyointestinalis (6.3%)より有意に高かった。文献で腸管外侵襲性感染症との関連が報
告されている新興人畜共通病原体C. hyointestinalis が、インドで初めて分離された。本研究
は、主要な食品媒介病原体の負荷と抗菌薬耐性に関する我々の知識の重要なギャップを埋
めるものである。

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